ユーラシアの風~2010年・自転車による単独ユーラシア大陸横断記

2010年・自転車による単独ユーラシア大陸横断記

寧夏の村で過ごす一日(1)

2010年06月08日 | 中国(2)呼市→西寧
食堂にメニューがない。
こんなことは田舎ではよくあることで、
いつも困ってしまうのだが、何とかなる。

この日は何がある?と聞くと、牛肉!とのことだったので、
紙に「牛肉」それから「炒」と書く。
すると…



このようなものが出てくる。15元。
具はトマトとピーマン、ネギとニンニクそれに麺。
これにマントウ(具なし肉まんのようなもの)が付く。
食べ終わる前にどんどん出てくる。
吃包了(満腹)というまで出てくる。

銀川では肖と別のところに泊まっていたのだが、
出発日を一日勘違いしていたらしく、先に来てしまった。
店の三男に電話してもらって発覚した。

「明日はこの店で待ってなよ」というので、そうすることにした。
「餃子は好きかい?」「もちろん」
「じゃ明日の昼は餃子を作るね!」




翌日。

朝ごはんのマントウと卵スープをすすりながら筆談。
三男の李犮くんは18歳の高校生。
学校はなぜか夕方から。昼間は店の手伝いだ。
大型トラックが停まると仕事がはじまる!
水のホースを持って駆け寄っていく。



国道沿いのこの飯店は、トラックが停まるたびに加水(給水)する。
中国のトラックは、埃が多いからか、常にタイヤに水を掛けながら走っている。
国道沿いには加水・洗車と書いた店をよく見るが、ここもそうだ。
ご飯だけじゃない付加価値。ある種のサービス競争なんだろう。



ご飯を作るのはお母さんの仕事。
加水と洗車をしている間に注文をとって(メニューないけど)
終わる頃に飯ができている。ドライバーはそれを食べてまた旅に戻る。
これの繰り返し。河北省からずっと見てきた国道の風景。
しかし、それを演じる民は漢族、モンゴル族から回族となった。

今日は午前中3台、午後も2時までで2台。そんなに忙しそうには見えない。
音楽をかけながらの作業。のんびりしている。




お昼は約束どおり餃子。
お父さんと李犮くんと3人で食べる。
イスラム教徒の回族は豚肉を食べられないので、牛肉で作ってある。
もちろん、中国では餃子は焼かない。全てゆでて食べる。
タレは店によって色々だ。日本のような酢醤油もあれば、
ここでは唐辛子とラー油のたくさん入った、辛いタレ。


○近所のお母さんも応援に来た。
 左のおじさんはお父さんじゃなくて近所の人。

李犮くんに帽子はないの?と聞くと、結婚するまではない、とのこと。

ちなみに、回族自治区とはいえ、回族は少数民族。
この村も漢族がほとんどだそうだ。
回族の娘は漢族の家に嫁に行くことも多い。
しかし、その場合は改宗することになる。

そして、回族の男の子が漢族の嫁を娶ることは、
両親が賛成しないため難しいそうだ。
そのためか?李犮くんに彼女はいない。けっこうカッコいいんだけど。
将来の夢は飛行員。飛行機の絵を描いたらうなずいてた。パイロットかな?


下のバナーをクリックし、応援いただけると嬉しいです。

にほんブログ村 旅行ブログへ


最新の画像もっと見る