測ってみなけりゃわからない 測ってみたけどわからない 

素人なりに学び測り考えたことを綴る
旧 α線と鉄板
野ざらし鉄板がα線を出していた
鉄錆からはPuも微量検出された

県民健康調査の異常多発は検査をしたからか(1)

2016年03月10日 | 考察
【久しぶりに記事を書く動機は以下の通り】
福島県の県民健康調査の話題を目にすることが多くなった。
1巡目の先行調査の結果もまとまり、2巡目の本格検査の結果も公表されつつある。
この件に関して、情報を収集して深く考えて見ようとか
自分の考えを書き残そうとかは考えていなかったが、
直ぐに目につく程度のことでも直観はある程度働くし、
目についた議論をみるだけでも、色々考えることがあり、気が変わった。
この件に関する自分の直感は正しいのか、間違っているのか、
間違っているなら何故間違った直感が働いたのかを、後で検証したいと思い、
出来る限り客観的に自分の直観的な判断と考え方を書き残す気になったのである。

【結論】 
大雑把なある仮定のもとでは、
福島県の県民健康調査で異常が多数発見されている理由は
検査をしたために見つかりにくい異常を見つけただけ(スクリーニング説)
ということは否定される。
自分の立てた大雑把な仮定は適切でなく、より細やかな仮定の元で考え直すことが必要である。

【お断り 他人が読みやすくなるようには書いてありません】
後から自分が見て、誤りがあるならそれはどこにあったのかが
わかりやすいように書くことにする。そのため中身の割に、大変冗長な記述になる。
【】のところ、あるいはその直後をつまみ読みすれば読みやすくなるように
書くことを心掛ける。

【自分の直観 本格検査の異常の数は先行検査に比べて大きすぎる】
あくまで直観なので自分が気づかぬうちに前提としていることはまだ明確になっていない。
この直観が何を前提にしたものなのか、これから少しずつ考えながら議論する。

【約束事 病名等は具体的に書かず「異常」と書く】
今後この話題を記述する際は病名を具体的に記述することは避ける。
事実と考察だけを綴りたいので、具体的に書くべきなのだが、
具体的に書くとなんともやりきれない気持ちになって書き進められないからである。
将来、そんな気持ちが薄れて何故具体的に書いてないか自分で疑問に思うことも
ありうるので、その理由をここに記しておくことにした。

【考察する事実は次の通り】
「先行検査では、約30万人に対して116名の異常またはその疑い。
 本格検査では、約23万人に対して 51名の異常またはその疑い。
 本格調査は先行検査が行われた対象にその2年後から3年後に行われた。」

【自分の直観をより詳しく】
「51という増分は、2年から3年の間のものとして、それ以前の累積と見られる116に対して
 大きすぎるように思う。」

【約束事 注目するのは「異常またはその疑い」それを単に「異常」ということがある】
「異常またはその疑い」から「異常」を確定するまでには時間がかかる。
本格検査ではその十分な時間がとれていないことから、注目するのは「異常またはその疑い」
とする。また先行検査を見る限り、「異常またはその疑い」と「異常」の差は
大きいとはいえない。それらの理由から、「異常」の数そのものよりも
「異常またはその疑い」の数に注目するのは妥当なことである。
以降、「異常またはその疑い」を単に「異常」ということがある。

