現代日本人文芸

現代に生きる日本人の文芸です。小説、エッセイ、俳句、短歌、川柳、現代詩、日本の伝統文芸を愛し新しい日本の文芸を創作

現代日本人文芸:二宮正治小説:誰が日本で最初の女性総理になるか:第6回:(フィクション)

2016-08-17 07:53:20 | 日記

「野田聖子先生、小池百合子東京都知事が新党づくりに成功すると、あの人が日本最初の女性総理になる可能性がありますよ」

 野田聖子を支持している男性議員がこう言った。

「成功する可能性はあるの」

「大いにありますよ。大阪維新の会や民主党の保守派を巻き込んだら大きな勢力になります」

 野田聖子は言葉ができない。

「多くの国民は自民党の国会議員には満足しているんです。しかし自民党の地方議員にはうんざりしていますからねえ」

「それはよく分かる」

「だから、野田聖子先生の力が今の日本では必要なのです。全近代的な日本の地方と世界でもトップクラスの日本の中央のギャップを埋めることが出来るのは野田聖子先生しかいません」

 野田聖子はこの男性議員の言葉を黙って聞いた後、

「小池新党ができたら、日本の地方の首長のポストを自民党から奪うでしょうね」

「そういう事です」

「この日本で女性が総理になる事は簡単ではないわね」

 この野田聖子の言葉に皆黙って頷く。

 

 


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