売らずに売る、というのは、僕が独立を目指してから、心掛けてきたことだ。
どういうことかというと、営業に行っても「買ってくれ」と絶対言わないのだ。
相手から、売ってくれ、というのを待つのだ。
これは、もう30年以上実践している。
営業をやっている人から言わせると、「それは営業と呼べない、甘すぎる」と言われると思う。
確かに、そうだ。
売らずに売る、という営業スタイルも徹底して営業していけば、物凄い売り上げを作ることができる。
しかし、僕のような時間的に中途半端にしか営業できない人間には、チャンスをミスミス捨てているようなものだ。
しかし、この営業スタイルのおかげで、今は楽に仕事が出来ている。
今の僕のすべてお客さんは、向こうから来たお客さんだ。
相手が必要とするときだけ、仕事をする。
決して、押し売りはしない。
お客さんが僕よりも他のところに頼みたいと思ったら、そうすればよい。
僕が求めているのは、最高のコストパフォーマンス、最高の出来、最高の心地よさなのだ。
僕より優れた人がいるのであれば、絶対にその人に仕事を頼むべきなのだ。
能力のないゴミに仕事を頼むべきではない。
社会が必要とされる時だけ、必要とされる分だけ仕事をする。
そして、それに答えて、最高の仕事をする。
それで、十分だ。