現代日本人文芸

現代に生きる日本人の文芸です。小説、エッセイ、俳句、短歌、川柳、現代詩、日本の伝統文芸を愛し新しい日本の文芸を創作

二宮正治自叙伝小説:ぼくの人生と広島カープ第115回:カープ日本一になる

2012-01-28 19:13:37 | 日記

 昭和五十四年(1979年)広島東洋カープは広島で三連勝して大阪で勝負となった。

大阪での第6戦を落とし、三勝三敗の五分となり第7戦にもつれこんだのだった。

私は数多くのプロ野球の試合を観戦したが、これほど胃がキリキリと痛んだ試合を見た事がない。

今や伝説となった江夏豊投手の、

「最後の二十一球」

 である。

これはあまり言いたくないが、高橋慶彦選手のエラーから傷が広がってあの修羅場になったのだ。

「江夏投手だから持ちこたえたのだ」

 プロ野球解説の金山次郎氏が、

「神や仏が乗り移る選手がいないと日本一にはなれない」

 と言っていたが、

この時の江夏投手には神が乗り移っていたようだ。それと水沼捕手も鬼神のごとき働きをしたのである。

「スクイズを見破りサードランナーを刺したのだ」

 これで近鉄の勢いが止まった。カープは日本一になったのである。

この試合は歴史に永遠に残るであろう。


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