障害者とともに...

障害児(者)福祉についての私的な考えをつづります。

地域福祉について考えた。(1)

2004年11月18日 01時30分42秒 | 障害児(者)制度
 今日社協の主催で「地域福祉推進活動計画」を作るためのワークショップなるものがあった。
 地方自治体で作られてきている、「地域福祉推進計画」に基づく行政主導ではなく、民間主導の地域福祉の推進のための活動計画を作っていこうと言うものらしい。僕もそのワークショップに参加した。

 ☆作業所の現状と地域における役割☆

 僕たちの作業所は、地域福祉のために何ができるのか?そしてどんな役割を担っているのか?そう考えたときに、地域の人たちに「認知」されている度合いも考えなくてはいけない。仲間たちが、社会の中で働くことを通して、社会の一員として、当たり前の活動として展開している。僕の作業所もそれは同じだ。しかし、経済的な自立の面から行くと作業所での仲間の給料はほどとおいものがある。経済的な自立も大事な視点なんだろうが、「作業所」と言う場所が、仲間の経済的な面だけでなく、地域社会との接点としての役割も大事にしていきたい。地域でのつながり、地域とのネットワーク作りの拠点として、作業所の役割を考えたとき、日ごろの居場所としての作業所を考えたとき、多少強引なところはあるのだろうが、障害者の施設といった枠を取り払ってでも「気軽に通える溜まり場」的な存在が仲間にとって必要な気がする。

 話は飛躍するが、震災などがあったとき「在宅」となっている仲間たちの安否は誰が把握しているのだろうか?「地域との接点」として作業所が機能しているなら、「在宅」の仲間たちの安否確認にも目が行き届くはずである。僕はこの「地域福祉」にとって作業所はその拠点であるべきだと事業展開の展望としてもっている。


*今回の意見はあくまでも持論ですので、誤解が生じた場合はご了承ください。またぜひコメントもお寄せください。

4 コメント

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お久しぶりですー (亜津子)
2004-11-19 00:03:17
なみとさんに、一度お聞きしてみたいなぁと思ってたことがあるんです



作業所って、結局なんだろうって・・・



あたし、作業所の事は詳しくないので、言葉が適切で無いとは思いますが、その辺は許してくださいね



まず、お給料が出ますよね

そして、それが子供の使いの方がましだわ という程度でしかない

労働力はかなりの物(生産性は別として)

ご本人たちは 一生懸命働いていらっしゃいます 



状況はよくわかるけど、あたしの中で納得出来ないんです



給料が低くなる原因は 作業所の利益が出ないからだと推測しています

ハンディがある人たちが 働いているわけですから、健康な人間のような作業スピードが望めないのも当たり前のことだと思います



でも、なのに



なんで、作業所の製品ってバザーなんでしょうか・・・

手芸品とか多いですよね

趣味の域でしかない物を売っているのを見かけます 障害者が一生懸命作りました 買ってくださいというのは、あたしはどうしてもその障害者の方たちに失礼な気がしてならないのです

わぁ!コレ素敵!欲しい!そう思って買いたいんですよ



焼き菓子とか、パンなんかがあると 美味しそう~って喜んで買っちゃったりします

その横に並んでいる キーホルダーとか見ちゃうと、今の流行をもっと考えて作れば良いのに・・・消費者の欲するものをもっと研究して見れば良いのに ずっとそう思ってました



ただ、今回のお話のようにネットワーク作りの拠点として考えると、それはそれで必要だと思います なみとさんのおっしゃる事に 大賛成なのです



作業所を運営して行く場合

収入を得る方法をもっと創意工夫して 経済的な面での自立を促すようにしていくか

または、気軽に通えるコミュニケーションの場として機能させていくのかでは 目的がまったく違ってくるような気もするんです



作業所に入る事はうちの子は無いだろうけど

もっと知りたいと思って・・・

同じ社会で生きている ただの仲間ですから



思い切って書き込んで見ました



…o(;-_-;)oドキドキ♪
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亜津子さんへ (なみと)
2004-11-20 17:59:03
おひさしぶりでーす!コメントありがとうございました。



