イギリスはやっぱりマズい

イギリス生活の不満を世界の裏側で叫ぶ

グラスゴーへの旅(1) --スコットランドは英国だった

2005-02-20 21:56:30 | イギリスの風景
 週末、土日にかけてスコットランドのグラスゴーにコンサートを見に行ってきました。ロンドンから電車で5時間、飛行機だと1時間くらい北にある街です。
 津波救済コンサートだったのですが、TravisにFranz Ferdinandが出るというのでやっぱり行かねばならんかなと思ったのです。
 しかし、いや~~~長い旅でした。


 途中まではスムーズに行ってたんですが、最後の最後にやっぱり躓きました。
 帰りにホテルを朝8時に出たにもかかわらず、空港行きの電車が1時間後にしかないじゃあーりませんか。
 見落としてるのかと思い、窓口で聞いたけど職員の言うことは同じ「8時48分のが一番早いです」

 …日曜の朝8時に開いてる店なんてほとんどありません。
 いったい見知らぬ街の真ん中で早朝に何をしろと?
 それに底冷えする寒さだし。

 散歩の嫌いな私もさすがに暇なので、迷子にならない程度に歩いてみました。
 スコットランドだけあって、やはり町並みが若干違います。ロンドンと違って、道が広くて、建物もいい感じで古いのです。ロンドンは古いというよりぼろい建物が多いので。

 ほんとは喫茶店でも入って持ってきた文庫を読みたかったのですが、そんな店なんて開いてるわけもなく、仕方なくそのへんのインド人がやってるコンビニでサンドイッチと水と新聞を買ってきて、駅のベンチで読みながらたべました。実は、電車に間に合うか不安だったので、朝食つきだったのに食べていなかったのです。
 そういえば、昨晩もホットドッグくらいしか食べてなかったのでお腹すいてたんです。

 ところが、「空腹のときは何でも美味しい」という通説は嘘だと分かりました。
 このタマゴサンドの不味いことといったら…!!
 なんでタマゴサンドに酢を入れるんだ! とでも言いたい圧倒的なまずさに、二口で捨てました。どんなにお腹がすいていても、やっぱり不味すぎるものは食べられないようです。


 さて、8時半をすぎ、そろそろ客も集まってきました。じりじりしながら待つ私。いい加減待つのも飽きましたし、iPod miniの電池にも限りがあります。
 ところが、1本前の8時42分の電車がまだ来ないなーと思っていたら、なんと42分をすぎてしまい、さっきまで「On time」(時間通り)と誇らしげに点っていた表示が平気な顔して「delayed」(遅れ)にぱたっと変わるではありませんか!

 な、なにー!!!
 まさか、私の待ってる48分の便も遅れる、なんてことは、ないよね・・・・。


 そういう悪い予感は的中するのでありました。
(つづく)

ラップ・ダンシングってなんですか?

2005-02-17 21:44:05 | 英語気づき
 ほとんど仕事でしか英語を使わないので、難しいことを聞いたり読んだりするのはわりといけても、普通の言葉を知らなかったりする。

 会社での女性差別の話を聞いていて、相手が「接待でラップ・ダンシングの店に連れて行かれたり…」と言った。
 私はきょとんとした。
 ラップ・ダンシング? 文脈からしてヤラしい類のダンスなのだろうが…

 「ラップ」という言葉を聞き、私の頭の中には野球帽を後ろ前にかぶりだぶだぶのTシャツとだぶだぶのパンツをはいて、マイクを片手に手をヘンな風にして「Hey Yo! Yo! Yo! Yo!」と踊る黒人男性が浮かんだ。
 まさかそんな踊りで客が喜ぶとも思えない。

 帰って辞書を引いた。

lap dance
ラップダンス《ヌードダンサーが客のひざにすわり込んで踊るエロチックなダンス》.


