投宿のホテルは、ブッキングコムで、駅から近いという条件のみ、適当に予約したのだけれども、それがアドゥール川河畔、サン・エスプリ橋のたもとだった。


なにげに、ぶらぶらと散策。
サン・エスプリ橋からのアドゥール川の川面に、目を見張る。
初めて見た。
海からの上げ潮に、逆流する川面。

9月4日に旅立って、今日は19日。
明日からは、旅の後半。
スペインのバスク、ビルバオを目指しバスで国境を越える。
おおよそ、考えもしない人生の日々に驚くばかりだ。
人の生きる日々というものは……なんぞ、在る。
不思議。
無常。
ただ、ただ、まだまだ識り得ぬ我が身空を、識りたい、と思う心根ばかりで、旅の身空に、今日も在る。
サン・エスプリ橋のたもとのホテルの窓辺から。
