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幸村の首塚

2015年06月15日 | SAKURA特急

さて見事!真田幸村の首を討ち取ったがゆえ、歴史に少なからずも名を残した西尾仁左衛門。
して、どのようして勝ち取ったのか? 

さまざまな説があるようですね^^ 代表的な逸話を紹介します。(企画展の展示解説シートより転記)

 

・小野景湛 『細川家記』 天明2年(1782)成立

「越前宰相殿(松平忠直)鉄砲頭(西尾)」が幸村の首を撮ったのは大手柄だ。しかしながら、傷を負い、疲れて倒れていた幸村の首を取ったのだから、さしたる手柄にもならなかった。

・『大阪物語』 江戸時代初期刊

幸村は馬上、大声で名乗りをあげているところを鉄砲で胸板を撃ち抜かれ、馬から真っ逆さまに落ちた。そこへ忠直の家来がたちが折重なって、とうとう首をとった。

・国枝清軒 『武辺咄聞書』 延宝8年(1680)成立

西尾は持ち運びに不便なため、身元不明の首の鼻を削ごうとしていた。そこへ幸村の叔父が通りかかり、鹿角の兜と、前歯が欠けている事を根拠に、幸村の首であることを認めた。

・『慶長見聞書』 江戸時代前半成立か

「強く抵抗されたので、自分も傷つき、なんとか討ち取れました」と西尾はおおげさに報告。家康は「早朝から軍を率い、合戦していた幸村が、どうしてそんな力を出せようか」と疑った。

・大道寺友山 『落穂集』 享保12年(1727)成立

家康は勝負の様子を西尾にたずねたが、ひれ伏したまま答えなかった。家康はその場では「よい首を取ったな」と褒めたが、西尾退出後「あれは勝負してとった首ではないな」ともらした。

・司馬遼太郎 『城寒』 昭和49年(1974)刊

西尾は戦場で名乗ったが、相手は疲労のあまり応答もしない。らくらくと槍で倒し、後に首が幸村であることを知る。幸村と槍をあわせて奮戦したと報告するも、家康に嘘を見抜かれる。

・池波正太郎 『真田太平記』 昭和57年(1982)刊

幸村は近寄る西尾に「手柄にせよ」と言い残して息絶える。幸村の遺体から首をとった西尾が、槍をあわせて首をとったと報告したところ、家康に嘘を看破られ、叱責される。

 

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しかし、このようにいろいろな臆測がある中、福井市立郷土歴史博物館の調査により、幸村の最期を伝える新説がついに明らかになったのです。

 

・『此御帳二相記候名元之面々隆芳院様御代先祖何某何御役相勤候或内分吟味之上書記差上候様被仰出』

  忠昌様大坂二而御戦功有増(部分) ・・・ 原文は省略。意訳のみにて~^^;;;

西尾仁左衛門は馬に乗りて、まっすぐに敵陣ただ中に押し込んだ。小高い丘まで馬を進めると、よい敵がいたので、声をかけ、互いに馬から下り立った。槍をあわせるうち、とうとうこの敵を突き倒し、兜を着けて首を討ち取った。

仁左衛門は、しばらくは相手の名も知らずにいた。この日の夕暮、縁者の羽中田一左衛門と弟の縫殿之丞が陣中見舞いにやって来て、この首を見るや「その首は真田左衛門佐殿だ」と云って、その死を悔やんだ。羽中田は以前、真田の家中にあって、左衛門佐幸村の顔をよく見知っていたのだから間違いない。

仁左衛門は、本多丹下成重殿と本多伊豆守富正殿まで報告すると、松平少将忠直様のお耳にも達した。忠直様もすぐさま報告なされた。その後、仁左衛門は両御所様(徳川家康・秀忠)からお目見えを仰せつけられ、ご褒美金と時服を賜った。真田が討死した場所は、住吉街道の方、生國魂神社と勝鬘院との間だということである(現在の「幸村終焉の地」とされる安居神社より500m前後北にあたる)。

 

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幸村を討った恩賞として、徳川家康・秀忠からは黄金・時服を、忠直からは腰物(刀)を賜り、仁左衛門の知行は3800石にまで加増されたのでした。

その後、ふるさとに戻った仁左衛門は、石地蔵(「真田地蔵」)を菩提寺である孝顕寺(福井市)に造立。子孫代々にわたり幸村の菩提を弔うとともに、幸村所用の兜・采配・薙刀を家宝として守り継いでいったそうです。そして、仁左衛門没後の西尾家は上級家臣の家として存続し、11代目当主のとき廃藩置県を迎えています。

孝顕寺で弔われていた幸村の首塚と伝わる笏谷石製の真田地蔵尊ですが、第二次世界大戦後に市内寺院の墓石が移転させられ、現在は福井市立郷土博物館に手厚く寄託されて時折展示されているようです。

日本一の兵と称された幸村の首を取ったのが、我が県の人物だという真実にショックは隠しきれませんが、西尾家で代々供養されてきた真実を知ると心が安らぎます。来年、いよいよNHK大河ドラマで幸村題材の『真田丸』が始まりますが、どーか^^;;; 「忠臣蔵」の浅野内匠頭と吉良上野介のような県対立にはなりませんように~(笑)。

 

企画展 『真田幸村を討った士・西尾仁左衛門』 は,福井県立図書館にて、7月15日(水)まで開催しております。 よろしかったら^^是非とも お立ち寄り願えましたら 嬉しいわぁ。。。

 

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