今日のおすすめは少し古い新書です。
J.V.ネウストプニー著 「外国人とのコミュニケーション」 岩波書店(岩波新書黄版215)
初版が発行されたのは1982年。
今のようにニューカマー外国人が地域にたくさん住む前の話です。
著者はチェコスロバキアに生まれ、
日本に留学し、オーストラリアの大学で教鞭を取る言語学・コミュニケーション論の研究者です。
「外国人とは何か」から始まって、
「外国人としての日本人」と「日本での外国人」
そして「語学教育」についても言及されていきます。
第5章では現代の外国人問題として、
「すでに外国人問題の解決の現代的な様式は
外国人の『同化』ではない」ことを主張しています。
今でこそ多文化共生や異文化理解という言葉が定着していますが、
著者は1980年代にすでに外国人が自分の文化を保持した上で
新しい文化ルールを習得する「二重文化能力」として論じています。
先週の田中先生の著書も含めて
80年代から日本の中で論じられてきた著作を
改めて読み返すことは、現在の多文化共生を考えるヒントになると思います。
(む)
J.V.ネウストプニー著 「外国人とのコミュニケーション」 岩波書店(岩波新書黄版215)
初版が発行されたのは1982年。
今のようにニューカマー外国人が地域にたくさん住む前の話です。
著者はチェコスロバキアに生まれ、
日本に留学し、オーストラリアの大学で教鞭を取る言語学・コミュニケーション論の研究者です。
「外国人とは何か」から始まって、
「外国人としての日本人」と「日本での外国人」
そして「語学教育」についても言及されていきます。
第5章では現代の外国人問題として、
「すでに外国人問題の解決の現代的な様式は
外国人の『同化』ではない」ことを主張しています。
今でこそ多文化共生や異文化理解という言葉が定着していますが、
著者は1980年代にすでに外国人が自分の文化を保持した上で
新しい文化ルールを習得する「二重文化能力」として論じています。
先週の田中先生の著書も含めて
80年代から日本の中で論じられてきた著作を
改めて読み返すことは、現在の多文化共生を考えるヒントになると思います。
(む)