滋賀県・京都府とその周辺の山と滝

比良・鈴鹿山等の滋賀の山や京都北山を中心とした、山登り・滝巡りなどを写真で綴る個人記録帳です。

2019.04.06 比良山/楊梅の滝・獅子岩・滝山・鳶岩・牛山

2019-04-06 21:44:49 | 比良の山
2019.04.06[北小松登山口(楊梅滝入口)10:47〜10:53楊梅の滝雌滝10:55〜11:02楊梅の滝雄滝11:06〜11:22獅子岩11:27〜11:30楊梅の滝雄滝落ち口11:32〜11:46幅広3条滝11:47〜12:04涼峠〜12:06涼峠先徒渉点12:26〜12:28オトシ出合〜13:01滝山13:11〜13:26 655出合〜13:37P662 13:48〜14:00 655出合14:01〜14:20鳶岩分岐〜14:38鳶岩15:08〜15:21牛山〜16:17滝山登山口〜16:28大津市比良げんき村テントサイト〜16:37北小松登山口(楊梅滝入口)]with Sさん、kol-yosiokaさん、Captsubaさん、yamaneko0922さん

※薬研滝道、獅子岩道、シシヶ谷、オトシ分岐〜滝山、牛山道は一般登山道ではありません!
●薬研滝道(登り)
雌滝右岸を登り、滝上の鉄梯子を渡ると薬研滝が見える。薬研滝横は滑りやすいちょっとした岩登り、初心者向きではありません。
●獅子岩道(登り)
一般登山道から楊梅の滝雄滝に分かれる展望所より、やや上りトラバース気味についている道。獅子岩下から岩の左を巻き登るがロープの急坂。滑落注意。
●獅子岩下~シシヶ谷沿い(登り)
獅子岩を右から回り込む道。雄滝落ち口を見て右岸の急坂を登る。岩の裏にも小滝があり、いずれも左から越えられる。
その先の末広がり滝付近から踏み跡不明瞭。ナメ滝群は右岸左岸どちらからでも越えられる。
●オトシ分岐〜滝山間(登り)
昔の道跡が残るが不明瞭箇所あり。尾根に取り付き急坂となり右を巻くようになると道は消える。尾根に急登し、そのまま滝山山頂を目指す。
●655出合〜P662
踏み跡は消えつつある。P662山頂岩は左奥(北側)より登る。
●655出合〜鳶岩分岐〜げんき村裏
尾根から谷に下るが迷いやすい。トラバースルートになると荒れてはいるが明瞭な山道。
●鳶岩分岐〜鳶岩
最初は登り。すぐにトラバースルートになるがやや不明瞭。
●鳶岩へのルート
トラバース道が牛山から延びる尾根に出る少し手前のやや広い急な尾根を下る。踏み跡はある。
●牛山付近
踏み跡不明瞭。山頂には小さなプレートがあるが見落とし通過しがち。西に向かえば池がある。池の右をすすみ小さな尾根を越えると下り道が不明瞭ながらある。


kol-yosiokaさんから「獅子岩に行きませんか」とお誘いを受け、ようやく温かくなった比良へ向かう。
北小松駅にはすでにS氏が来ていて、近所のおばちゃんと溝そうじ談義をしている。わたしもそれに加わる。おばちゃん曰く、雨が降ると家の前の溝から水が溢れて水浸しになるので、今日は意を決して溝さらいをしようと思ったけど溝蓋がはずれない、とのこと。S氏の力業でも結局はずれず諦められました。
そこにkol-yosiokaさん登場。すぐにバイクで楊梅の滝入口駐車場に空きがあるかどうか偵察に行ってくださる。
駅前には一人の登山者がわたしたちと同じように人を待っているようだ。kol-yosiokaさんが戻ってきて確かめられるとCaptsubaさんだった。次の電車で来られるという思い込みで、近くを通っていたにもかかわらず全く気づかなかった。Captsubaさん長い間一人で待たせてスミマセンでした。
滝口駐車場はまだ空きがあるとのことで車で移動。そこにyamaneko0922さんも登場。初対面なのでご挨拶。

