ふえうふふ - hyalaliの笛日記 -

2005年10月に笛を習い始めました。邦楽囃子の笛のお稽古の記録として日記を付けています。阿波踊りの笛も吹いています。

(168)操三番叟-1

2014-02-24 | お稽古
能管の手を目で浚ってお稽古にのぞむ。

■操三番叟

・全体:二上り(六本)→本調子(六本)→三下がり(四本)

・下り端
-幕が開いて(今回は幕なし)、ヒイ
-下り端は四行で1セット。各セットの出だしの一行が異なる。段を取るときに「ヲヒャーラーヲヒャーイトラー」となる。(段を取らないところでは、太鼓はキザミを打っている。)
-ただし、この太鼓は段を取るところが一行前にずれているので注意。段を取って、付け頭を打って、下ろして下り端止メを打つので、逆算して、段を取るところが一行前にずれる。
-下り端の最後、「出立ち栄え」の後にすぐイヤにあてて日吉。ヒュヤーラー、ヒーヤァヒー
-日吉で流れを止めないように。
-能なら、座付笛があって日吉。この曲では座付笛の代わりに下り端。

・翁の謡(大揺)
-二ツ頭を二度聞いて、謡に大揺アシライを当てる。
-「ヲヒャー ロルラー ラァウ〱〱〱〱リヤ ヲヒャーリヤ」まで。
-次にすぐ竹笛持ち替え。

・序ノ舞(二上り竹笛:六本の予定)
-出だしは22かその後の六から吹き出す。

・千歳の手
-「鳴るは瀧の水、鳴るは瀧の水」イヤの後、大揺のアシライ。
-「絶えずとうたり」の前で、手が倍に速さになるあたりが、最後の「フー、ヒヤロルラー」。
-「松の十返り <合> 百千鳥」の「ち」に日吉の出だしを当てる。
-日吉を吹けば、三味線が終わりを合わせてくれる。(プロなので)

・翁の舞(本調子)
-「千早振る」イヤの後、「ヒヒョー、ルーリー、ロルーラー、リヤーリ」をはめる。
-三味線が三かたまりと最後にイヤーがあるので、そこにうまくはめる。
-浴衣会ではカットするかもしれない。


能管も竹笛も、今日のところはただ譜面通り吹くだけという感じ。

操三番叟

2014-02-23 | お稽古
前回のお稽古で、浴衣会の曲を相談。長唄曲で、太鼓または鼓が入る曲を希望した。先生が候補曲を挙げて下さるのを聞きながら、獅子物は三越劇場でやったし、時雨西行などの渋い曲はちょっと苦手だし・・・などと考えていたら、三番叟はどうかと打診があった。三番叟は『雛鶴三番叟』を習っただけとお話したら、それならということで、『操三番叟』を吹くことになった。ああ、曲芸的に笛の持ち替えのある曲だ~ それだけでもやりがいがありそう。そして、出番は一番目に決まり。


■操三番叟

【二上リ】〽天照らす春の日影も豊かにて <合> 指手引手の一さしは 昔を今に式三番 ありし姿をかり衣に 竹田が作の出立ち栄え
〽<合> とうとうたらりたらりら たらりあがりららりどう
〽千代の始めの初芝居 相変らじと賑わしう <合> 人の山なす蓬莱に 鶴の羽重ね亀の尾の 長き栄えを <合> 三ツの朝 幸い心に任せたり
〽鳴るは滝の水鳴るは滝の水 <合> なると云うのはよい 辻占よ 天津乙女の <合> 様が許もと <合> 絶えずとうたり 絶えずとうのが誠なら日は照るとも 濡れる身に <合> 着つゝ馴れにし羽衣の 松の十返り <合> 百千鳥 絶えずとうたりありうどう
【本調子】〽其恋草は千早振 <合> 神のひこさの昔より 尽きぬ渚のいさご路や 落ち来る滝の <合> 末かけて 結ぶ妹背のよい仲同士に (我敷島のやまと唄)
〽天下泰平国土安穏 今日の御祈祷なり
【三下リ】<合>〽おゝさえおゝさえ喜びありやく 我が此所より外へはやらじとぞ思う
〽天の岩戸を <合> 今日ぞ開ける此の初舞台 千代万代も花のお江戸の <合> とつぱ偏に <合> お取立ておこがましくも御目見得を ほんに鵜の真似烏飛び
〽<合> 難波江の岸の姫松葉も繁り爰に幾年住吉の <合> 神の恵みのあるならば 君におゝぎの御田植 逢うとは嬉し言の葉も 浜の真砂の数々に 読とも尽きぬ年波や
<合>〽なじよの翁は仇つき者よ つい袖引いて <合> 靡かんせ <合> そうも千才仲人なこうどして水も洩らさぬ中々は 深い縁ぢゃないかいな <合> おもしろや
(〽相生のまつ夜の首尾に逢うの松 <合> ほんに心の武隈も 岩代松や曽根の松 あがりし閨の陸言に <合> 濡れて色増す唐崎の 松の姿の若みどり)
〽千秋万才万万才 五風十雨も穏やかに恵みを願う種蒔と <合方> 謡い奏でて祝しける