 なんだ…rapじゃなくてlapだったのか…

 その後、向こうが"shag"って言った後で「分かるかな?」みたいな顔をしたのだが、さすがにそれは知っている! Austin Powersが好きだから。
 ちなみにexotic dancing(エキゾチックなダンス)はストリップショーのことを指す(これも知っていた というか学校で習った…)。

 以前、男に「ええっ!?!? ストリップショーってすっぽんぽんになるの!?!? 一糸まとわぬ? そんなの許されるの?!?!?」と聞いた私は、実は結構無知で無邪気なのかもしれない。

働くわんちゃんの街

2005-02-15 12:52:13 | イギリスの風景
 動物が好きだ。一番好きなのはダントツでペンギンである。
 よく犬と猫どっちが好きかという論争があるが、私はどっちも大好きで選べない。
 今日は犬の話。


 以前うかがった家に、白地に黒の斑点模様のダルメシアン(と思われる)がいた。
 犬はなぜか知らない人が好き、というか興味を持つ。知らない人が訪問すると、うれしすぎてちびっちゃうのもいる。このダルメシアンも、私が入るなり、わふわふ言って飛びついてきた。飼い主は一応気を使って(犬が好きな人ばかりじゃないので)、「STAY!!!」と言って引き離そうとしたのだが、私はうれしくてめちゃめちゃなでてやった。
 怒られた彼女(犬)はいったん隅にひっこんだのだが、私と二人きりになった。ちょっと近くまで来て、おとなしくすわっている。またなでてやったら、もう飛びつかなかったけどしっぽだけちゃんと動いているのだ。
 ああーーーーかわいぃ~~~~~ん。
 人間が好きなのねえええ!!!


 英国のデービッド・ブランケット前内務相は視覚障害者で、Lucyという盲導犬を連れている。これが、真っ黒なラブラドールで、お仕事中とはわかっているのだが一度そばに行ってなでまくってみたいほどかわいい。盲導犬に必要なのはかわいさではないけど、でもかわいいものは仕方が無い。
 盲導犬に求められるのは温厚な性格なのだそうで、遺伝的なものが大きいらしい。


 というメールを書いたら、友人Nさんからこんな「ちょっと弱気な盲導犬」の話が。
 地下鉄の駅で、訓練なのか本番なのかわからないがなんか迷ってる盲導犬を見たそうだ。「一旦エスカレーターの方に行ったと思ったら首をかしげて、南行きの方に歩いてったり立ち止まったり」して、その辺にいた人全員の注目をあびていたらしい。
 「犬語が話せたら道教えてあげたのに…」
 私も教えてあげたかった!


 こんな感じで、ロンドンの街角では結構、わんちゃんがたくさん立派に働いてくれている。
 ただ、ハーネスには「仕事中です、邪魔しないでね」と書いてあるのがうらめしい…
 あー抱きついて撫でくり回したいのに!!!

乱暴で下品で大酒飲みの英国人

2005-02-13 08:57:02 | イギリス人てこんな人々
 最近とみにサッカー(イギリス英語ではフットボール、という)を見ている。
 私のひいきは、ロンドン西部に本拠地を置くチェルシー(キャンディーではない)である。

 私がこの国で「住んでて良かった!」と思う数少ない瞬間は、コンサートやサッカーの試合でみんなと喜んだり歌ったりしている時だ。
 コンサートなら、バンドの歌をみんなで一緒に歌う。英語の曲だがみんなうまい(当たり前だが!)。ちゃんと歌詞を覚えて歌っている。これは日本ではちょっとない光景である。
 サッカーだと、同じチームを応援し、チームの誰かがちょっといいとこを見せれば大げさなくらい褒め、敵チームがちょっといいとこを見せればそれがどんなにファインプレーでも思い切りブーイングし、褒める歌やけなす歌をみんなで大合唱する。
 そんな盛り上がりと一体感が楽しい。
 楽しいし、たくさんのエネルギーをもらえる。


 イングランドのサッカーというと「フーリガン」が有名である。
 もちろん、あれはイングランドのサポーターの一部でしかないことはみなさんもお分かりだろうと思う。ただ、あそこまでいかなくてもroughでrude(乱暴、下品)なイメージは共通しているかも…とは思う。

