イギリスはやっぱりマズい

イギリス生活の不満を世界の裏側で叫ぶ

濃い乳製品 薄い乳製品

2005-01-31 23:25:42 | イギリスの食べ物
 英国(だけではないと思いますが)では3種類の牛乳を売っています。
 Whole milkSemi-skimmedSkimmedです。
 色分けがされていて、青がwhole milk、緑がsemi-skimmed、赤がskimmed。三色の牛乳パックは見ていてなかなかかわいいです。

 「この国、結構牛乳はおいしいよ」と言う人がいますが、たぶんそれはwhole milkのことではないかと思います。脂肪分の量によって分かれているのですが、このwhole milkは濃い味がします。買ったばかりなのにもうパックの口のところに乳脂肪分がついていて、指ですくってなめるとクリームの味がしてうまい!

 ただ、その分すぐ固まってだめになってしまうので、さっさと使ってしまうに限ります。
 固まりやすいということは、紅茶などに入れる時も固まって白いものが浮いてきてしまうのです。なので紅茶にはセミスキムかスキムがいいとされています。
 とはいえ、この固まりやすさは異様です。バリバリに賞味期間中なのに固まって下にどろっとしたものが沈殿してきますし、もっとほっとくと(と言っても2週間たたないくらいでしょうか)分離してきます。まさに、水につかっているチーズ状態です。
 これは乳脂肪分のせいとか、いや保存環境が悪いせいだとか(運搬中に常温で放置されていることがあるらしい…)いろいろ説があります。

 牛乳屋さん(milk man)も健在で、荷台がオープンになった運搬車が売りに来るのを見かけることもあります。
 話はややそれますが、日本で「橋の下の子供」というのと同様の表現に「milk manの子供」という表現があるそうです。が、みんなに知られているような表現ではないのか、ほかのイギリス人に「milk manって何?」と聞いたら「They sell milk」と言われたことがありました(^^; それは知ってるちゅーの。

 乳製品といえば、生クリームも乳脂肪分によってシングルクリームとダブルクリームに分かれています。このへんはやはり肉食文化だなあという気がします。
 豆乳(soya milk)も少し大きめのスーパーなら売っていますが、こちらで売っている豆乳は成分が薄いので固まらないんだそうです。
 去年の冬に一時豆乳鍋に凝ったのですが、薄いのでなかなか湯葉が取れず残念な思いをしました。
 今年もまたやりたいな~。

"Sorry"の重み

2005-01-29 16:50:54 | イギリス人てこんな人々
 イラクの邦人人質事件(一部では「三馬鹿」と呼ばれている)について語り合った時、友達が「(人質の家族が)日本の場合何があっても絶対最初にしなきゃいけない『謝罪』をしないで政府批判したりしたのが完全に反感かったよね」と言っていて、まったくそのとおりだと思った。

 日本人はなぜか、悪いと思ってなくても頭をさげたり「すみません」と言うことが義務みたいになっている。「必要以上の敵意は持ち合わせていません」という「お断り」みたいなものなのかもしれない。むしろ相手の悪さを批判する時でも、ストレートに「これ間違ってます」と言わず「すみませんが、これ間違ってるんじゃないでしょうか」と言う。
 日本人が一生でもっとも多く口にする言葉は「すみません」だそうだが、さもありなんである。


 しかし、わりとよく知られていることだが英国人はなかなか「ごめんなさい」を言わない。
 英語で言うと"sorry"とか"apologise"(※"apologize"は米語のつづり)だが、謝罪をしたら自分の権利を侵害されるとでも思っているようだ。
 そういう教育をされてきたのだろうと思う。
 別にそれを悪いと言っているのではない。日本人は確かに「すみません」を連発するが、心のそこから謝っているかというと疑問な場合も多いからだ。


