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空の星 Tahdet Taivahalla

2005-08-12 10:43:26 | CD Garden
フィンランド・オストロボスニア地方の民謡で、トイヴォ・クーラ(1983-1918)が採集したもの。私はアコーディオン奏者マリア・カラニエミのCDで覚えた。マリア・カラニエミは演奏も本当に素晴らしいが、トラッドの選曲もとてもいい。

私の住んでいるところは町はずれとはいえ住宅地なので、星空が小さく切り取られてしまうことを残念に思っていた。ところが昨夜、素晴らしい発見をしてしまった。物置の屋根に上ってみたところ、周りの屋根もぐっと低く見えて、寝そべって見上げた上空にはさえぎるものがないうえ、街灯もほとんど気にならないのだ。わお!
ペルセウス座流星群の今年の極大日は8月14日だそうだ。11日の21時前後というのに、30分程度で8個の流れ星を見ることができた。うち2つは長い流星痕を引いたもの。やった。

眠ってしまった子供をハシゴから下ろすのが、ちょっと大変でした。

追記:極大日は正確には13日の午前2時ころ、でした。
   お詫びして訂正します。
   ペルセウス座流星群は、だいたい15日くらいまでは見えるようです。  2005.8.13

お話を聞かせて

2005-07-02 14:54:48 | CD Garden
学生の頃、Led Bootsという名前のバンドをやっていた。名前から連想されるほどハードなバンドではなくて、まあジャンル分けすればロックかポップスかな、という程度のヤワなロックバンドで、洋楽のコピーやオリジナルをやっていた。洋楽を好んで聴くという以外あまり共通点のないメンバーで、大学に入って楽器を始めた人がほとんどで、決して上手いバンドではなかったけれど楽しかった。メンバーの何人かが曲や詞を書いて、それぞれぜんぜん違う感じで面白かったが、なかなかお互いに曲のイメージが伝わらなくて、オリジナルを形にするのは結構大変だった。
「お話を聞かせて」はその頃作った曲。
自分がお話をせがむつもりで書いたのに、今はお話をせがまれる側になった。




先日、うれしいメールをいただいた。5歳の姪御さんがGARDENを気に入ってくれていて、かけるようにせがんでは3曲くらいで眠ってしまうのだとか。夫に話したら「それ、キャッチコピーにしたらいいんじゃない?」と言った。「3曲で眠れます」。うーん、どうかなあ。

私の薔薇よ Voi Ruusuni

2005-06-22 22:30:42 | CD Garden
今年初めて30度を超えた暑い日だったが、夕方から雨が降り出した。今日、扇柳さんから「愛しい人は雨を連れてやってくる」というモンゴルの諺を教えてもらったので、雨はなんだかうれしい。

「私の薔薇よ」の「薔薇」は、どうやら「愛しい人」のことらしい。もとはフィンランドのロマの人の歌で、私はアコーディオン奏者Maija Karhinenの歌で覚えた。メロディを少し引きずるようにして歌うのが、こうした歌の特徴なのだと聞いた。

CDでは、扇柳さんがペニーホイッスルで、庭に山鳩が訪れたような美しいソロを吹いてくれた。


バードテーブル

2005-05-31 09:44:14 | CD Garden
毎年、雪がとける頃になると、車庫の軒下に雀が巣をかける。
今年もヒナの声が聞こえてきた。
巣立ちの練習をしている頃は、まだ毛がほやほやしていて体がまるい。
一度巣立った後も、また次のヒナがかえって、巣立っていく。
同じ親雀が使うのか、別の雀なのかはわからない。
2年まえには、庭のもみじの木にひよどりが巣を作った。
ほんの小さな木なのに、上からも下からも見えないところに
上手に作るものだなあ、と感心した。
ある日石垣に、みごとに保護色のひながしがみついていた。
まだちょっとしか飛べない。次の日はもう少し飛べるようになって
隣の庭まで遠出した。ちょうどいい足場と思ったのか
ばたばた羽ばたいて、近くにいた私の肩にとまった。
灰色の小さなやわらかい生き物。
シャツの上からしっかりつかまった爪がほんの少しだけ痛かった。
その次の日はお向かいの庭まで遠征した。
子供たちは、心配で、ほとんどずっとついて歩いていた。
そのせいかどうか、その翌日には、どこか遠くへ巣立っていってしまった。








CD9曲目の「バードテーブル」は、5弦カンテレで、ほぼ即興で弾いた。
私の庭のすずめとひよどりと、ごくたまにカワラヒワやキビタキの来るささやかなバードテーブルと、ヘルシンキのマッティさんのお庭の、可愛いカラがたくさん集まるにぎやかなバードテーブルを思い出すと、自然にとても楽しい気持ちになって弾くことができた。



五月 Toukokuu

2005-05-01 22:53:41 | CD Garden
Martti Pokela(マルティ・ポケラ)はおそらく、ヴァイナモイネン(カレワラに登場するカンテレの名手)に次いで有名なカンテレ奏者だろう。今ではカンテレのCDもいろいろな演奏者のものが出てきたが、1990年代前半まではマルティ・ポケラのもの2種類ほど(しかも内容はかなり重複して)しか見かけることはなかった。
1950年代から現在までカンテレ奏者として活躍している、言うなれば大御所で、5弦からコンサートカンテレまで、伝統的な曲も鮮やかな編曲で弾き上げ、またカンテレの特性や音色を生かした印象的な曲を多く作曲して、カンテレの人気復興に大きく貢献した人だ。シベリウス音楽院で、音楽の高等教育機関としては初めてカンテレを教えるようになったときの指導教官も彼で、のちに教授にもなっている。

フィンランドからスウェーデン・ノルウェイにまたがる北の地方、ラップランドを題材にした曲をたくさん作曲していて、Gardenに収録した「五月」もそうした曲の一つ。ゆるやかな丘にヨイクが木霊するような、自然な共鳴が広がる。
実は、このCDを録音するときに、フィンランドのカンテレのCDで聴けるような曲はなるべく入れないでおこうと思ったのだが、この「五月」と「ガーディアンエンジェル」だけは、自分のレパートリーの中でも愛着が強くて、はずすことが出来なかった。CDでは淡々と(のつもり)テーマだけを弾いているが、普段の演奏では中間にかなり長めのインプロヴァイゼーションを交えて弾いている。

ある日、私の最初のカンテレの師であるHannu Sahaからメールが届いた。なんと「マルティ・ポケラと一緒にヒロコのCDを聴いたよ!」と。あひゃー。赤面。マルティ・ポケラ氏は「日本語になった五月だね、好きだよ」と言ってくださったとのこと。とてもうれしかった。