【約束事 「異常」が真の意味で「異常」なのかは問わない】
このたびの先行検査あるいは本格検査における「異常」発見の割合は、
それより前に知られていたものよりも大きい。
にもかかわらず、今観察されている「異常」発見数の多さは
「異常」の多発を意味しない、という方がおられる。
その説は細部に色々違いはあるが、大筋において次のようなものである。
---------------------------------------------------------------
今まで行っていない方法で観察しているのだから、
その方法により今まで発見できなかったものを発見する可能性は否定できない。
「異常」を多数発見はしているが、それらは従来なら見つからないままだった
可能性のあるものだから、従来と同じ意味での「異常」あるいは
真の意味での「異常」が多発しているとは言い難い。
「異常」を過剰に診断している可能性がある。
----------------------------------------------------------------
自分の直観を検証するのに、真の意味での「異常」の定義は
不要と考えられるので、そこには踏み込まない。
ここでは、あくまでも発見されている「異常」の数についてを考察する。
真の意味では「異常」ではないものまでも「異常」と呼ぶのが気になる方は、
「異常」の代わりに何か別の言葉を用いればよい。
自分も病名の代わりに「異常」と書いて既に言葉の置き換えを行っている。
上の見解について
「今まで行っていない方法で観察しているのだから、
その方法により今まで発見できなかったものを発見する可能性は否定できない」
というところまでは同意できる。

【約束事 スクリーニング説の定義】
「異常の数が増えたのは検査自体をしたことが主な原因である」
あるいはもっとはっきり
「今発見されている異常は検査をしたために見つかったものである」
をここでのスクリーニング説の定義とする。
他の定義も色々あろうし、世間での一般的な「スクリーニング説」とは
異なるかもしれない。しかし自分はそれらの違いに興味がない。

【方針 まずは大雑把な仮定で検証】
今回の議論は大雑把な仮定をおいてのものである。
明確な結論が出ていないことを議論する際になんらかの仮定を立てるのであれば、
まずはできるだけ単純な仮定を立てて検証し、必要に応じてより細やかな仮定を立て直すのが筋だと考える。
いくつもの仮定を用いて低い確率が計算されたなら、そのうちの特定の仮説を否定するようなことはすべきではないと考える。

【自分の直観の言いかえ 大雑把な仮定のもとではスクリーニング説は否定されるだろう】

【以下は自分の直観の検証】
スクリーニング説を認めると非常に珍しいことが起こっていることを示す。
まずはスクリーニング説を認める。

【仮説0】 上記で定義したスクリーニング説は正しい。
「異常またはその疑い」は全て検査をしたから見つけたものである。

他にも議論を進めるために必要と思われる仮定をおく。

【仮定1】 調査開始以降、異常発見に影響を与える要因は無いものとする。
【仮定2】 先行検査(1巡目)でも本格検査(2巡目以降)でも診断の質に差はないとする。

年齢別の詳細データがないために、乱暴な仮定をおく。
ある程度のデータはあるが、そのようなデータはここでは利用しない。

【仮定3】 一定期間に新たに発生する観測可能な異常は、年齢によらず同じ割合で発生する。
【仮定4】 調査対象の年齢構成にそれほど違いはない

現実には、0~5歳では異常は発見されていないので、
より精密な議論をする際は仮定3を別の形で置き換える必要がある。
また、年齢構成は調査対象の上の方は少な目であることが知られていて、
先行調査の上の方の年齢層が少な目であることは、先行調査の異常の数はもっと大きいものであったことを意味し、
仮説0を棄却するのに有利に働いてしまうので、より精密な議論をする際は仮定4も見直す必要がある。
本格調査は上の方の年齢層がさらに少な目であるが、
仮定3を認めれば、異常の増分は年齢にかかわらず一定なので、本格検査では年齢構成は考察に影響しない。
仮定3も仮定4も乱暴な仮定であるが、ここでは議論を先に進めることを急ぐ。

【仮定5】先行検査は、事故当時に行われたとする。
【仮定6】本格検査は、先行検査後3年後に行われたとする。

仮定5も仮定6も仮説0を棄却するには不利に働くための設定である。
仮定5により、先行検査時の年齢は実際より若くなることになり、生まれてから実際より短い期間で
異常が蓄積されたと考えられ、先行検査から予想される異常の増加する割合は、大き目に見積もられる。
仮定6により、先行検査と本格検査の間の期間は大きめに見積もられる。
異常の増加する割合も検査の間の期間も大きめに見積もれば、その間の異常の増加は大き目に見積もられ、
本格検査の異常が大きいことの妥当性を押し上げ、仮説0を棄却するには不利に働く。

