9月より始まった歯周病とインプラントの1年コースも4回目めを終了しました。
今までの経験主体の臨床もこの研修に参加することで、過去の論文のランダム化されたデータを参考に、科学的に考えるように少しずつ変わってきていると実感しています。
歯科の分野を、
1、予防
2、補綴前処置
3、補綴
とした場合、歯医者さんにとって最も差が出る分野は「補綴」だと思っています。この考えはこの先も変わらないでしょう。
。
かぶせ物やブリッジ、入れ歯といった「作り物の歯」をいかに長期にわたり機能できるように作製し、調整できるか。更に、美しく出来るか。
この「補綴」の分野は、論文のEvidenceが少なく、実際の経験が役に立ちます。
入れ歯の設計やブリッジの設計は、人によって異なるため、同じデータをランダムに大量に揃えるのは難しいからです。
経験をつむほどに一定の完成度を保つのに、短い時間で出来るようになります。
では良い補綴を行うための補綴前処置はどうでしょうか?
歯周病のような、ほとんどの人が罹患する疾患の治療は、ランダム化されたデータが重要になると思います。誤差はあれど、多くのデータを集めることで、ある一定の値に収束してくることがわかるからです。
補綴が経験重視に対し、歯周病の治療は科学つまりはデータが重視なのです。
つまり、補綴前処置は、経験主体の治療法から、科学的論拠を主体とした経験をふまえた治療法へと変えていかなくてはいけません。
だからこそ、正確なデータを常に取る必要があります。
患者さんによっては嫌がるかもしれませんが(^^;
私の尊敬するDennis Tarnowは、
良い歯医者とは? 普通の歯医者とは? ダメな歯医者とは?
について次のように語っていました。
①良い歯医者とは
)その人それぞれのベストの治療計画が立てられる。
)治療計画通りに実現できる技術を持っている。
との両者を兼ね備えた者を言う。と。
そして、「やらない」という選択が出来ること。と。
②普通の歯医者とは
上記の、のどちらか一方を持っている者。
③ダメな歯医者とは
上記のもも持っていない者。
私が興味を持ったのは、「やらない」という選択ができること。ということです。
過去のデータをインプットしている先生は、治療の予後判定がしっかりとできる。
そのため無理な治療は行わないのです。
良い先生ほど、予後すなわち未来がコントロールできるのです。
まるで予知能力者のように。
そんなわけで、今までの経験にサイエンスを加え、更にレベルアップした臨床を提供できるようにまだまだお勉強が必要と思います。
勉強って聞くとお堅いイメージですが、新しい知識を得てスキルアップすることはとても楽しいことなのです。今の教育のように、テストのために勉強するわけではないからです。
今まで知らなかったことを知る。出来なかったことを出来るようにする。
これほど楽しいことはありません。
ところで、テストといえば、今月には歯科医師国家試験があります。
この歯科医師国家試験が難化し、資格試験から選抜試験に変化したことは、とても嘆かわしいことです。
歯科医師過剰からこのような制度を取ったのでしょうが、これは、古い人を守るだけで、今後優秀になるかもしれない「若い芽」を摘んでいます。この国家試験の制度を続ける限り、日本の歯科界自体に発展はないでしょう。
悲しいことに、今の若手歯科医師や歯科学生は希望がない(Hopelessな)人が多いのです。
一方で、とてもモチベーションの高い、学生も存在します。
彼らは、我々臨床家が参加しても難しいような研修に参加し、英語の論文もスラスラと抄読します。僕が学生の時とはえらい違いです(^^;
こういう学生を見ているとわくわくします。自分にとっても良い刺激になるものです。
私は、どんどんこんな優秀な学生に歯医者になってもらい、優秀な先生達と競いあいたいと思っています。
歯科界のレベルを上げ、盛り上げて行くことが、日本の「歯」を守り、美味しい食事ができ、生活の質(QOL)を上げていくことにつながると思っています。
平均寿命が高いことより、QOLが高いことが重要だと思います。
今までの経験主体の臨床もこの研修に参加することで、過去の論文のランダム化されたデータを参考に、科学的に考えるように少しずつ変わってきていると実感しています。
歯科の分野を、
1、予防
2、補綴前処置
3、補綴
とした場合、歯医者さんにとって最も差が出る分野は「補綴」だと思っています。この考えはこの先も変わらないでしょう。
。
かぶせ物やブリッジ、入れ歯といった「作り物の歯」をいかに長期にわたり機能できるように作製し、調整できるか。更に、美しく出来るか。
この「補綴」の分野は、論文のEvidenceが少なく、実際の経験が役に立ちます。
入れ歯の設計やブリッジの設計は、人によって異なるため、同じデータをランダムに大量に揃えるのは難しいからです。
経験をつむほどに一定の完成度を保つのに、短い時間で出来るようになります。
では良い補綴を行うための補綴前処置はどうでしょうか?
