megamiyamaです。
世界の気温に、二酸化炭素の増加などより、遙かに大きい影響力を与えているのが、「太陽の活動」らしいですが(そりゃあ、そうでしょう)、その太陽が、観測史上未だかつてないほど弱っているそうです。
今日の「たかじんの、そこまで云って委員会」でもちょうどやってました(他にも、三橋貴明さんによる今後の経済予測やら、中国に狙われている沖の鳥島問題やら、相変わらずホットな話題に切り込んでました。)が、例の海外ニュースに詳しいIn Deepさんの最新記事もコレです。
長いですが、そのまま転載させていただきます。
現実化する「太陽活動の休止」 : 現在の太陽活動は「過去1万年で最も急速な減少」を見せている
(副題だけ見ても、お天道様がいつも照らしてくださっていることをアタリマエに思って、感謝しなくなった人類への警告が始まったような、戦慄を覚えます。)
http://oka-jp.seesaa.net/article/385492612.html
▲ 2014年1月17日の英国 BBC より。
現実的になりはじめた「太陽活動の休止」。あるいはミニ氷河期への突入
昨日の、
・「真実の太陽の時代」がやってくる(3):宇宙という大きな支配者と、そして人類という大きな支配者
2014年01月17日
では、人間が地磁気から受けている影響や生体磁場などのことについて少し書かせていただきました。
地球の地磁気の変化にはいろいろなことが影響していると思いますけれど、その中で「太陽活動」がとても大きな影響を地球に与えていることは言うまでもないことかとも思います。
そして、その太陽活動の「異常」については数年くらい前からかなりの数の記事でふれ続けていましたけれど、ここ2年ほどは、「異常に弱い太陽活動」のことを記すことが多くありました。代表的なものとして下のような記事があります。
・太陽活動が「過去200年で最も弱い」ことが確定しつつある中で太陽活動は復活するか
2013年10月21日
・国立天文台が「太陽の磁場異変の進行」を確認し、その状態が過去の「小氷河期」と類似していることを発表
2013年02月05日
・「太陽の休止」の現実化: 2013年に最大を迎えると予測されていた太陽活動のピークがすでに終わった可能性を NOAA が示唆
2012年11月06日
それでも、 NASA など宇宙観測機関も、あるいは太陽物理学者なども、「いつかは太陽活動が大きくなる」と思い続けて、はや数年。
どうも、やはり太陽活動は大きくなる気配を見せることはなく、ここにきて、上の英国 BBC の記事のように、「太陽は活動を休止に突入しているのではないか」というような考えに包まれる空気が漂ってきています。
下は、過去記事に載せたグラフにさらに手を加えたもので、ゴチャゴチャといろいろなことを書いてしまっていますが、要するに、「現在の太陽活動はこの 200年間くらいの中でも非常に弱い」ということを示したものです。
▲ 太陽活動周期開始後58ヶ月の黒点総数の偏差。オリジナルはドイツの科学系サイトの News und Termine より。
トップに貼ったBBC の記事は動画でのニュースで、文字報道ではないのですが、そのビデオの概要を記しておきます。
Has the Sun gone to sleep?
BBC 2014.01.17
太陽は眠りについてしまったのだろうか?