さてさて、今日はメンバーみなさん猛者、3週間前に六甲全山縦走を2/3ほどで無念のリタイヤ、ちょっとヘコんでいる私はこのメンバーについて行けるか。
滝鑑賞路で雌滝へ。水量はやや多めで流水が陽光に輝き眩しい。雌滝上の鉄梯子で谷を渡り薬研滝ルートへ。楊梅の滝と言えば雌滝と雄滝だけと思われがちだが、この間にある薬研滝を含む連瀑はすばらしい渓谷美を見せている。しかしこのルートは滑りやすい岩登りもあるので初心者には勧められない。
雄滝も春の眩しい光で輝き、白飛びしていい写真を撮るのは難しい。影が少なくコントラストは小さ目なので、広角で周辺の風景を取り入れてのフレーミングができるのだが、今日は広角レンズを持ち合わせていない。

一旦、涼峠に向かう登山道に出て、今度は獅子岩に向かう道に入る。獅子岩ではクライマーが岩登りを楽しんでいる。30年以上前にここで遊んていたことを思い出す。麻製の重くて硬い、ささくれだったザイルを肩に回しての懸垂下降は、肩に負担がかかり擦り傷が耐えなかった。昔の写真を見るとヘルメットも被らずにここで遊んでいる。危なさこの上ない。

獅子岩上からの眺望はすばらしい。ただ今日は快晴なのだが黄砂が飛散して、遠くは霞んでいて鈴鹿はほぼ見えないのが残念。
獅子岩の取り付き点に戻り、雄滝の落ち口経由で反時計回りに獅子岩を北に回り込む。この間にも小滝が続き、「シシヶ谷よ、おぬしやるなあ」と感じさせてくれる。その後もいくつかのナメ滝をメンバーそれぞれ自由に越えていき、谷が穏やかになったところで踏み跡を辿り、再び登山道花一に。ちょうど左手の谷側が崩れている少し上に出る。
涼峠を右にとり谷を渡って昔小屋があったところでランチタイム。

午後は寒風峠には向かわず、オトシの中を通る踏み跡を辿って滝山南稜を登る。小さな谷が入り組んだ複雑な地形なので、地図と磁石だけでは現在地がなかなかわかりにくいところだが、GPSなら問題ない。
ところどころに妖精のように白く小さな可憐なバイカオウレンの花が目を楽しませてくれる。この時期この周辺では他にはシキミと馬酔木しか咲いていない中においては、小さいが十分主役級の花だ。

いくつかの小さい流れを渡り、沼地を横に見て、尾根に取り付き急斜面になると道はほぼ消滅するが、上を目指せば自然と滝山山頂(東峰)に着く。
数箇所倒木のある南東に延びる尾根を快適に歩き、655mの出合より南の尾根に入りP662へ寄り道。
P662頂上には藪の中にドシッとした大岩が鎮座している。左(北側)より回り込んで岩を這い上り岩の台地に。上が真っ平らの大岩は縦横にクラックが走り特異な景観を見せている。展望が良ければすばらしい場所なのだが、それには岩の高さがあと数メートル足りない。ここで休憩。kol-yosiokaさんにいただいたどら焼きが美味しい。みなさん、さすがにまだまだ疲労の色はこれっぽっちも見えない。わたしもまだ足が攣らずに快適に歩けている。

655mの出合にもどり南西に下降していく。S氏は昨年秋に寒風峠からリトル比良経由高島を目指したが、どこをどう歩いたのかわからず北小松の別荘地に下りてしまったらしい。そのルートが本人もさっぱりわからずにいたようだが、どうも縦走路を逸れて滝山からこのルート歩いていたようで、徐々に記憶が甦ってきて納得している。
谷を下るようになり、いくつかの小さな流れを渡る箇所は道があっち行きこっち行きで迷いやすいところ。やがて左にトラバースするルートにかわり荒れてはいるが道も明瞭となる。

