[3/11 資料が削除・更新されたためリンクを削除・追加、その件に関して追記]
[21:18 誤記訂正と文言挿入]
ときどき文部科学省の調査結果を見ているが、今日久しぶりに覗いてみると、
丁度今日公表された調査結果があったので見てみた。
環境試料の測定結果(平成24年1月1日~平成25年1月31日までの測定結果) (資料が削除されたためリンクを削除)
環境試料の測定結果(平成24年1月1日~平成25年3月11日までの測定結果) (資料が更新されたためリンクを追加)
今回の測定結果は植物は松葉ばかり。注意書きの部分に”環境試料の測定は「雑草」から、「松葉」に変更”との記載がある。
松葉の2年生葉、3年生葉からAg110mが検出されている。1年生葉からは検出されていない。
採集地点は
・双葉郡浪江町赤宇木椚平
・相馬市原町区馬場字五台山
の2か所。
陸土はそのうちの相馬市原町区馬場字五台山のもののみをわざわざ取り寄せて調査していて、その全ての検体からAg110mが検出されている。陸土はAg110mを狙って調査したのではないか。
セシウム比でみれば松葉 39.0/2000 陸土 24/21400 (いずれも2012年12月)だから松の方がAg110mを良く保存しているといえようか。
Ag110m の半減期は250日。事故からもうすぐ2年。まだ3半減期たっていないが1/8およそ一桁落ち。銀の挙動をしるなら松葉か。
チェルノブイリではAg110mが検出された結果もあるが継続的な調査はなかったとの記述を見たことがある。
福島第一原発事故では調べられている核種の中では銀の挙動がセシウム比でみるともっともばらついているとのこと。
おそらくAg110mの挙動を調べるのに今後松葉が注目されるのではないか。松葉が濃縮するというのではなく、状況をよく保存しているということで。
かつてクモでAg110mを調べていた方がいたと記憶するが、松を食害する蛾の幼虫などで調査するのも手かも知れない。
スズメガの幼虫でそんなのがいたはず。少ししらべたらクロスズメの幼虫がそうらしい。もっとも大量発生していなければ
面倒なので生体濃縮事態が興味の対象でなければそんなことはしないか。松の葉を直接調べた方が手っ取り早いだろう。
話しはずれるが、自分はいわき市のヨウ素被曝を見積もるのならば樹木のI129を調べるのが有効ではないかと考えている。
海のストロンチウムはオオハネモ、海のウランはタコの鰓心臓、昔からの知見のようだが、なぜ、今回は未だにそのような
測定が公表されないのだろう。
もともと松葉は線量が高いことが知られていたが、Ag110mも高いというのは今回初めて知った。
土よりも松葉、しかも1年生葉でなく2年生葉、3年生葉からAg110mが検出されるのならば、それは呼吸によるものだろうか。
PuやCm,Uなどはどうなのだろう。私が測定を依頼した専門家も土だけでなく落ち葉も調べておられるが、松葉はどうだろう。
自分は当初銀の挙動がPuと似るのではないかと予想し、いわき市の鉄錆の調査依頼をしたときにAg110mも調べて下さるようお願いしたが、
その試料からはAg110mのγスペクトルは見えなかった。銀はセシウム比でみれば南方にも比較的多く流れたようだが、
今回公表された調査結果においていわき市平梅本の松葉からはAg110mは検出されていない。絶対値が小さかったか。
もっともいわきを測定するなら平梅本でなく海岸の松林の方が良いように思う。
[追記 3/11]
「環境試料の測定結果(平成24年1月1日~平成25年1月31日までの測定結果)」の資料がリンク切れになっているのに気付いたので文部科学省に電話をした。原子力規制委員会のページにあるのではないかといわれたので、そちらを探したが見つからなかった。再度電話し、今度はこちらの説明でなんとか資料を発掘していただけたが、見つけていただいた資料は何と本日公表のものだった。自分が問い合わせをしている間に公表されたようだ。なんともすごいタイミングで電話をかけたものだ。
