測ってみなけりゃわからない 測ってみたけどわからない 

素人なりに学び測り考えたことを綴る
旧 α線と鉄板
野ざらし鉄板がα線を出していた
鉄錆からはPuも微量検出された

Np 239 と Pu239 の吸入被曝の見積もり [誤りあり]

2013年01月29日 | 雑感
[23:51 訂正 いわき23.72uSv/hの時刻を4時に]
[1/30 誤字訂正]
[1/30 訂正のための追記あり]
下記内容には大きな誤りがある。Np239 の娘核種のPu239 の半減期をNp239 と同等に見積もってしまっている。
極めて初歩的な間違いだ。自分のおかした誤りの記述として記録。
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最近、南方に流れたヨウ素131を心配する声も聞こえてくるようになった。
逆にヨウ素被曝は心配ないとする声も聞こえるが、その根拠はセシウム比を利用しての試算のものもあり、説得力が無いように思う。

そんな情報に接するうちに、Np239 のことが気になりだした。

かつて2011年の5月、大気中にネプツニウムが観測されたという情報を目にしたことがある。自分も話題にしたので
自分の書いた記事を見直してみた。

・アメリカのデータへのリンクは切れていた。
・「ネプツニウム239は娘核種のプルトニウム239より圧倒的に半減期が短いので娘核種を過剰に心配することはなさそう」と
 書いていたが、今思うに、もし大気中にあったのが事実なら心配に値する。どうして心配することはなさそうと書いたのか思い出せない。

かつてNp239のことを専門家に伺ったところ、ある方は「5月にネプツニウムが大気中にあることが想像できない」と言われた。
別のある方は「ネプツはプロでも間違うで」と言われた。γスペクトルでネプツニウムを観測したというデータのあるものは、
セシウムのサムピークを誤読している可能性があり、実際にそう誤読したのではないかと思われるデータがあるのだという。
その件がどう決着がついたのか、自分は知らない。

話しを戻す。Np239 は本当に心配ないのか。
そもそもNp239の放出量の試算値は娘核種のPu239のそれより4桁大きい
吸入摂取の実効線量係数は逆に5桁小さいが、半減期の短いNp239が大気中に漂う間にPu239に変わっていくのだから、
Pu239の吸入被曝はNp239からの寄与も見積もらねばならぬだろう。

2号機ベント3月15日0時、いわき23.72uSv/h が3月15日4時。 放射性物質は4時間かかって原発からいわきに到着したとする。
Np239 の半減期 2.4日。
4時間/2.4日=4/(24x2.4)=1/(6x2.4)=1/(1.2x12)=1/14.4 だからNp239の半減期の1/14.4の時間が経過。
(1/2)^(1/14.4)=0.95
Np239の95パーセントはそのままで残り5パーセントはPu239になっている。[追記 粒子数としては正しい]
1パーセントは2桁落ち。
Np239はPu239より4桁大きい放出だったので、Np239の娘のPu239は、放出されたPu239よりも2桁大きい。
いわきでのPu239の吸入被曝はNp239由来が支配的ということになる。
ではPu239とI131の吸入被曝を比べてみよう。

I131はガス状、粒子状があることが知られ、Np239はおそらく粒子状だろうが、挙動に差はないという
乱暴な仮定をする。さらに、面倒なのでI131はいわき到着まで減らないものとする。


放出量の試算値
Np239が7.1x10^{13}Bq。
I131が1.4x10^{17}Bq。

Np239はI131より4桁小さい量が放出され、4時間かかってその2桁落ちた量がPu239になっていわきに到着。
I131より6桁小さい量のPu239を吸うことになる。

吸入による実効線量係数

Pu239が1.2x10^{-4}。
I131が7.4x10^{-9}。

I131よりも、5桁大きい実行線量係数を、6桁少ない量にかけて、1桁小さいPu239の吸入被曝となるのがいわきの場合。[誤り 更にNpとPuの半減期の違いによる考慮をすべき]

到着まで8時間とすれば0.95x0.95で約0.9。Np239の1割がPu239。I131より5桁小さい量のPu239を吸うことになる。
以下いわきの場合と同様にすれば吸入被曝はI131とPu239と同等。
吸入に関して言えば、ヨウ素131の被曝に対してPu239の被曝は無視できない大きさと見るべきかもしれない。
計算間違いや勘違いがあるかもしれないので後で見直すつもり。[勘違いがあった]


計算違いがあれば馬鹿さ加減の記録。
計算違いがなくても Np239 を心配すること無さそうとのかつての判断ミスの記録となる。
[追記 勘違いによる馬鹿さ加減の記録となった]

霧箱予備実験失敗

2013年01月29日 | 雑感
1月25日(記載は1月29日)

薬局で無水アルコールが手に入ったので霧箱の予備実験を行ってみることにした。
ドライアイスはまだ手に入れる段取りがついていない。
隙間時間で作業をするにはドライアイスを保存する必要があり、
そのためのいいアイディアがないので、真剣に入手方法を検討する気にならない。
ドライアイスを使用するのは蒸気の温度を下げて飽和蒸気をつくることだと
理解したので、逆に十分温度の高い蒸気をそこそこの低温にさらせば飽和蒸気を
作れるのではないかと考えた。朝晩の冷え込みを利用して鉄板を冷やし、
熱湯で無水アルコールを温め蒸気を作り、箱の中に入れた冷やした鉄板近辺に
飽和蒸気ができるのではないかと考えた。対流はあるだろうし、鉄板に結露するだろうし、
うまくいかないだろうと思ったが、現在あるもので試してみようという衝動を
おさえられなかった。
 箱の中に無水アルコールで湿らせたティッシュを置き、袋に入れた無水アルコールを
熱湯につけ、袋の口を箱に開けた穴に通してアルコール蒸気を箱に導く。
箱の上面を覆うラップフィルムの一部は蒸気で曇る。鉄板もうっすら湿った状態に
なった。そうなる前にα線の軌跡が確認できることを期待したが駄目だった。
飽和蒸気にならぬうちに蒸気が鉄板に触れて結露するのだろう。
鉄板を線源と冷却源の双方に利用できないかと考えたがやはり筋が悪すぎた。

線源を変えて、袋にいれたいわきの土にしてみたが、
β線の軌跡も観察できなかった。飽和蒸気がうまくできていないのだろう。

次は塩化カルシウムと氷で冷却してみようか。
それに失敗したらドライアイスの入手を考えるか。