科学者たちは太陽が「小康状態の段階」にあると述べる。
これは太陽が眠りに落ちたことを意味する。そして、同時に科学者たちは困惑している。
歴史的に見れば、太陽活動の「通常ではない休止状態は」厳しい冬の出現と一致している。
英国オックスフォードシャーの科学研究所ラザフォード・アップルトン・ラボラトリー( RAL )の宇宙物理学主任リチャード・ハリソン( Richard Harrison )は以下のように語る。
「この黒点数の急速な減少の速度は 17世紀に太陽から黒点が消えた時と似ています。その期間はマウンダー極小期といって、何十年もの間、太陽の黒点数がほぼゼロの時代が続きました。その時に、北半球は極めて厳しい冬を経験したミニ氷河期といわれる劇的な時代になりました」。
「ヨーロッパの北部では、あらゆる川や運河が凍結し、英国のテムズ川さえその例に漏れなかったのです。バルト海も凍結しました。そして、北ヨーロッパ全域に不作と飢饉が広がりました」。
ダーウィンのモロッフ宇宙科学研究所( Moloff Space Science Laboratory )のルーシー・グリーン( Lucy Green )は、
「太陽はマウンダー極小期に向かった時のステップと似ているように感じます」
と言う。
マイク・ロックウッド( Mike Lockwood )教授は、現在の太陽活動の減少の速度は過去1万年で最も急速だという。そして、「今後 40年以内にマウンダー極小期と同じ状況となる可能性は 20パーセント程度の確率だ」と語る。
また、ロックウッド教授は、太陽活動の減少はジェット気流の動きに影響を与えると考えているという。これは長期間に渡って寒い冬が訪れる可能性を示唆している。特に、ヨーロッパ北部は暖かな大気が遮断されるため、数十年にわたって非常に寒く凍結した冬になる可能性がある。
現在、私たちは太陽活動周期のピークにいる。
しかし、その太陽活動は不気味なほど静かなままだ。
というような概要です。
マウンダー極小期というのは、 Wikipedia から抜粋しますと、
マウンダー極小期とはおおよそ1645年から1715年の太陽黒点数が著しく減少した期間の名称で、太陽天文学の研究者で黒点現象の消失について過去の記録を研究したエドワード・マウンダーの名前に因む。
マウンダー極小期中の30年間に、観測された黒点数は、たった約50を数えるだけであった。通常であれば4万~5万個程度が観測によって数えられるであろう期間である。
というものです。
▲ 赤で囲んだ部分がマウンダー極小期。
マウンダー極小期の「ミニ氷河期」などという響きは、年がら年中異常に寒い雰囲気を感じてしまう方もあるかと思いますが、マウンダー極小期のあいだは、平均気温から見てそんなに寒かったのかというと、下のグラフの通り、「異常なほど低いということではなかった」こともまた事実です。
中央イングランドの 1660年から 2013年までの平均気温の推移
▲ 過去記事より。
上の BBC の記事に出てくるマイク・ロックウッド教授という方は、今後 40年以内にマウンダー極小期と同じような状態になる確率が 20パーセントほどあるというような、かなり曖昧な表現をしていますが、同時に、
> 現在の太陽活動の減少の速度は過去1万年で最も急速
とも言っていて、現在の太陽活動の異常さは、この数年間や数十年間という単位のものとは違う可能性があることを示唆しています。
ちなみに、「1万年」というあたりのスパンは、現代の人類にとって、過去に遡れば、比較的大きめの変化を見せた時でもあります。下のグラフは、 1万 5000年ほど前から現在に至るまでのヨーロッパと北米の平均気温の変化ですが、1万年くらい前に現在の平均気温に近づいたことがわかります。
▲ 過去記事より。
もっと大きなスパンでは、過去 42万年分の気温の推移というものもあります。
▲ 米国エネルギー省「二酸化炭素情報分析センター」 ( CDIAC )の南極氷床データから分析した過去 42万年の間の気温変化。
しかし、すでに地球は荒れていて
ところで、上のほうに示したマウンダー極小期の際の平均気温が、現在と比べて、それほど低くなかったという事実を見ると、「極小期といっても、大したことないじゃん」と思われる方もいらっしゃるかもしれないですが、「平均は平均」であって、「ある数日間の異常」というものはそれほど反映しません。
たとえば、極端な例えですけれど、