以下において仮説0、仮定1から6のもとで得られることを命題と記す。
命題といいながら実際には仮説や仮定を用いて導くので、その多くは仮説に過ぎない。

【命題7】 先行検査が約23万人で行われていたら「異常またはその疑い」の数はおよそ90とみなしてよい。
年齢構成の比を保つなら「異常またはその疑い」の数は調査対象の数に比例すると考えて良い。
      116x23/30=88.933...
切り上げて90にすることは仮説0を棄却するには不利に働く。

【命題8】 先行検査の調査対象は全員9歳丁度とみなしてよい。
仮定3と仮定4より調査対象は全員が平均年齢だと考えてよい。
調査対象は19歳未満と考えられ、平均年齢は9.5歳である。
先行検査の平均年齢を小さく見積もることは、仮定5の妥当性と同様、
仮説0の棄却に不利に働く。

【命題9】 先行検査の異常の数は同じ調査対象の9年間の増加分とみなしてよい。
命題8と仮定3よりあきらか。

【命題10】約23万人の調査対象において1年間におよそ10人ずつ異常が増える。
仮定3と命題9より約23万人の1年間の異常の増加は 90/9=10
厳密にいえば、調査対象は異常が出た分だけ減っていくことになるが、
23万に対して10は小さいからそのようなことは無視できる。

【命題11】約23万人の調査対象において3年間での異常の数は平均30と見積もられる。
仮定3と命題10より 10x3=30

【命題12】約23万人の調査対象において3年間での異常の数は近似的に平均30のポアソン分布に従うと考えられる。
 命題11とポアソン分布の定義による。

【命題13】仮説0は仮定1から仮定7までのもとで危険率1パーセントで棄却される。
命題12より、異常の数が51以上の上側累積確率を求めると、2.98x10^(-4)<0.01。

【考察】
とんでもなく低い確率が計算されたので、仮説0、仮定1から6のどれかは棄却される。
仮定3と仮定4には問題があると考えられる。

【今後の方針】
○仮定3は、0歳から5歳で異常が0を考慮して立て直したものに置き換える。
 仮定4を必要としない詳細データをまつか、今あるおおまかなデータを補正して考え直す。
○他国のデータで2万500中に異常0というものを見た記憶があるので、そのデータと先行検査を比較する。
○ヨウ素129を参考にしたヨウ素131マップとの比較を考える。

【いくつか感じていること】
○先行検査と本格検査の調査の大きさがそろっているときに異常の数が同等になると思うかどうかを尋ねている人をみかけた。
 先行検査で得られた特定の年齢の異常の数をそこまでの各年齢ごとに発見される異常の数の累積と考えるならば、
 先行検査と本格検査の直接比較は関数の値と関数の増分を比較するような不自然なことのように思える。
○先行検査と本格検査の分布の形が異なることを気にしている方を見かけた。
 先行検査で得られた特定の年齢の異常の数をそこまでの各年齢ごとに発見される異常の数の累積と考えるならば、
 先行検査と本格検査で分布の形が異なることに何の不思議もない。
 仮定3は見直す必要があるものの、先行検査で年齢と異常の数が正比例を仮定すれば、本格検査では一様分布になり、分布の形は異なる。 
○先行検査で得られた特定の年齢の異常の数をそこまでの各年齢ごとに発見される異常の数の累積と考えにくい理由があるのだろうか。
○自分の考えに誤りがあることを恥じるよりも、それを訂正することを拒む姿勢こそを恥じたい。

【お詫び】
納得いく形に仕上げる前に数分あるいはもう少し長い時間公開してしまっていたようです。
一度公開したものは極力無断で訂正や追記をしないようにしていますが、
今回ははかなり追記しています。




楢葉で高線量放射性物質 東京電力βγ線も追加で発表

2013年07月10日 | 雑感
このブログの7月8日の記事で次のように記述した。
-------------------------------------------------------------------------------------
東京電力は次のように報じている。表面汚染はふれずにγ線だけを測っている。