 僕の周りの事が中心になりますが、コメントさせていただきます。



 作業所ってなんなんでしょうね。僕自身も毎日、矛盾も感じながらでも、前向きに(自画自賛>_<)頑張っています。



 特に、ご質問の中にもある「給料保障」については、まったく悩むところです。



 作業所作りの中で僕がいつも忘れてはいけないと思っているのは、仲間のニーズに答えるべき援助とわ何なのかと言う事です。

 何年か前に、一般の企業で悲しい事件がありました。会社の中でのいじめ・孤立・搾取など、仲間の人権を無視するような出来事です。

 作業所作りの中では、「ともに働く仲間作り」や「経済的な自立」や「地域社会とのつながり」や「身辺の自立」・「機能訓練」など様々なニーズのがあります。

それらのニーズの違いにより、作業所の機能も様々です。

 作業所の製品や仕事の内容についても、本当に儲かる仕事を中心にしている作業所も増えてきています。しかし、その中でもやはり大事にするべき事は、いわゆる「療育」の面です。そして、人権の問題です。儲けを重視するあまり、人権が軽視される事は、起こりうる現実としてあるのかもしれません。(そんな社会の厳しさも、「療育」だと考える立場もありますが、どうも僕には納得できません。)



 それと最後に一つ、働く場と療育の場の分離についてですが、「地域ネットワークの拠点作り」、「働く仲間作り」と言う点からすると、働く場と療育の場を明確に分ける必要があるのか・と思います。働く事も療育の一つだと思うからです。

 作業所の製品も「障害者が作ったから・・・」なんて失礼な事ではなく、本当にいい商品だからと売れるような商品開発が求められるのだと日々感じながら・・・



僕が考えるところはこんな感じです。

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居場所 (みかん)
2004-11-22 00:33:32
はじめまして

アスペ24歳の息子の母です。

ずっと普通学級、大学もアパート一人暮らしで5年かかりましたが、無事卒業。

今、居場所がありません。

アスペ特有な認知は中々周りに理解されがたく、

相当、傷ついて生きています。

ささいな事(本人には大きな事)でしばしばパニックも起こります。

作業所ですが、精神障害者作業所へお誘いを受けましたが、普通の社会に受け入れられるのがベストだと思っています。

高齢者になれば皆、障害者です。

障害と言わず、個性と本人を丸ごと認めてくれる

世が存在すれば何の問題もないのでは?

理想は理想ですが、やっと行政が学校教育に目が向きはじめた今です。

これまでの教育現場で「問題児・イジメの対象」として育ち成人している人たちは今、どこでどう殆ど支援のない状態でどう生きておられるのでしょう?

近場の自閉症支援センターにも出向きましたが、仕事は自分で探し、企業がジョブコーチOKなら支援出来ると言う内容でした。

この失業者、リストラの世のどこに「アスペです」と名乗って雇い入れの場所があると言うのでしょう?支援センターの看板だけ掲げても、機能しているとは言いがたい気持ちで帰りました。

多くの苦しんでいる成人アスペの姿は幼少のお子さんの未来にならない世の変化を強く望みます。

現時点、何をどうすれば救いがあるのか?

考えない日はありません。



すみません。なんだか自分の憤りになってしまましたね^^;
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みかんさん (なみと)
2004-11-22 02:45:05
ようこそ、はじめましてです。



 僕の周りの話ですが、知り合いの精神障害者の作業所で、職員をしている人から聞いたことのある話です。



 「作業所から一度一般企業に就職された方がよく作業所に戻ってくる。作業所と一般企業への就職、そして作業所・・・その繰り返しなんよ・・・」だそうです。



 確かに、ほんとこの繰り返しだけでも大変な事なんだろうと思います。いまの世の中、本当に障害を正面から受け止めてくれる事ってなかなかないと思います。(本人も含めて)

 社会に出る事って大変だけど、癒しの場、休憩できるところも必要な気がします。

 精神障害者作業所の方もそうですが、この休憩できるところ、いろんな方と接しながら、自分の障害とも正面から向き合い、気軽に立ち寄れるような、みんなの居場所づくりを実践されているところもあります。(「サロン」など)

 個人で、ニーズは違います。障害も違います。だから、これが正しいなんて絶対煮えませんが、ご参考にしていただけたら幸いです。

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