「1週間、50度の夏があって」
「1週間、マイナス30度の冬があって」
というような異常気象下でも、平均気温として見てみると意外と普通だったりすることはあるものです。なので、「平均」という統計は、実際にはその年の雰囲気を反映しているというわけでもなさそうです。
実際にはその 50度やマイナス 30度の中での被害や死傷者というものが突出したりするわけですけれど、すべて「平均」という言葉の中に埋もれていくこともあります。
そして今後がどうなるかはわからなくても、現在の個別の状況を見ますと、平均はともかく、「均衡を欠いている」というような気温状況が目立ちます。
アメリカの寒波は何度か触れましたし、日本の一般メディアでも報道されていました。
▲ これは川です。米国ペンシルバニア州のハリスバーグという町の橋から、凍結したサスケハナ川を見ている女性。2014年1月11日の Daily Mail より。
しかし、同じアメリカでも、大雪どころか、少しの雨も降らず、史上最悪の干ばつに見舞われているカリフォルニアでは「干ばつによる非常事態宣言」が発令されています。
▲ 2014年1月18日の米国のロサンゼルス・タイムズより。
カリフォルニア州の知事は、「干ばつの統計の記録が残っている過去 100年間のうちで最もひどい干ばつだ」と述べています。
ノルウェーでは、急速な気温の低下で海水ごと魚が凍ったり、湖でヘラジカが凍ったりしています。
▲ 地球の記録「かつてない寒波に見舞われるノルウェーで魚の大群やヘラジカが海の中で瞬間冷凍状態に」より。
先日の、
・米国との気温の差は 100度 : 気温 50度を越える中で 10万匹の焼けたコウモリが空から落ちてくる異常な熱波の中のオーストラリア
2014年01月10日
でご紹介した異常な熱波に覆われるオーストラリアでは、おぞましいことか、テニスの全豪オープンが強行開催されていたそうで、さすがに 1月 16日あたりに中断したようですが、「ボトルも溶ける暑さ」などの見出しのニュースもありました。
酷暑の全豪オープン、失神や嘔吐する選手も
AFP 2014.01.15
▲ BBC より。
オーストラリア・メルボルンで開催中の全豪オープンテニスでは 14日、記録的な猛暑の中で試合が行われた結果、選手が失神や嘔吐に苦しんだり、ボールボーイが倒れるなどの事態となった。
気温が摂氏 42.2度に達し、ラバーのコートに置いたボトルが溶けるまでになったこの日は、プレーするには過酷な環境となり、中には試合が続行されたことに憤りをあらわにする選手もいた。
というようなことになっていたようです。
いろいろなことが、「今までと同じやり方では難しい」ということになっていきそうな気がします。
北半球の私たちは、とりあえずしばらくは(普通の)冬の寒さと向き合うだけですが、もし、今回書いたような「かつてのマウンダー極小期」と同じような状態、あるいは、それ異常の太陽の異変が起きた場合、厳しい冬は何十年(場合によっては、数千年)続くということにもなるかもしれないですので、まだこの先しばらく生きていく予定のある方にとっては、寒い日常に慣れておくことも必要かもしれません。
これから先もずっと、今と同じように灯油や電気が永遠に安定供給され続けるのかどうかなどもわからないことでもあります。
そこには、よくは理解していないのですが、重力場の影響よりも磁場の影響が強いのではないか、みたいなことが書かれています。
黒点が増えても減っても、いろいろあるみたいですねw
1889年発刊の「周期の研究」は知りせんでしたが、太陽の黒点の活動と、事故や犯罪や天変地異など人間や地球の活動とは連動している というような話は一頃よく聞きましたね。
ただその時は、黒点が多すぎたり、巨大化する話ばっかりで、「黒点が無くなって太陽活動が停止することがある」なんて話は聞いたことがありませんでした。
何だか、「世界」が急変していきそうです。
前代未聞の節目を迎えた地球人として、ここが踏ん張りドコロなんでしょうね。
宗教紛争や覇権争いなどしている場合ではないことを、日本が率先して世界に訴えていかないと間に合いませんね。(氷河期が来ても人類が生き延びられるように、エネルギー問題や食糧問題を率先して解決してみせることが日本の役割…ってことになっていく仕組みとは思いますが)
人類が心を一つにして、この危機を乗り越えた時、岩戸隠れした太陽が息を吹き返してくれるに違いありません。