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2013/images/handouts_130708_01-j.pdf
--------------------------------------------------------------------------------------
今日、何かその後わかったことはないか調べていたら、7月8日時点で続報があり、
そこではβγ線の結果についても記述があった。


http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2013/images/handouts_130708_07-j.pdf

EL25 で K40 測定 2013/07/10

2013年07月10日 | Bq 測定
K40 測定をするつもりで桃の入ったミックスジュースを購入したが、
カリウム含有量が表記されていなかった。失敗である。

頻繁にバックグラウンドを計測し直しているのは、別の試料に変更を
しかけたのと、最近にしては特異に低いバックグラウンド12.7Cpsが
計測されたのでバックグランドの変化を見ようと思ったためである。

測定対象 ミックスジュース(ぶどう、もも、バナナ、レモン) 250ml
     (K 推定値 < 900mg 推定根拠 カリウム含有率がもっとも高いバナナで 360mg/100g)
γ理論値 <30.4Bq/g x 900mg x0.107=2.92752≒3Bq

バックグラウンド計測用測定対象 水道水 250ml
13.0Cps 999秒測定 28.5度 湿度57% 0.030uSv/h(HORIBA PA-1100)晴

Cs137換算999秒測定
Bq, 温度, 湿度, 空間線量率,
2.29,28.1,61,0.030,
0.00,27.9,60,0.033,

バックグラウンド計測用測定対象 水道水 250ml
12.7Cps 999秒測定 27.6度 湿度58% 0.031uSv/h(HORIBA PA-1100)晴

Cs137換算999秒測定
Bq, 温度, 湿度, 空間線量率,
7.77,28.6,56,0.032,
8.02,28.6,54,0.031,

バックグラウンド計測用測定対象 水道水 250ml
12.9Cps 999秒測定 28.7度 湿度54% 0.026uSv/h(HORIBA PA-1100)晴

Cs137換算999秒測定
Bq, 温度, 湿度, 空間線量率,
3.83,28.7,53,0.030,
4.80,28.9,50,0.031,

バックグラウンド計測用測定対象 水道水 250ml
12.9Cps 999秒測定 29.2度 湿度51% 0.032uSv/h(HORIBA PA-1100)晴

Cs137換算999秒測定
Bq, 温度, 湿度, 空間線量率,
3.06,29.3,51,0.032,
0.00,29.2,51,0.033,

楢葉で高線量放射性物質 砂の中にあったらしい

2013年07月09日 | 雑感
NHKの報道によれば
「強い放射線を発するもの」は「砂の中から」発見されたとのこと。


砂はあまり放射性物質を保持しない気がするので、あたりの放射性物質は移動しやすく、発見されたものに
高濃度で付着したということもありそうな気がする。

東京電力の調査はどの程度進んだのだろうか。

EL25 で K40 測定 2013/07/09

2013年07月09日 | Bq 測定
ここ数日はカリウム含有量の多いジュースを測定していた。
それよりもカリウム含有量の少ないジュースを測定してみる。

測定対象 野菜ジュース 250ml (K 362.5mg )
γ理論値 30.4Bq/g x 362.5mg x0.107=1.17914≒1.2Bq

バックグラウンドは250ml の水道水とする。

バックグラウンド計測用測定対象 水道水 250ml
12.9Cps 999秒測定 28.7度 湿度63% 0.030uSv/h(HORIBA PA-1100)晴
13.3Cps 999秒測定 28.7度 湿度63% 0.033uSv/h(HORIBA PA-1100)晴
13.2Cps 999秒測定 28.8度 湿度64% 0.035uSv/h(HORIBA PA-1100)晴

