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日本人の挑戦

2016-04-26 10:10:48 | お話
🍀🍀日本人の挑戦!🍀🍀


TOYOTA創業者の豊田佐吉は、自ら自動織機を発明するばかりでなく、

日本人の発明能力の開発にも大いに努めました。

今から約90年前の大正12年~13年頃、蓄電池発明奨励の目的で、

帝国発明協会に対して100万円を寄付しました。

これは蓄電池の改良発明を目的とし、

賞金をかけて広く応募者を求めるものですが、

その懸賞応募者は、日本人に限ること!が条件とされました。

当時、蓄電池は研究上、すでに行詰まっていて、

その発明改良を奨励しても、結局は徒労に終わるであろう、

という反対がありましたが、

佐吉は、こうした反対を押し切って寄付を断行しました。

彼の考えは、日本人の白人に対する挑戦ということであったのです。


・・・・・・

この頃、アメリカにおいて、日本人の排斥の声がやかましいが、

甚だけしからん、憤慨に堪えぬ。

ただし、

これも結局は、日本人の知能が白人よりも劣っていると見ているからだ。

現に白人は公然と、

日本人が現代文明に対して、何を貢献しているか?

支那人には、羅針盤の発明でもあるが、

日本人に何の発明がある、

日本人は、ただ模倣の国民である、

と評しているではないか。


これを詮じ詰めると、

日本人は白人より智能の劣等な国民であるということである、

白人は日本人をかく見ているのである。


もとより、日本人排斥には数々の原因があろう。

また、事情も伴うであろう。

さりながら、人類共存共愛の見地よりしても、

このことばかりは、

甚だしき不条理であり、不正義である。

どう考えても、結局は劣等人種としてバカにしているのである。

それで、

日本人は、非常に大なる覚悟を持って、
これに対抗せねばならない。

別に喧嘩しようと言うのではない。

武力に訴え、争わねばならぬと言うのでもない。

自己の智能の優秀であることを証明立てて、

自らこの人間としての大恥辱をそそがねばならぬと言うのじゃ。


この日本人排斥と言うのは、
一国民が、他の一国民を排斥すると言う以上に、

実に、人類の神厳を侮辱するの甚だしいものである。

ゆえに、

ただ国際対抗の上において、
もっぱら敵愾心を起こすことよりは、

一歩も二歩も進んで、

人間霊能の立場より考えて、

この霊知霊能の人間に対する恥辱をすすぎ、清むべく、

各自の優秀なる智能を発揮せよと言うのじゃ。

これによって、一大発明を完成し、これを白人の前に並べ、

以って、白人をしてこの日本人が優秀なる智能の結晶を直視せしめるというのじゃ。

これでも、まだ智能が白人より劣っていると言うのかと、詰め寄るのじゃ。

動かすべからざる証拠物を引き下げて、
白人と智能の優劣を比較するのじゃ。

タカジアスターゼもあれば、野口英世博士もある。

されど、これらは皆、

白人の指導により、
援助により、

而して、彼らの設備の力を借りて、その目的を達したのじゃ。

今度は、全く白人と関係なしに、

日本人の絶対の力のみを持って、一大発明をとげ、これを白人に直視せしめようと言うのじゃ。

お互い日本人が、このところまで発奮して、

なお侮辱され、排斥され、劣等人種扱いをされているならば、

これ以上は、お上の政治力にすがりて、
国民としての恥辱をそそいでもらわねばならぬ。

豊田は少し量見が狭い、眼界が小さいと、評する人があるかもしれんが、

自分はこの考えを腹に置いて、この100万円の寄付をする。

日本人に限りて、この懸賞応募に応じ得ることにしたのも、

全くこの考えから出てきた条件じゃ。

それで、この100万円の寄付は、

とりもなおさず、

日本人の白人に対する智能の挑戦じゃ、というのじゃ。


(「豊田佐吉」より)

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