 去年のユーロ2004でフランスに土壇場で負けた時は、あまりのショックにその夜は街へ出て行ってフーリガンになりたい気持ちだった。翌日も朝から景色も褪せて見えるというか、道行く人々に「本当に、昨日は悔しかったね」と言って同意を求めて回りたい気持ちだった(こんな外人いるか?)。
 私は多分、イングランドサポーターの情熱が好きなんだと思う。当のイギリス人に言うと「なんであんなrudeなのが好きなの?」と驚かれたりもするが、粗野だけどひたむきな気持ちで吼え、歌い、大騒ぎする彼らが好きなのだ。
 このコラムはなかなか彼らの真髄を突いていると思うのでご一読を。
宇都宮徹壱の日々是欧州2004 敗戦を享受するイングランド

 一番上に載っている写真、そう、こんなやつらばっかりですよ、英国は。
 山高帽にステッキの紳士とか、髪の毛をつんつんに立てたパンクスとか、そんなのはいません。
 地下鉄のなかでも盛り上がりますよ(コンサートの行き帰りも、上記の写真のとおりです)

> 至る所に聖ジョージ旗が貼られ、征服者たちはタチの悪い大酒のみになっていた
> 石畳にはビール瓶の破片が散乱し、何ともいえぬすえた臭いが立ち込めている

 大半の日本人は知らないだろうが、素顔の英国はそんな国だ。
 そして私はそんな国に住んでいる。

チャールズの再婚

2005-02-12 10:29:43 | イギリス人てこんな人々
 午前中ばたばたと忙しくて呆けてたら、日本からメールをもらって知ったという具合でした(汗) しかし、なんで日本人てこんなに英国の王室が気になるんでしょうね。

 「こっちに迷惑がかからない限り、他人が何をしててもいい」(だって、いちいち構ってる暇ないじゃん!)と思うほうなのですが、王族ともなるとみんな無視するわけにはいかないみたいで。
 要するに、
1「未来の王である彼は王らしく、私生活を犠牲にしても王族らしく生きるべきだ」
という考えと、
2「未来の王でも個人の幸せを追求していいはずだ。時代は変わったのだ」
という考えに分かれている気がします。
 国民の生活が安定することを祈って、あえて結婚しない王もいたんだそうで…。

 1のような考えを持つ人々にとって、日本の皇室は理想かもしれませんね。
 1の人々も、「個人の幸せを追求したいっていうんならしてもいいけど、その場合王位はウィリアムに継いでもらうよ」という人も多いらしい。今日の世論調査ではついに、「次の王にはウィリアムがなるべき」と答えた人がチャールズを上回ったそうですから。

 賛成派と反対派がほぼ二分しているらしいですけど、少しでも反対の声を抑えるため、結婚式はウィンザー城でやるとか、カミラは皇太子妃の意味のPrincess of Walesの称号ではなくDuchess of Cornwall(コーンウォール伯爵)の称号をもらうこと、チャールズが王になってもQueenではなくPrincess of Consort(意味としては同じだけど)の称号にするとか、苦肉の策をいろいろ考えてるそうです。

 まあ私に口を挟む権利はないんですけど、二人の王子はどう考えてるんだろうと思います。そりゃ、お父さんには幸せになってほしいと考えてるでしょうけど、相手が相手、お母さんとの離婚に追い込んだ人ですからね。


ダイアナ妃「私たちの結婚には3人がいた。ちょっと混みすぎだった」
(3人とは、チャールズ、ダイアナとカミラのこと)


 ダイアナ妃は、彼女を王族から追い出したいと考える人々によって暗殺されたという説もあるし。そういう意味では、彼らのお母さんは王族に殺されたとも言えるわけです。真実のほどはわかりませんけど。
 しかし、チャールズは30年もカミラに首っ丈みたいですが、どこがそんなにいいのかねえ。
 ほんと、ダイアナと結婚する前に決断してりゃこんなことにはならなかっただろうに。そんなことはわかってるか。

