ユーラシアの風~2010年・自転車による単独ユーラシア大陸横断記

2010年・自転車による単独ユーラシア大陸横断記

ラーメンのふるさと・蘭州

2010年06月16日 | 中国(2)呼市→西寧
蘭州と言えば…
そう、ラーメンのふるさと!

日本ではほとんど知られていないが、
北京や天津などの都会でも、ラーメン屋の看板には
「正宗蘭州拉面」と書いてあることが多い。
正宗とは…正式な、正統な、という意味。

日本でも、ラーメンを「拉麺」と書くが、この「拉」という文字には、
「引く」と言う意味がある。
文字通り、生地を引っ張って作る麺が拉面というわけ。
(ちなみに、中国のドアには、「押す=推」「引く=拉」と書かれている)

では、その麺を作る過程をご覧あれ。


○拉面職人が生地を引っ張って伸ばします。神業!


○見る見るうちに細く、長くなる…


○できたら隣の鍋に放り込む!この間僅か1分未満。一瞬。


○いろいろな太さの拉面

この蘭州の近くで、日本の中華麺に入っている「かんすい」の役割をする
「硼灰」というものがとれるようで、蘭州の商人が国中を売って回っているんだとか。
それのおかげか?これまで食べてきた面はうどんのような、細くてもそうめんのような
ものだったが、ここのお店の面は、かなりコシがあって驚いた。美味。


○涼面という、冷やしラーメンのようなものが良かった。こってりしつつも、
 くどくはない、日本人好みの味。いろんな種類のスープを複雑にかける。
 衛生的に心配だが、これまでの経験上、流行ってる店なら大丈夫。


日本で言うところの「ラーメン」は、「湯面(タンメン)」という種類に分類される。
そう頼まないと、思ってもみないようなものが出てきてびっくりする…。
(大方メニューに分類されているが、メニューがない店もあることだし…)

そう、拉面といっても、面の形や料理法は実にさまざま。
うどんのようなもの、焼きそばのようなもの、
焼きうどんに、細かく切られたペンネのようなもの…。
ここではスタンダードな「牛肉面」も食べた。
元のスープは意外に薄味だが、辛いので舌は麻痺してしまう。


○ちなみに、蘭州拉面はイスラム教徒の料理のため、豚肉を使わない。
 回族がやってる店が多い。緑の看板に「清真」の文字がトレードマーク。

もうお分かりかと思うが、日本のラーメンは独自の進化を遂げ、ふるさと蘭州のものとは、
味も見た目も完全に別物になってしまった。
一方で、沿岸の都市部でそれは「日式拉面」として、中国っ子にも大人気だそうだ。

以上、拉面発祥の地、蘭州でした。



○市街地のど真ん中を黄河が流れる。無個性な中国の都市にあって印象的。
 写真の中山橋は、「昔黄河に橋を作るのは絶対無理!」といわれていた時代に、
 その常識を打ち破った「黄河第一橋」。1907年の建設で、ちょっとした
 観光地になってます。


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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (仕立屋)
2010-06-19 02:47:17
はじめまして。
「蘭州ラーメン」の字に思わず食いついて、
ブログを見させてもらいました。
良い旅してますね~
これからの季節、暑くて大変かも知れませんが、
気をつけて頑張ってください。
返信する
青海は極寒でした… (hiro)
2010-06-24 23:46:29
仕立屋さん>
ご覧頂きありがとうございます。

良い旅と言っていただけるなら、きっと良い旅なのでしょう。実際は、チャリンコにまたがってる時間がほとんどで、記事にできるようなエピソードは一瞬です。一瞬だからこそ輝くのでしょうけれど…。

fc2ですが、中国では検閲に引っかかって見にいけないんですよ…。また中国抜けたら伺いますね。
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