以上は測定時間がとれない時だったので不採用。
バックグラウンド計測のばらつきをみるのにいいだろうと計測。


バックグラウンド計測用測定対象 水道水 250ml
13.0Cps 999秒測定 29.5度 湿度60% 0.036uSv/h(HORIBA PA-1100)晴

Cs137換算999秒測定
Bq, 温度, 湿度, 空間線量率,
0.00,29.5,60,0.036,
1.95,29.2,59,0.031,
0.00,29.2,56,0.032,
0.96,28.7,50,0.027,
2.88,28.7,54,0.033,

楢葉で高線量放射性物質 またも

2013年07月08日 | 雑感
楢葉で新たに高線量物質が見つかった。表面放射線量12mSv/h。

http://headlines.yahoo.co.jp/videonews/fnn?a=20130708-00000460-fnn-soci

東京電力は次のように報じている。表面汚染はふれずにγ線だけを測っている。

http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2013/images/handouts_130708_01-j.pdf


[追記 7月10日 当日7月8日のうちに続報があり、そこではβγ線についても記述があった。
 http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/handouts/2013/images/handouts_130708_07-j.pdf]


原発からの飛散物だろうか。であるならばこのような個数ではすまないだろう。
東京電力は何故表面汚染には触れないのだろうか。

分析がすんだら核種や由来は明らかにされるだろうか。
原発爆発由来であった場合、注意が呼びかけられたり避難区域の見直しはされるのだろうか。
時間経過による凝集由来だった場合、どのようにそれが起こるのかということも説明されるだろうか。

わかったことは、わかった段階で公表してもらえるとありがたい。

EL25 で K40 測定 2013/07/08

2013年07月08日 | Bq 測定
カリウム含有量の多いジュースを測定してみる。

測定対象 野菜ジュース 250ml (K 1440mg )

バックグラウンドは250ml の水道水とするが、そのバックグラウンド計測を
食塩 400g で計測した場合と差をみたいのでそちらも測定する。

バックグラウンド計測用測定対象 通常の食塩 約400g (計量はしていない)
13.2Cps 999秒測定 26.9度 湿度64% 0.033uSv/h(HORIBA PA-1100)晴

バックグラウンド計測用測定対象 水道水 250ml
12.8Cps 999秒測定 29.0度 湿度54% 0.033uSv/h(HORIBA PA-1100)晴
12.9Cps 999秒測定 29.0度 湿度54% 0.035uSv/h(HORIBA PA-1100)晴

γ理論値 30.4Bq/g x 1440mg x0.107=4.684..≒5Bq

Cs137換算999秒測定
Bq, 温度, 湿度, 空間線量率,
2.11,29.1,53,0.031,
2.57,29.0,52,0.032,
8.64,28.8,53,0.032,
3.31,29.3,54,0.031,
0.87,29.8,56,0.030

ジュースをバックグラウンドとして測定してみる。

バックグラウンド計測用測定対象 野菜ジュース 250ml (K 1440mg )
13.0Cps 999秒測定 29.8度 湿度56% 0.035uSv/h(HORIBA PA-1100)晴

バックグラウンド計測用測定対象 水道水 250ml
12.9Cps 999秒測定 29.8度 湿度57% 0.030uSv/h(HORIBA PA-1100)晴

楢葉で高線量放射性物質

2013年07月07日 | 雑感
[7/8 記事の件名変更。また新たに見つかったため、記事の件名に統一感をだすため、発見の日付は6月のものもあったため。本文からも日付を削除。]