 結婚式は4/8になりそうですが、休みにはならんのだろうな。

(写真は、カミラがチャールズに贈られた指輪。亡くなったクイーン・マザー、エリザベス女王のお母さんでチャールズのおばあさんのものだそうです。お値段は50万ポンド…9800万円)

金づるを駆逐する国

2005-02-08 22:38:13 | イギリス暮らし
 ここを見てくださっている方には学生の人もいるかもしれないので…。

 あなた、BBCのサイトによると、学生ビザ申請料が4月からほぼ2倍になるそうですよ。
 郵送だと250ポンド(5万円)、ホームオフィス(内務省)に出向いてその場で取得するのだとなんと500ポンド(10万円!)もかかるそうですよ。それも、却下されても返金されないんですよ。
 こここ、こんなことまでしてこの国で学生したい人いるんですかね。いるか…
 私が学生だったら出せませんでしたよ。500ポンドっていえば、留学生の2か月分くらいの家賃だそうですから。

 この国何考えてるんでしょ。ここのベッカムじゃないですけど、この国は「英語は地球語!」という幻想からかなり恩恵を受けているんですよ。つまり、語学学校などの教育機関に留学生が落としているお金で儲けている部分が多いのです。そんなことは政府も百も承知のはずなのに…。
 当然、大学などは大反対しています。
 学生以外のビザ申請は335ポンド(6万7000円)だそうで、私もひとごとじゃありません。

 しかし、500ポンド出すのに見合った仕事をしてくれるんならまだしも、政府機関のくせに外国人にとっては大事な大事なパスポートを無くしたりするいい加減なやつらですからねえ、ホームオフィスは。昔学生ビザの延長でパスポートをホームオフィスに送った人が、パスポートをなくされ、抗議して無理やり永住権を強奪したとかいう伝説まであるそうです。
 早くビザが更新したい人は直接ホームオフィスまで出向くのですが、これが外で3時間、中で1時間とか待ったりもするそうで(予約もできるが、これもかなりめんどくさいらしい)。じゃあ郵送で申し込めばいいじゃん、と思うかもしれませんが、忘れちゃいけません、この国の郵便局はあの郵便物を無くすので名高いロイヤル・メール! ホームオフィスが無くさなくても郵便局が無くすかもという心配をしなければなりません。何せ、書留にあたるregistered mailで出してもなくなるときはなくなりますからね。
 ほんと、OECDから脱退したほうがいいんじゃないでしょうか。

East Endの女

2005-02-05 17:27:31 | イギリス暮らし
 Pet Shop Boysのデビュー曲で80年代を代表するヒット曲、「West End Girls」。

In a West End town a dead end world
The East End boys and West End girls

 という歌詞が出てくるが、west endというのは「London中央部西よりの地域で、富豪の邸宅が多く、また大商店・劇場・公園などがある」(リーダーズ英和)となっている。一般的に繁華街を意味することが多い。一方のEast Endとは、「London東部の下層民街・工業地区」とある。

 私の住んでいるのはEast Endである。といっても、テムズ川沿いのエリアは再開発されてヤッピーのすみかになっており、今では全部が全部下層民街というわけではなくなっている。金持ちの好きそうな新築物件も増えているが、確かに工場や倉庫が多かったので、工場を住居に作り変えたウエアハウス・コンバージョンもよく見る。
 うちの周囲にもそういう住宅がわりとある。ちなみにうちは普通のdevelopment(マンション)で、築20年。この国では新しいほうだ。前住んでたフラットは築120年だった。

 East Endというとまだ殺伐としたエリアというイメージなのだが、そういうわけなので、いつもは自分がEast Endに住んでいるという意識はない。今朝カウンシル(市役所みたいなもの)からアンケートが届いていて、そこに「Living in East End」というフレーズがあったので、ふと思い出したしだいである。