歯周病のような、ほとんどの人が罹患する疾患の治療は、ランダム化されたデータが重要になると思います。誤差はあれど、多くのデータを集めることで、ある一定の値に収束してくることがわかるからです。
補綴が経験重視に対し、歯周病の治療は科学つまりはデータが重視なのです。
つまり、補綴前処置は、経験主体の治療法から、科学的論拠を主体とした経験をふまえた治療法へと変えていかなくてはいけません。
だからこそ、正確なデータを常に取る必要があります。
患者さんによっては嫌がるかもしれませんが(^^;
私の尊敬するDennis Tarnowは、
良い歯医者とは? 普通の歯医者とは? ダメな歯医者とは?
について次のように語っていました。
①良い歯医者とは
)その人それぞれのベストの治療計画が立てられる。
)治療計画通りに実現できる技術を持っている。
との両者を兼ね備えた者を言う。と。
そして、「やらない」という選択が出来ること。と。
②普通の歯医者とは
上記の、のどちらか一方を持っている者。
③ダメな歯医者とは
上記のもも持っていない者。
私が興味を持ったのは、「やらない」という選択ができること。ということです。
過去のデータをインプットしている先生は、治療の予後判定がしっかりとできる。
そのため無理な治療は行わないのです。
良い先生ほど、予後すなわち未来がコントロールできるのです。
まるで予知能力者のように。
そんなわけで、今までの経験にサイエンスを加え、更にレベルアップした臨床を提供できるようにまだまだお勉強が必要と思います。
勉強って聞くとお堅いイメージですが、新しい知識を得てスキルアップすることはとても楽しいことなのです。今の教育のように、テストのために勉強するわけではないからです。
今まで知らなかったことを知る。出来なかったことを出来るようにする。
これほど楽しいことはありません。
ところで、テストといえば、今月には歯科医師国家試験があります。
この歯科医師国家試験が難化し、資格試験から選抜試験に変化したことは、とても嘆かわしいことです。
歯科医師過剰からこのような制度を取ったのでしょうが、これは、古い人を守るだけで、今後優秀になるかもしれない「若い芽」を摘んでいます。この国家試験の制度を続ける限り、日本の歯科界自体に発展はないでしょう。
悲しいことに、今の若手歯科医師や歯科学生は希望がない(Hopelessな)人が多いのです。
一方で、とてもモチベーションの高い、学生も存在します。
彼らは、我々臨床家が参加しても難しいような研修に参加し、英語の論文もスラスラと抄読します。僕が学生の時とはえらい違いです(^^;
こういう学生を見ているとわくわくします。自分にとっても良い刺激になるものです。
私は、どんどんこんな優秀な学生に歯医者になってもらい、優秀な先生達と競いあいたいと思っています。
歯科界のレベルを上げ、盛り上げて行くことが、日本の「歯」を守り、美味しい食事ができ、生活の質(QOL)を上げていくことにつながると思っています。
平均寿命が高いことより、QOLが高いことが重要だと思います。