楢葉で高線量放射性物質が見つかった。
東京電力発表7月2日 
東京電力発表7月4日

どのようなものなのだろうか。
1.爆発時に飛散したもの
2.汚染が移動して高線量になったもの
3.津波で放射線源がさらわれたもの
4.その他



1.爆発時に飛散したものだとすると、そのようなものはこれからも見つかるだろう。あまり嬉しいことではない。測定器を持たない人はうかつに散歩もできない。

2.汚染が移動して高線量となったのだとするとそれは何なのだろうか。注目したいのはβ線が強いと言うこと。βが強いということで思い出すのはα線が検出される錆鉄板。
ガラスバッジで測定したところXγに比べてβが高かった
。その理由はわからない。セシウムではβが高い理由としては弱いように思う。ストロンチウムとその娘核種イットリウムは錆鉄板にとどまりやすいのだろうか。錆鉄板はともかく、楢葉で見つかった高線量の物体はストロンチウムなりイットリウムを吸着しやすいものだったのではないか。プロがあの物体をどう調査するのか興味深い。とりあえず小さい破片を住友のラドディスクで検査してみれば短期間である程度のことがわかるのではないか。核種がストロンチウムやイットリウムだとすると、相馬で特異にストロンチウム汚染のひどい地点があったが、そのことと関連性を考える必要があるのではなかろうか。ストロンチウムの挙動で新たな知見が得られる可能性がある。

3.津波で放射線源がさらわれたものだとすると、医療機器や非破壊検査機器の放射線源などということになろうか。ただ、自分は医療機器や非破壊検査機器の放射線源が強いβ線を出すかどうかは知らぬ。津波瓦礫処理の議論の際、医療機器や非破壊検査機器の放射線源の混入の可能性を論じた議論を自分は目にしなかった。

4.測定器が手に入りやすくなった頃に、ラジウムやら何やらが床下やスーパーの入り口や道端から見つかったりしていたが、その手の類か。

どんな形で決着がつくのだろうか。

EL25 で K40 測定 2013/07/07

2013年07月07日 | Bq 測定
測定対象 減塩用の塩 400g (K 26.2g/100g=104.8g/400g)
バックグラウンド計測用測定対象 通常の食塩 約400g (計量はしていない)
γ理論値 30.4Bq/g x 104.8g x0.107=340.89..≒300Bq

バックグラウンド 13.0Cps 999秒測定 28.7度 湿度70% 晴れたり曇ったり

Cs137換算999秒測定
Bq, 温度, 湿度, 空間線量率,
372,28.8,70,0.037,
366,29.3,68,0.036,
364,29.4,68,0.036,
354,29.6,68,0.033,
364,29.7,68,0.029,
362,29.9,68,0.032,

バックグラウンド 13.0Cps 999秒測定 31.2度 湿度67% 晴れたり曇ったり

Cs137換算999秒測定
Bq, 温度, 湿度, 空間線量率,
376,31.3,66,0.031
379,30.0,61,0.035
370,29.8,59,0.029
374,29.4,57,0.032

本日は計測終了。今日もバックグラウンドは 13.0Cps。
ブログには昨日と今日しか載せていないが、大体バックグラウンドは12.9か13.2くらいに収まっていたように思う。なぜ昨日のバックグラウンド計測1,2回目が高かったのか不明。雨は降っていなかった。

I131 の推定

2013年07月07日 | 雑感
先日、航空機モニタリング解析手法によるI131の地表面沈着量分布図が公表された
数日後に、I129から推定したI131のマップが公表された

いずれも土壌の汚染マップだが、I129 から推定する手法は、植物、例えば松葉には使わないのだろうか。Ag110m には適用しているようだが。
ヨウ素は植物の細胞壁糖鎖キシログルカンに結合するそうだ。呼吸による被曝の推定に役立つのは土壌より植物という気がする。
実施されればヨウ素による初期被曝推定の切り札となるはないだろうか。

EL25 で K40 測定 2013/07/06

2013年07月06日 | Bq 測定
[7/7 タイトルに日付を追加 本文に天候を追加 誤記修正]
実はこれまでにも何度か測定しているが、EL25 の性能を把握するためにK40 を測定してみた。
EL25はスペクトルを見ることは出来ず、計測はEL25 はCs137 換算とI131換算があるが、現状ではCs137換算で測定することになる。Cs137換算がどういう計算をしているかはまだ調べていないので、いつか調べようと思う。