 アンケートは公共サービスについてのものだったが、一番最後にナショナリティを書く部分があった。

・White(British・Irish)
・Black or Black British(Caribbean・African)
・Mixed(White&Black Caribbean・White&Black African・White&Asian)
・Asian or Asian British(Indian・Pakistani・Bangladeshi)
・Chinese
・Other ethnic group

 もちろん私はother ethinic group(その他の民族)である。
 しかし、Chineseだけ別に書いてあるというのはすごいというか、うなずけるというか。
 ロンドンは人種の坩堝だけあって、アンケートの内容を20ヶ国語ぐらいに翻訳して送ってくれるサービスもあるそうだ。説明を見ると、中国語はあれとしても、見たこともない文字がずらりと並んでいた(写真)。
 無論日本語はなかったけど。

Love is...

2005-02-04 12:27:18 | イギリス人てこんな人々
 他人に触れたり触れられたりするのがあまり好きじゃない。
 特に、他人への触れ方がよく分からない。あれには慣れがいると思うのだが、上手くできない。

 午前中に銀行に行ってFA(フィナンシャル・アドバイザー)と話してきた。目的は済んだのに、「保険はどう? 今入ってるのと比較してあげるよ? mortgage(住宅ローン)は?」とかいろいろやらされそうになったので、一生懸命遠慮した。家持ってないのにmortgageなんて要るか! 何に使えというのだ。
 借金率が欧州でもトップレベルと言われる英国。こんなふうにして借金を増やしてるのかな。

 で、押しの強いFAを「また次の機会に…」となんとか振り切ったら、最後に「Take care(元気でね)」と腕にぎゅっと触れられた。私はどうもこういうのが慣れない。
 英国だけではないと思うのだが、ここの人はやたらと触れてくる気がする。一番理解できないのは、往来ですれ違う際に体のどこかが当たった時。「Excuse me」と言った後、ほとんどと言っていいほど腕に触れてくるのだ。
 両腕に触れ、「ごめんなさいね」の気持ちを込めているつもりなのだろうが、当たっちゃって不快な思いをしているのにさらに触れてこられるのは、個人的にはいい気持ちがしない。
 もともと家族や恋人とも接触する機会が少なかったせいか、触れるのはおろか手をつなぐとか腕を組むとかそういうのが苦手なのである。こっちのカップルだと、(自宅とはいえ)人前で足をからめたりしてるのを見てびっくりしたこともある。

 ただ、あんまりベタベタしない程度の親しい接触は、見ていてほほえましい。
 「ほほえましい」という表現は当たらないかもしれないが、以前テレビでレーガン元大統領のお葬式を中継していた時に棺の隣に立っていたナンシー夫人が棺をぽん、ぽんと叩いたのを見て、こんな単純な動作にさえ愛を込められるものなのだなあと思った。普段はあんなふうに夫に触れていたのだろう。
 ああいうふうに、暑苦しくなくさりげない愛を込めた触れ方ができるようになりたいな。


Love is Touch
Touch is Love
Love is asking to be loved


愛とは、触れること
触れることは愛すること。
愛とは、愛されたいと願うこと。
(John Lennon)

コンラン、最高!

2005-02-03 16:42:02 | イギリス暮らし
 英国のインテリアショップや雑貨屋には、たまに「良いな」と思えるものがある。
 誤解しないでいただきたいのだが、この国ではインテリアのセンスが良い人が多いとか、だから趣味の多い店が多いとかいうつもりはまったく、ない。
 バスルームに花柄の壁紙を貼り、じゅうたんを敷いてしまうのが普通のお国柄なのだから、ごく一部にあてはまるケースである。
 
 シャーロック・ホームズやマダム・タッソーろう人形館で有名なベーカー・ストリートの近くにあるマリルボン。このハイストリート沿いにはインテリアショップが立ち並ぶ。
 有名なコンラン・ショップもここにある。英国のインテリアは趣味の良いものが多いとはいえないが、コンランは別である。
http://www.conran.ne.jp/

