測ってみなけりゃわからない 測ってみたけどわからない 

素人なりに学び測り考えたことを綴る
旧 α線と鉄板
野ざらし鉄板がα線を出していた
鉄錆からはPuも微量検出された

いわき市の野ざらし鉄板のα線測定

2013年01月22日 | α線カウント
1月22日 曇り時々雨

昨日、高知県の野ざらし鉄板を久しぶりに測定した。
いわき市の野ざらし鉄板に比べ格段に格段にβ汚染は少ないと
考えられるので、Inspector+による測定で、密着と紙一枚による
遮蔽では明確に差がでるのではないかと予想したが、自分の予想よりは
差が出なかった。距離による遮蔽では外れ値と思えるものもあった。

今日、再測定を考えたが天気が悪い。そこで、室内でできる測定をすることにした。
特にアイディアも浮かばなかったので、いわき市の野ざらし鉄板の測定を何度も
繰り返してみようと思った。

いわき市野ざらし鉄板
Inspector+ タイマーモード10分 密着 
3879,3741,3749,3629,3715,
3659,3606,3640,3697,3618,
3625,3608,3648,3609,3742,
3587

平均 3672
√(平均)60.59702963
標本分散 5581.375
不偏分散 5953.466667

ポアソン分布では平均と分散が一致するが分散大き目のように思う。
ポアソン分布に従う分布から抽出した標本のの標本分散なり不偏分散の分布が
知られているかどうかは知らない。仕方がないので少ない標本数を大きいとみなし、
いくつかの仮定を積み上げ、数字遊びに過ぎないことは承知の上で、少し計算してみる。
大きいとは言えない標本数16を無理やり十分大として平均3672のポアソン分布を
近似的に平均3672分散3672の正規分布とみなす。
母平均は既知であるので、
(偏差)^2 /(母分散) は自由度が標本数16のカイ二乗分布に従うとみる。
オンラインで使えるカイ二乗分布の確率計算のページ
自由度16のカイ二乗分布の下側累積95%点を求めると 26.3
(偏差)^2 /(母分散)=16x5581.3/3672=24.31971678
であるから、大きいとはいえ、ぎりぎり下側95%には収まっている。

「放射線 ポアソン分布」で検索をかけてみたら、
ラザフォードがPo210から放出されるα線をZnSシンチレータにより発光する回数を計測したとの記述があるページ

を見つけた。時間を計測しながら顕微鏡を使って数えたらしい。退屈と思える計測に時間をかけて取り組んだ偉人に
しばし思いを馳せた。いわき市の野ざらし鉄板上の主たるα核種はPo210であろう。
上記ページを見つけとき、今日はZnSシンチ搭載のALOKA TCS-232B による測定をしていなかったことを少し残念に思った。