(十一月二十四日・鎌倉吟行)
晴れ女連れ鎌倉の冬紅葉
大仏の福耳に鳩小春かな
文学館の蒼き甍や冬薔薇
客のなき鎌倉彫舗実千両
寄り添ひし良縁地蔵冬紅葉
千体の地蔵遍く冬日かな
石積みの招鶴洞や散紅葉
冬紅葉卍の型に映る池
古着舗の玄きマントや鳩サブレ
冬の浜我が物顔に鳶巡る
康成の小筆八本虎落笛
ひとしきり立子の軸に興じ冬
10,230歩
(互選高点句)
椨の木の洞に差し入る冬日かな 武 峰
初冬や鎌倉彫の深き朱 公 江
山門をキャンバスにして冬紅葉 美佐子
晴れ女連れ鎌倉の冬紅葉
この店も明治創業冬うらら 公 江