 イギリスに来た時英語の家庭教師と「苦情の言い方」のロールプレイをした。日本人の考えを直訳して「Excuse me, I'd like to complain...」と言ったら怒られた。
 "complain"(苦情を言う)は文句なのであり、"would like"という丁寧語は必要ない。「"would like"はたとえば"紅茶をいただけますか?"というような時に使う表現よ。そんなのを文句いう時使ってどうするの」と。あなたは苦情を言う権利があるのだからもっと怒ったように強い調子で言いなさい、でないと相手は言うことを聞いてくれないわよ、と。
(それで私は、机をバンバン叩いたり声をあらげたりする演技や、「○日以内にしてくれないと○○する」などの脅迫の仕方を教わった)
 この演技があれば苦情が聞き入れられるかというと勿論保証の限りではないのだが、少なくともしたてにでながら言う苦情よりは処理速度が速まることは間違いない。


 こっちの新聞にも、経営破たんしてそろって頭さげてる日本企業の経営者の写真がよく載るけど、こちらではやっぱ相当ヘンに映るんだと思う。
 英国だってヘンな国だけどね。
 そうそう、よく回送中のバスの行き先表示に「Sorry, we're not in service」と書いてあるけど、あれはsorryといいながら全然謝ってないからね。

World shut your mouth(世界よ、黙れ!)

2005-01-28 10:30:29 | イギリス暮らし
 英国に来て初めておもしろいと思ったテレビ番組がこれだった。


 Dom Jollyという変哲もないおっさんが一般人にドッキリというかいたずらをしかけていく番組。日本で言うと電波少年にちょっと似てるかも。
 DVDにもなっているが、最近見ないなァと思っていたら、チャンネル4からBBC1に移って「World shut your mouth」というタイトルで金曜の夜10時35分から新たに始まった。
 けど、内容的にはほぼ一緒。

 今日見たので一番おもしろかったのは、バス停の話。
 普通のバス停の横に勝手に「Business lounge」と書いてあるガラス張りのブースが作ってあり、中にはソファにこしかけて新聞を読むビジネスマン風の男(仕掛け人)。それを横目に、普通のバス停で待つおばさん(一般人ターゲット)の前にスーツを着たドムが登場。
 「ここはエコノミー? エコノミークラスだろ。私はビジネスクラスのほうだから」といって、ガラスのブースに入っていく。はいりぎわにおばさんに「ここはビジネスラウンジだ。私たちは特別だ、君たちとは違うんだ!」と捨て台詞(笑)
 その後、役所か警察の人(これは本物)が2人来て「こんなところに勝手に何を建ててるんだ!」と怒ってくる。ドムは「バスを待っているんです。ここはビジネスクラスのラウンジですから」と答える。「バスを待ってるって、いつまで待ってるんだ? 何台も通り過ぎただろう?!」と問われたドムは「通り過ぎたのはエコノミークラスのバスです。私たちが待っているのはビジネスクラスですから」
 うまい切り返しだ!

 実際警察につかまりそうになったこともあるらしい。しかし、これだけ人気番組になったら顔が割れて、だましづらくなると思うんだけどなんとか続いてるなぁ。
 ただ、だまされる役がおじいさんおばあさんが多くなってきた気もする。彼らはあんまりこういう番組見ないから知らないんだろうね。

 今日だまされてたおじいさんは、コロンビア人を装って「女の子がいっぱいいるところを教えてくれと言ったら、鳥類動物園に連れて来られた」と言うドムに「英語では、女の子のことをbirdというんだよ、だから君はかつがれた(you're pulled your leg)んだよ」と親切に説明。ドムが「pull your leg」の意味が分からないふりをすると、「英語ではpull legという表現があって、それは本当に足を引っ張るわけじゃなくて、かつがれた(you're kidded)って意味なんだよ」とさらに親切に説明していた。

 おじいさん…親切すぎて泣けるよ。
 でも、かつがれてるのはあなたなんだよ!

 というわけで来週も楽しみにしようっと。
 ちなみに、分かる人には一発でわかるけど、タイトルの「World shut your mouth」はジュリアン・コープの名曲。

悲しみを癒すフットバス?