EL25はバックグラウンド測定で注意が必要である。2年前になるが、EL25 購入当時、空の容器でバックグラウンドを計測したのちに、汚染の無い水を測定したところ、随分な値が検出された。購入元と検討した末に、散乱線が原因だろうからバックグラウンド計測時にも汚染のないと考えられる測定対象と同一品目を用いるべき、との結論に達した。

K40の測定に関して、以下のことがまだ正しいかどうか真剣に見直してないが、今の時点での自分の解釈は、K 1g は30.4Bq のK40を含み、K40は崩壊の10.7%でγ線を出すとみてよい。


測定対象 減塩用の塩 400g (K 26.2g/100g=104.8g/400g)
バックグラウンド計測用測定対象 通常の食塩 約400g (計量はしていない)
γ理論値 30.4Bq/g x 104.8g x0.107=340.89..≒300Bq

バックグラウンド 13.7Cps 999秒測定 29.0度 湿度68% 曇(最近は12.9から13.0がほとんどなので不採用)
バックグラウンド 13.5Cps 999秒測定 29.0度 湿度68% 0.038uSv/h(HORIBA PA-1100) 曇

Cs137換算999秒測定
Bq, 温度, 湿度, 空間線量率,
330,29.0,69,0.033
332,28.4,61,0.038
332,27.9,64,0.030
336,27.8,64,0.030
343,27.7,64,0.035
333,27.7,64,0.036
342,27.7,64,0.033
337,27.7,65,0.034
336,27.6,65,0.038

330から340Bq をそのまま受け取ってよいかはわからぬが、今後食料品等を測定するならCs137換算を使うだろうから少しは意味のある計測であろう。

バックグラウンドが平常より高すぎるので思い直して測定し直す。

[7/7下記のバックグラウンドの値を訂正 誤13.5 正13.0 ]
バックグラウンド 13.0Cps 999秒測定 28.5度 湿度66% 0.038uSv/h(HORIBA PA-1100) 曇

Cs137換算999秒測定
Bq, 温度, 湿度, 空間線量率,
359,28.5,68,0.032

バックグラウンド最初と2回目の 13.7Cps,13.5Cpsは何だったのだろう。

ブログ名変更

2013年07月06日 | 雑感
錆鉄板などからα線が検出される理由がわからず、
専門家に相談するための測定結果置き場として、
また、測定結果を速やかに公表するために作ったブログだが、
このところα線と鉄板に関して進展が滞っていることから、
ブログの閉鎖あるいは凍結を検討していた。

しかし、
・自分はα線だけを気にしているのではないこと、
・計測は以前ほど行ってはいないが、時々は計測しており、
 それを記録し公表することも無駄ではないのではないかと思うこと
から、ブログ名を変えてブログを更新することにした。

「測ってみなけりゃわからない」は本音である。
錆鉄板からα線が出ていることは常識では無かったように思う。
他にも測定してみて驚きということはいくつもあった。

「測ってみてもわからない」これも本音である。
測定結果をどうとらえて良いかわからぬことも多い。

「素人なりに学び測り考えたことを綴る」ブログとする。

[7/7 語句修正]

ヨウ素129

2013年05月29日 | 雑感
本日、日本分析センターの方の話を聞く機会を得た。
「福島原発事故によるヨウ素131の初期被曝の見積もりに
ヨウ素129を利用することはしていないのですか」と質問したところ、
日本に測定器が2つしかないのでなかなか進まないが既に行っているとの
ことであった。結果も少しずつまとめていて、そのうちに公表されるだろうとの
ことであった。

このところ測定、考察に時間をとることができずにいる。
このブログも閉鎖あるいは凍結することも検討中。

松葉と放射性物質のブログ

2013年03月28日 | 雑感
このところ測定に時間を割くことができない。知見を調べることもできずにいる。
本日、松葉の放射性物質を調べておられる方のブログを発見した。
http://kohno.at.webry.info/
今まで見つけられなかったことを残念に思う。
今、読む時間がとれないことを残念に思う。