[21:18 誤記訂正と文言挿入]
ときどき文部科学省の調査結果を見ているが、今日久しぶりに覗いてみると、
丁度今日公表された調査結果があったので見てみた。
環境試料の測定結果(平成24年1月1日~平成25年1月31日までの測定結果) (資料が削除されたためリンクを削除)
環境試料の測定結果(平成24年1月1日~平成25年3月11日までの測定結果) (資料が更新されたためリンクを追加)
今回の測定結果は植物は松葉ばかり。注意書きの部分に”環境試料の測定は「雑草」から、「松葉」に変更”との記載がある。
松葉の2年生葉、3年生葉からAg110mが検出されている。1年生葉からは検出されていない。
採集地点は
・双葉郡浪江町赤宇木椚平
・相馬市原町区馬場字五台山
の2か所。
陸土はそのうちの相馬市原町区馬場字五台山のもののみをわざわざ取り寄せて調査していて、その全ての検体からAg110mが検出されている。陸土はAg110mを狙って調査したのではないか。
セシウム比でみれば松葉 39.0/2000 陸土 24/21400 (いずれも2012年12月)だから松の方がAg110mを良く保存しているといえようか。
Ag110m の半減期は250日。事故からもうすぐ2年。まだ3半減期たっていないが1/8およそ一桁落ち。銀の挙動をしるなら松葉か。
チェルノブイリではAg110mが検出された結果もあるが継続的な調査はなかったとの記述を見たことがある。
福島第一原発事故では調べられている核種の中では銀の挙動がセシウム比でみるともっともばらついているとのこと。
おそらくAg110mの挙動を調べるのに今後松葉が注目されるのではないか。松葉が濃縮するというのではなく、状況をよく保存しているということで。
かつてクモでAg110mを調べていた方がいたと記憶するが、松を食害する蛾の幼虫などで調査するのも手かも知れない。
スズメガの幼虫でそんなのがいたはず。少ししらべたらクロスズメの幼虫がそうらしい。もっとも大量発生していなければ
面倒なので生体濃縮事態が興味の対象でなければそんなことはしないか。松の葉を直接調べた方が手っ取り早いだろう。
話しはずれるが、自分はいわき市のヨウ素被曝を見積もるのならば樹木のI129を調べるのが有効ではないかと考えている。
海のストロンチウムはオオハネモ、海のウランはタコの鰓心臓、昔からの知見のようだが、なぜ、今回は未だにそのような
測定が公表されないのだろう。
もともと松葉は線量が高いことが知られていたが、Ag110mも高いというのは今回初めて知った。
土よりも松葉、しかも1年生葉でなく2年生葉、3年生葉からAg110mが検出されるのならば、それは呼吸によるものだろうか。
PuやCm,Uなどはどうなのだろう。私が測定を依頼した専門家も土だけでなく落ち葉も調べておられるが、松葉はどうだろう。
自分は当初銀の挙動がPuと似るのではないかと予想し、いわき市の鉄錆の調査依頼をしたときにAg110mも調べて下さるようお願いしたが、
その試料からはAg110mのγスペクトルは見えなかった。銀はセシウム比でみれば南方にも比較的多く流れたようだが、
今回公表された調査結果においていわき市平梅本の松葉からはAg110mは検出されていない。絶対値が小さかったか。
もっともいわきを測定するなら平梅本でなく海岸の松林の方が良いように思う。
[追記 3/11]
「環境試料の測定結果(平成24年1月1日~平成25年1月31日までの測定結果)」の資料がリンク切れになっているのに気付いたので文部科学省に電話をした。原子力規制委員会のページにあるのではないかといわれたので、そちらを探したが見つからなかった。再度電話し、今度はこちらの説明でなんとか資料を発掘していただけたが、見つけていただいた資料は何と本日公表のものだった。自分が問い合わせをしている間に公表されたようだ。なんともすごいタイミングで電話をかけたものだ。