安達ヶ原

2014-02-17 | ポイントまとめ
■安達ケ原(163~167)

・次第
-日吉:3息に切らず、2息で吹くようにする。頭を強くぶつけすぎると息が抜けるので、音が鳴ってから押すようにする。
-三ツ地×2、四ツのツヅケを聴いてから、上之高音
-四ツのツヅケ×2、打切のヨーイの掛け声の後、のびてくるので、ヒヒョールーリーの字配りを考える。
-笛が最初のノリを作り、その先の流れを作る。あまり合わせすぎると、自然な流れができない。
-曲によって、次第のテンポは変わる。

・道行
-次第の名乗、その後に道行。
-唄と三味線はずっと道行を語っているが、大小鼓が早くやめてしまうので、笛も短い。短いので、中之高音アシライしか吹けない。
-まだ道行を語っているので、キッパリ止めずに、まだ続いている感じで。

・糸繰
-老婆が糸繰を見せてくれる場面。
-岡康砧(?)の合方に空笛を吹く。
-まだ鬼婆になっていないので、あまり怪しくなり過ぎないように。田舎のわびしい雰囲気で。芝居に入らないように。
-五~六~、5~6~、2~3~ 
-五~と吹いてから六へすりあげる。
-五~六~ と吹いたあと、少し間をあけて次の音へ。次々と展開しないように。

・二上り竹笛
-一般的には笛は入らない。

・立廻り
-剛力が逃げていく場面だが、まだ老婆の状態。緊迫感を出して吹くが、それほど怪しくはない。
-立廻りアシライ。鼓は翔りの手。
-立廻りも翔りも前半は同じ。この曲でも前半部分までで終わり。
-立廻りの方が短く、自由度が高い。舞台で動き回るので、適当に吹く。橋弁慶などでは前半だけでは足りないので、後半も吹く。
-翔りの方が長く、型が決まっていて、アシライだが舞に合わせてこれを吹くというのが決まっている。

・早笛
-老婆が正体を現す。
-三巡と二クサリで上げ。
-この曲では、太鼓がアゲた後に打ち込みの手を打つので、その手組を覚えて笛の止めを合わせる。

・祈り(出羽働)
-老婆が本性を現して、お坊さんを呪い殺そうとするのを、読経で対抗する場面。
-テンポは三味線や太鼓に合わせずに吹く。笛=読経。
-打込みからつ付頭へ行く手だが、この曲は、打込みがない。
-最後は三味線のテテテンテンテンテンテンに合わせて、着地を決めて切る。

・高音のアシライ

・ネトリ
-普通は祝詞を吹くところを、ネトリを当てている。
-「~安達ヶ原の黒塚に」でキッパリ終わってしまうので、そこまでに必ず吹き止める。

・突欠オロシ
-ヒィピウリウリウ ヒィヤーヒィ

・高音のアシライ

・段切
-歌舞伎ではここで足を踏むので、止メ拍子でも良い。ヲヒャリーリヤーリー、ヒーヤーヒー。

・ヒイ
-その音だけを吹こうとせず、できるだけ曲の流れのことだけを考えて、自然にヒイを吹く。