 彼は英国の誇るモダンインテリアデザイナーの旗手。シンプルでモダンででもどこかスパイスが効いているというか。
 コンランに限らず、インテリアショップを見るのは楽しい。うきうきわくわくする。「これいいなあ」「これをあそこに置いたらすごいかわいいだろうな~」と妄想するだけで違う世界に飛び立てる。とてつもない幸せだ。
 しかし、こういう店に行くのは諸刃の剣でもある。
 幸せをかみしめながらも、物欲と一瞬一瞬闘わなくてはならないからだ。
 私はいつも、あれこれ手に取っては「ダメダメ。これは無くても生きていける」、値札を見ては「…200ポンドおおおお!?(約4万円)あり得ない!」などとブツブツ言っているので、傍目から見ると気味が悪いと思われる。

 ベビーピンク地にチョコレート色の太い毛糸がぽつぽつ出ているクッションカバーに一目ぼれ。ほ、欲しい! でもこれからあったかくなるのに暑苦しいクッションカバーは不要だ。それにカバーのくせしてあり得ない値段である(1万円超える)。
 よっぽど物欲しそうな顔をしていたのか、店員に話しかけられた。


 なんとかコンランではお金を落とさず逃げ出し、食器のブリッジウォーターに到着。
http://www.bridgewater-pottery.co.uk
 ここでは妹に頼まれた土産の皿と、居候先の友達にも土産を買わなければならない。ここは素朴な中にもかわいらしさのある食器ばかり。特に、ベイビーマグという小さめのマグカップが人気だ。大きい方のマグにはシャムネコ、小さい方には子猫のシャムネコ…というふうに品揃えもなかなか。季節ごとにラインを変えるので、それも楽しい。
 妹の頼んでいたものがどれか分からず、携帯で電話をかけて確認。「姉ちゃんいいなぁ~。どこでもドアで飛んで行きたいよ」と言われる。

 ここの店員さんは、ここは英国かと思ってしまうほど愛想が良い。かわいくて親切。今日も、店内でStingが延々かかっていたので「Sting好きなの?」と聞いたら、「今ここにあるCDがこれと、アリー・マクビールのサントラだけなの」と苦笑していた。クリスマスシーズンはもっとひどいそうだ(そりゃ、クリスマスソングばかり流すからね)。

いいえ私は天秤座の女

2005-02-02 02:20:34 | イギリス暮らし
 BBCニュースによると、ある大学の調査で一般に夏生まれの人の方が冬生まれよりラッキーと感じる割合が高いんだとか。ちなみに1位が5月生まれ(50%)で、最下位がなんと10月生まれ(43%)。
 えええ~~~私10月生まれですけど自分のことはラッキーだと思ってるよかなり。むしろ運だけで生きてるというか。まあ、悲観的というのは当たってるけど…それにしても、10月生まれの大半は快楽主義と言われる天秤座なわけで、意外な結果。
 リポートによると、生後6ヶ月以内に日照時間の長い夏を迎えた子供の方が活動的になるのだそうで…活動性と幸運に何の関係があるのか?
(それと、まあこれを言ってしまうと身も蓋もないのですが、43-50%の開きって大したことないような)

 で、それによると運を向上させる方法は、

・直感を信じる(たいてい正しい)
・新しい体験に対して寛容になる。いつもの決まりきった手順に変化を加えてみる
・うまくいった過去の経験を思い出す時間を毎日設ける
・大事なチャンスの前には、ラッキーな自分を思い浮かべる

 だそうですけど…。
 なんかこれだけ読むと気休めにしか読めませんし当たり前のことなんですが、やっぱり自己暗示って重要みたいです。友達に就職に関しては強運の人がいるんですが(彼女はあの世界一の富豪がやってる会社に勤めてます)、私の就職活動中に「就職の神様を送ってあげるから」と言ってくれまして。なんだかそれは効きそうだなとなんとなく思っていたら、以来採用については負けなしに。そこで、ご恩返しといってはなんですが、ほかの友達に私のほうから「就職の神様を送る」とメールをしたら、彼女も採用になりました。
 就職の神様、今頃どのへんにいるのかなあ。