2005-01-26 08:05:47 | イギリス暮らし
 昔から血行が悪い悪いとは言われてたんだけど、この間指圧師に「フットバスがいいですよ」と言われた。
 私はアロママッサージが大好きなのだが、マッサージの前にセラピストがフットバスを持ってきてくれて5分くらい足をお湯につけて結構気持ちよかった覚えがある。
 そうだ、どうせなら自分でも買ってみよう(お金が許せば)。

 知り合いのセラピストの助言を受けて、家電チェーンより安いことがあるというamazon.co.ukで検索。
 …いろいろあるじゃん。30ポンド(6000円)くらいならまあ出してもいいよね。
 けど、よさそうなのは結構高いなあ。

 機能と値段を見比べていくうち、これがいいかなと目に留まった商品があった。
 そこには…

Paula Radcliffe WSPC1 Whirl Jet Foot Spa
と書いてあった…

ポーラ・ラドクリフとは、
夫をネタにするブログ
に書いてあるとおり、英国期待の女子マラソン選手

かつ、

大方の絶大な期待を裏切り、アテネ五輪で涙の棄権をした「悲劇の」人なのである。

友達に、「ねえ…このフットバスとポーラ・ラドクリフとどう関係があるんだろ?」と聞いたところ、彼女の回答はこうだった。

「棄権して涙に暮れるポーラの悲しみを癒したフットバス……?」

どういうフットバスなんだ。

というわけで、それに足をつけながら書いています。
でもなんかジェット機能をオンにするとやたらうるさいんですけど。
BGMが聞こえませーん!(笑)

ロスト・イン・トランスレーション――英国の日本好き

2005-01-25 02:28:54 | イギリス人てこんな人々
 日本の会社の調査をしてる英人に会いました。
 小さい企業まで驚くほど知っているので、「へえーほおーよく知ってるねえ」と感嘆。先方も調子に乗って(笑)あれこで企業名を出してくるのでそのたび驚いてました

 2ヶ月くらい日本でも仕事したそうで、「日本は好き?」と聞くと、「うん。日本ってソフトが豊富だよね。文化的にも興味深いし。映画『Lost in translation』は見た?」と聞いてきたので、ああこの人日本はあんまり合わなかったんだな…と直感しました。

 ほんとに個人的に日本が好きな人は、そういう通り一遍の感想を言ったりしないです。
 もっと、すごく個人的なことを言います。

 この間会ったアイルランド人は、聞きもしないのに「どこが気に入ったかって鹿児島だね。桜島。灰が空から降ってくるなんてアメージング! 住んでいる人は大変だろうけど」と言ってました。
 指宿の温泉も気に入ったそうです。欧州のスパでは水着を着るのが普通なので、「全身裸にならなきゃいけなかったんでしょ、どう思った?」と聞いたら「変だった」と言ってました。
 ほんとに好きなら、そういう具体的な「好きなとこ」について話が及ぶはずなのです。


 ちなみに「Lost in translation」は、外人が「不思議な国」日本を見た時の戸惑いを描いているのですが、日本語のせりふに字幕がついてなかったりして、英人は主人公(ボブ・マーレイ)といっしょに異文化体験ができるそうな。
 ただ、私を含めてこっちにいる日本人は、もちろん日本語のせりふは全部分かるし、英語のせりふも分かるので、なんで彼が戸惑うのかいまいち理解できないんですよね。
 スカーレット・ヨハンソンはすごくかわいかったけど。
 あ、あの「ボブ・マーレイが10話してるのに1しか訳さない通訳」にはちょっと腹たったな。私ならそんなことしないぞ。

 ちなみに私は東京の風景を見てあまりの懐かしさに涙が出そうになりました(常に日本シック)。

停電

2005-01-24 18:18:50 | イギリス暮らし
 ブログ引越しでバタバタしてますが、人生は相変わらずな感じで進んでおります。
 アメブロからの方も、ここがお初の方もどうぞよろしく。

 この週末。
 計画通りまずは仕事の原稿を済ませようと思い、TVでサッカーの中継をつけたままPCの前で資料を読んでいたら、突然TVからもラジカセからも音がしなくなった。
 へ? ブレーカーが落ちたのか?(PCはラップトップなので電池に切り替わったため落ちなかった)
 まさか、今月電気代まだ払ってないから止められたとか!?

