先に、豊田の特許公開の記事が紹介されましたが、豊田車に関しては(~に限らない…)大川法ネット後援会さんも、一家言お持ちのようです。
アモ~レさんのブログ、転載させて頂きます。 http://ameblo.jp/oramorre/
日本の美の精神 トヨタ200GTは、なぜ大きなエンジンを積まなかったか(再掲)
全国のアミ~ゴの皆様、ようこそ大川隆方ネット後援会へ。(^O^)/
なんだか、「なんや、ホンマにここ、宗教ブログかいな?(大阪弁)」みたいな演題ですみません。(^^;
まったくもってここ数日、僕の趣味日記なんですけれども(爆笑)、結構ご好評いただいておりまして、気を良くしているアモ~レでございます(笑)。
ここ数日の記事は、
社会科頭脳で自動車好きの人間から見たら、日本や世界はこう見える・・・
みたいなシリーズでございましょうか。
はい、僕は世の中を、こういう視点で見ている、ちょっと変わったオッサンなんです。(爆笑)
でも、「いいね。」を頂いている方に、女性が多いのが意外ですね。
「興味のない方には、まったく興味がないだろうなぁ。」と、かなり肩の力が抜けているんですけれども(笑)、ご支援いただいてて、管理人はとても喜んでおります。
で・・・本日取り上げる自動車ネタは、日本の、名車中の名車と言われる、トヨタ2000GTです。
これです。
(トヨタ2000GT)
ねぇ、きれいでしょう?
かっこいいでっしょう?
これが、1967年から3年間、日本で生産されていました。
トヨタとヤマハの、共同プロジェクトでした。
この200GTに関して、トヨタとヤマハ両社の因縁やエピソードは、生産終了から45年経とうとしている今でも、車好きには話題となります。
「トヨタ2000GTは、ヤマハ2000GTという方が正しい。」とか、「トヨタは、資金と販売を受け持っていたに過ぎない。」とか。
しかし、この自動車の偉大なところは、
この作品が、純国産の技術で作られたこと・・・だと思うのです。
前作記事とかぶりますけれども、このトヨタ200GTも、シャーシ(自動車の骨格などの、基本部分)は、イギリスの、ロータス エランを参考にしていることは間違いありません。
両者を見比べてみれば、一目瞭然です。(ちょっと、わかりにくいかも・・・です。)
(ロータス エランのフレーム=車体骨格)
(トヨタ 200GT透視図)
また、2000GTのデザインは、同じくイギリスの、ジャガーEタイプを基にしている・・・と言われています。
(僕は、あんまり似ていないと思いますが。)
(ジャガー Eタイプ)
ジャガーEタイプは、どちらかというと、日産フェアレディーZ(初代)の方が、似ていると僕は思います。
(初代フェアレディZ)
おそらく、トヨタ200GTを開発するに当たり、トヨタとヤマハは、ロータスエランやジャガーEタイプを購入し、バラして研究したはずです。
ですから、この両車の影響は、相当受けたとは推測します。
しかし、トヨタ200GTの作品としての価値は、そういうことでは下がらなかったのです。
なぜなら、お手本としたエランを性能面で凌ぎ、デザインでEタイプを超えたからです。
2000GTは発売前に、1500~2000㏄クラスで、13の速度世界記録を達成しています。
これらは、一瞬の最高速度記録ではなく、実用性を伴った耐久速度記録であり、当時200GTは、実質公道最速の性能を持っていたのです。
この日本メーカーが達成した、偉大な記録に焦ったのがポルシェです。
ポルシェは、基幹車種の911を、レーシングカーなみにチューンした、ポルシェ911Rでこれを超えています。
これは、市販者を対象としたカテゴリーには禁じ手ですが、公道最速にこだわるポルシェは、なりふりかまわずでした。
この911Rはその後、ポルシェ911カレラRSという車の原型となりました。
(ポルシェ911 2.7カレラRS)
ポルシェ911カレラRSは大好評となり、今でもポルシェは、911の進化版を販売しています。
トヨタ2000GTなくば、今のポルシェはなかったかも知れません。
そして秀越なのは、やはりデザインです。
このデザインは、トヨタの社内デザイナー、故野崎喩(のざき さとる)氏の手掛けたものです。
この2000GTは、3年間でたったの337台を生産して、カタログから消えました。
新車販売価格が、当時238万円と高額だったのが災いしたのでしょう。
その金額は、クラウンの2倍、カローラの6倍という金額でした。
しかもこの製品は、生産コストがかかり過ぎて、1台販売あたり、60万円の赤字だったそうです。
しかし2000GTの、本当の真価は、生産終了後に現れます。
今なお世界中で、人気の落ちないこの工芸作品は、新車時の販売価格の、13倍以上の値段で取引されているのです。
実は自動車製品の中で、世界一値段の跳ね上がったのが、トヨタ2000GTなのです。
性能の上がった現代から見れば、高々150馬力くらいの性能で、これだけの価格に見合う価値があろうはずもありません。
デザインもさることながら、それはやはり、志・・・ではないでしょうか?
純国産にこだわり、当時の持てるすべてをつぎ込んで、世界に日本の技術を示そうとした、トヨタとヤマハの技術者魂。
「もっと大きなボディで、もっと大きなエンジンが積めていたなら。」と、トヨタ2000GTに、今でも世界の自動車好きが、妄想を書き立てられずにいられないのは、そういう根源なるスピリットが、あるからではないでしょうか?
しかし当時の日本には、大パワーを受け止められるほどの、信頼ある駆動系技術がありませんでした。
もっと強いパワーを受け止めるには、外国産の部品を使わざるを得なかったはずです。
トヨタ&ヤマハは、純国産にこだわりました。
2000GTは、日本の美と技術を示すための作品だからです。
外国産の変速機などの部品を使えば、世界最高速度も夢ではなかったかも知れません。
しかしそれでは、意味がなかったのです。
ですからトヨタ&ヤマハは、世界最高速ではなく、実質公道最速を実証することで、世界に挑んだのだと思います。
その美しきボディーに、「これが日本の、美と技術だ。」という、崇高な精神をまとわせて。
法隆寺五重塔
持てる力の、粋(すい)を尽くす。
今現在の、最善を尽くす。
この日本人の美意識、そして潔さが、トヨタ2000GTという作品に、国境や時代を越えた、普遍性と永遠性をもたらせていると僕は思います。
それはもはや、工業製品というよりは、芸術作品と呼べるほどの域に達しています。
今から50年も前に2000GTをつくり、世に出した技術者の精神は、芸術家や、真の宗教家に通じるものがあると思います。
そして、「あの、トヨタ2000GTを作った技術者たち。」ということで、トヨタやヤマハも企業として、永遠性と普遍性も持ちえたと思うのです。
何事も本物は、時代や国境を越えます。
釈尊やイエス、孔子やソクラテスなど、本物は国や文化が違っても、良いものは良いと理解できます。
ゴッホやモネ、そして日本の浮世絵など、本物の絵画は、いつ誰が見ても、心を打たれます。
それは人は皆、心の奥底で、真・善・美を知っているからです。
志は、高くありたいものです。
そして本物を世に出せる、私たちでありたいものです。
それでは、またのお越しをー。 (^O^)/
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