このあたり昭文社の「山と高原地図」には破線いくつかのルートが記されている。昔の地図には記されておらず、10年前辺りから記されるようになり、その頃は鵜川から牛山に登るルートにも破線が記されていた。最近はそのルートは削除された。
改訂版が出るごとにルート表示は変わってはいるが、概ね私の感想として、ここには登山ルートを記す必要はあまりないのではと思う。地味な山域で迷いやすい複雑な地形でもあり、ここを歩こうと思う登山者はほとんどないのではないだろうか。
牛山近くの鳶岩は、すばらしい場所なのだが地図にも記されていないし道標等もない。ここがメジャーなのであれば登山ルートとして記されてもよいとは思うのだが。また牛山コースやP662を通るルートも踏み跡も薄く迷いやすいので、初心者が登山地図をあてに辿って道迷いなどおこさないかと心配する。

さてさてわたしたちはそんなマイナーなところを好きこのんで歩いているわけで、他の登山者とは全く会わない。
トラバースルートが下りに変わると分岐があり、左にとると次の目的地、鳶岩に行ける。少し登ったあと、ふたたびトラバースとなり、牛山から東に延びる尾根との合流地点付近から右に下る踏み跡を辿ると鳶岩に出る。
そこは今まであった雑木林が突如切れてなくなり、眼下には広大な姿を惜しげもなくさらけ出している琵琶湖が、これでもかと迫ってくる。広々とした開放的な風景なのだが、なぜか琵琶湖が迫ってくるような圧倒される感覚を覚える。目が舞いそうだ。
ここは琵琶湖に張り出したテラスで、岩の突端から一歩足を踏み出せば、直接琵琶湖に飛び込めるような感覚だ。先ほど訪れた獅子岩よりも前面の空間に張り出しており高度感はこちらの方が大きい。
霞んでいなければ申し分ない絶景を楽しめるだろう。遠くは見えないが琵琶湖の透明感がすばらしい。昔に開聞岳から見下ろした海の美しさに感動したことがあるが、この風景は私の中ではそれに匹敵するものだ。
琵琶湖沿いにある比良山なので至るところから琵琶湖を望むことはできるが、この迫力は比良随一ではなかろうか。比良山あちこちに行ったが今までここに来ていなかったことは、わたしもまだまだ比良山に関して浅いなあと感じてしまう。

十分に景色を堪能して、最後に牛山の登って帰ることに。展望もなく渋い山だ。山頂よりさらに尾根を西に進み、池のある先からさきほど歩いた道に再び出る。トラバースから鳶岩分岐まで同じ道を歩き、今度は比良げんき村裏に続く明瞭な道を下りる。サクラがだいぶ咲き出した比良げんき村の中を通り抜け滝駐車場に戻る。

今回はkol-yosiokaさんの周辺ガイド付き読図講習会的な一面もあって、やはりkol-yosiokaさんの比良の知識、また経験による感の良さ、などなど比良山愛には改めて驚かされた山行でした。
飛び跳ねるように軽やかに登られるCaptsubaさんの若さには羨ましく感じたし、同じくスイスイ平地のようにとても大ケガのあととは思えない歩きのyamaneko0922さんともたくさんのお話ができたし、3ヵ月ぶりとは思えないS氏のパワーなど、みなさんから学んだこともあり、何よりも年齢は違えども同じものを共有する仲間と同行できたこと、充実した楽しい山行でした。
また、機会があればご一緒いたしましょう。



楊梅の滝雌滝


楊梅の滝薬研滝





楊梅の滝雄滝


獅子岩上からの眺望


雄滝落ち口


獅子岩裏のチョックストーン滝


末広がり小滝は左を登る


3条に分かれた小滝はどちらからでも越えられる


オトシの流れそばに咲くバイカオウレン


アセビの花


鳶岩より北東方面を望む


鳶岩から南を望む 奥は比叡山、その右の残雪のある山は蓬莱山


鳶岩から琵琶湖対岸を望む 沖島と長命寺山が見える


牛山を超えて西に進むと、名もない池がある


比良げんき村に下りてきました サクラは満開近い木もあれば、咲き始めなどばらつきがある


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