松葉から Ag110m

2013年01月31日 | 雑感
[3/11 資料が削除・更新されたためリンクを削除・追加、その件に関して追記]
[21:18 誤記訂正と文言挿入]
ときどき文部科学省の調査結果を見ているが、今日久しぶりに覗いてみると、
丁度今日公表された調査結果があったので見てみた。

環境試料の測定結果(平成24年1月1日~平成25年1月31日までの測定結果) (資料が削除されたためリンクを削除)

環境試料の測定結果(平成24年1月1日~平成25年3月11日までの測定結果) (資料が更新されたためリンクを追加)

今回の測定結果は植物は松葉ばかり。注意書きの部分に”環境試料の測定は「雑草」から、「松葉」に変更”との記載がある。
松葉の2年生葉、3年生葉からAg110mが検出されている。1年生葉からは検出されていない。

採集地点は
・双葉郡浪江町赤宇木椚平
・相馬市原町区馬場字五台山
の2か所。

陸土はそのうちの相馬市原町区馬場字五台山のもののみをわざわざ取り寄せて調査していて、その全ての検体からAg110mが検出されている。陸土はAg110mを狙って調査したのではないか。

セシウム比でみれば松葉 39.0/2000 陸土 24/21400 (いずれも2012年12月)だから松の方がAg110mを良く保存しているといえようか。

Ag110m の半減期は250日。事故からもうすぐ2年。まだ3半減期たっていないが1/8およそ一桁落ち。銀の挙動をしるなら松葉か。
チェルノブイリではAg110mが検出された結果もあるが継続的な調査はなかったとの記述を見たことがある。
福島第一原発事故では調べられている核種の中では銀の挙動がセシウム比でみるともっともばらついているとのこと。
おそらくAg110mの挙動を調べるのに今後松葉が注目されるのではないか。松葉が濃縮するというのではなく、状況をよく保存しているということで。

かつてクモでAg110mを調べていた方がいたと記憶するが、松を食害する蛾の幼虫などで調査するのも手かも知れない。
スズメガの幼虫でそんなのがいたはず。少ししらべたらクロスズメの幼虫がそうらしい。もっとも大量発生していなければ
面倒なので生体濃縮事態が興味の対象でなければそんなことはしないか。松の葉を直接調べた方が手っ取り早いだろう。

話しはずれるが、自分はいわき市のヨウ素被曝を見積もるのならば樹木のI129を調べるのが有効ではないかと考えている。
海のストロンチウムはオオハネモ、海のウランはタコの鰓心臓、昔からの知見のようだが、なぜ、今回は未だにそのような
測定が公表されないのだろう。

もともと松葉は線量が高いことが知られていたが、Ag110mも高いというのは今回初めて知った。
土よりも松葉、しかも1年生葉でなく2年生葉、3年生葉からAg110mが検出されるのならば、それは呼吸によるものだろうか。
PuやCm,Uなどはどうなのだろう。私が測定を依頼した専門家も土だけでなく落ち葉も調べておられるが、松葉はどうだろう。

自分は当初銀の挙動がPuと似るのではないかと予想し、いわき市の鉄錆の調査依頼をしたときにAg110mも調べて下さるようお願いしたが、
その試料からはAg110mのγスペクトルは見えなかった。銀はセシウム比でみれば南方にも比較的多く流れたようだが、
今回公表された調査結果においていわき市平梅本の松葉からはAg110mは検出されていない。絶対値が小さかったか。
もっともいわきを測定するなら平梅本でなく海岸の松林の方が良いように思う。

[追記 3/11]
「環境試料の測定結果(平成24年1月1日~平成25年1月31日までの測定結果)」の資料がリンク切れになっているのに気付いたので文部科学省に電話をした。原子力規制委員会のページにあるのではないかといわれたので、そちらを探したが見つからなかった。再度電話し、今度はこちらの説明でなんとか資料を発掘していただけたが、見つけていただいた資料は何と本日公表のものだった。自分が問い合わせをしている間に公表されたようだ。なんともすごいタイミングで電話をかけたものだ。