 慌てて窓の外を見る。しかし、昼間でほかの家の電気がついているかどうか分からない。
 ブレーカーを急いで確認。ああこういう時どうして懐中電灯を買っておかなかったのかと悔やまれる。手探りで確認すると、どうも全部のレバーはあがっているようである。
 しかし窮地に弱い私はパニックになってしまい、友達のところに電話。うちの電話機は、部屋が狭いくせにえらそうにコードレスなので、電気が止まると使い物にならないため、ケータイでかける。
 「ブレーカー全部あがってるんだけどこれはブレーカーとは関係ないってことだよね?」「電気代払ってないせいかな?」と矢継ぎ早に質問。「電気代払ってなければ請求書が来るだけで、日本みたいにそこの家の電気だけ止めるなんて器用なことイギリスの会社ができるわけないじゃん」と説得される。そ、そうかな。

 電気会社のロンドン・エナジーの緊急電話番号を教えてもらう。その番号を押して、出るのを待っているところでいきなりピッと音がして、コードレス電話の電源がまた入った。
 どうも誰か工事で勝手に電気を止めたらしい。そういえばさっきからどこかでアラームがジリジリ鳴ってたんだな…。
 ああ、もうすごいびっくりしたじゃん!
 おかげでサッカー、15分くらい見逃したよ! マンU勝っちゃうしさあ。

ロンドン・アンダーグラウンド(The Jamの替え歌)

2005-01-22 08:24:39 | イギリスの交通機関
友達が教えてくれた「ロンドン地下鉄の歌」
実は、Jamの「Going underground」の替え歌になっています。

=====
通勤に電車を使うのが好きな奴もいれば
クルマに乗る奴もいる
けど今日俺は自転車に乗らなきゃならない
なぜなら また地下鉄がストだから。
そのうち天気はどしゃぶりだ
いったいクソいまいましい地下鉄はどうしたんだ!?

(サビ)
ロンドン地下鉄
奴らは全員、怠け者で役立たずのおXXこ野郎さ
ロンドン地下鉄
奴らは全員ごうつくばり
1人残らずライフルで皆殺しにしたいぜ

奴らは「マインド・ザ・ドアーズ*1」しか言わない
それも2日間もかけて研修で習ったんだぜ
そんな仕事なら4歳のガキにもできる
臭うだろ?
バーガーキングに小便に汗の悪臭が
どの席にもガムがついてるし

「マインド・ザ・ギャップ*2」は聞き飽きた
俺のカネを返しやがれこのクソッタレ

(サビ)

どのホームもごった返してるってのに
運転手は「病欠」だってよ
おかげでこちとらみんな、
今日も仕事に遅刻ときた
ロンドン地下鉄
奴らはみんなマXかき野郎
オイスターカードで息の根止めてやろうか
このクソッタレが
=====

*1 開閉するドアにお気をつけください、の意味
*2 ホームの隙間にお気をつけください

初めまして、引っ越してきました

2005-01-22 08:15:44 | Weblog
amebloに飽きたので、テンプレートがよさそうなgooブログに引っ越してきました。

で、このブログはアメブロでやっていた「イギリスはやっぱりマズい」の続編です。
まったく方針としては変わりません(笑)
日本人が結構いいイメージを持っている英国という国の実像を暴き出すのが趣旨です。
悪口が多くなります。
そういうのがお嫌いな方は、退避されたほうがよろしいかと思います。
よろしくお願いします。

ではぼちぼちいきましょうか…。