平和のつくりかた

「戦争のつくりかた」という絵本を読み(今の平和を守るためには、何かをしなければ!)とこのブログを始めることにした。 

スカーフで、宗教を超えて連帯する女性たち

2019年03月24日 11時19分22秒 | 平和のつくりかた
  ニュージーランドで、痛ましい銃乱射事件が起きた。
  白人至上主義者の男が、イスラム教の礼拝所であるモスクで半自動小銃を乱射。死者50人、負傷者50人に達したほか、2人が今も重体という。

  そんな中で、イスラム教徒の女性たちがスカーフをかぶって外出することが怖いという話を聞いて、それなら「みんなでスカーフをかぶろう」という動きがイスラム教徒でない女性たちに広がっているという。

  宗教を超えて、間違った考えにNO!をしっかりと突きつけ、2度とこのような事件が起きないように一緒に平和に生きる道を模索する。
  こうした行動の大切さを、このスカーフの運動から感じた。(朝日新聞より。ココから詳細)

  


生活の中で日々フェアな消費をするには!

2019年03月16日 13時28分21秒 | 平和のつくりかた(フェアトレード)
   さて、これまでチョコレートを中心にフェアトレードについて書きましたが、友人から、「チョコレートのことは少し分かってはきたけれど、他のものはどこで買えばいいの?」と聞かれました。
 
   確かに、フェアな買い物をしてみようという気持ちが実際の「買う」行為に結びつくことが大事なのに、その話をしないと片手落ちですね。

   チョコレートについては、イオンやセブンイレブンでも手に入る。普通の店でも「Beans to Bars」という生産者の立場に立った明治のthe chocoate シリーズについて書きましたが、今回は私の購入している生活クラブについて書きましょう。

   まずは、生活クラブで買ったバナナの袋の中に、下のような紙が入っていました。
バランゴンバナナという商品なのですが、これはATJ(オルター・トレード・ジャパン)が扱っているフェアトレード商品です。



   小さくたたんで入っていたので、ちょっと読みづらいかもしれませんが、左側には生産者の方の声として
   
   「先祖から受け継いできた土地。私なりに農業セミナーなどの研修にも参加しました。でも、高度な技術は実践が難しく、自分の地には適していないように感じた。その後、有機農業に出会い、これこそ持続的なものと思いました。化学的な肥料や農薬を使えば、一時的に生産量が増え、収入もよくなる。でも、それは一時的なもの。結果的に自分たちが損をする」

   と書いてありました。生活クラブのバナナは、このようなフェアトレードに基づいたバナナを扱っています。

   生活クラブのフェアトレードの取り組みには、「生活クラブは生産者と連携して、食べものの国内自給力を高めることをめざしています。しかしコーヒーやスパイス類など、国内では生産の困難な食品は輸入しています。海外産品であっても、消費材としての基準は国内品と同様です。組合員が生産地に赴き、生産状況を確認することを含め、トレーサビリティーを追求した食品を取り組んでいます。また、逆に海外から生産者を迎えて、組合員と生産者の交流を図っています。さらに、現地の環境破壊を引き起こしたり、食べものを奪うような輸入ではなく、海を越えて顔を見える関係を築き、生産者と私たちお互いが豊かになる提携をめざしています」と書いてありました。

   つまり、バナナやコーヒーなど国外産でないと入手できないものは、上のバランゴンバナナがそうであるようにフェアトレードで。国内産があるものは国内自給力を高めるために国内産を使うと言っています。

   国内産もでも生産者の顔が見えるように間に媒介者を入れずに生産者の立場も考え、安全な商品を消費者に渡すという意味では、広義のフェアトレードの範疇です。大事なのは、消費者と生産者が遠く離れすぎたことで起きる問題を距離をグッと縮めることで解消し、消費者と生産者が手をつなぎ合ってお互いに安心・安全な生活ができるような関係を持つこと。

   こうした視点に立って商品を扱っている生活クラブの商品は、ひとつひとつにこだわりがあるようです。例えば、餃子では長野のにらやキャベツを使った美勢商事の話、豆類の生産の北海道の農家の話にあるように、生産者を知った上で、取引をしているのがよく分かります。生活クラブのでんきも同じ考えに立って再生可能エネルギーを使って供給しています。私は、偶然私市醸造の工場見学をする機会があり、素晴らしい工場だと思ったら、生活クラブで自分が使っているお酢だったということがありました。丁寧に生活クラブが生産者を厳選していることが、確認できました。

   生協も、基本的に消費者にも安全、生産者にも安全な商品を考えていると思います。(参照:「コープはフェアトレードに取り組みます」)  

   大地の会とか、同じようなコンセプトで消費者と生産者にたった宅配サービス、是非検討してみてください。フェアな消費を進める中で、日本の内外に係わらず生産者と消費者がお互いに尊重し合って日々を暮らすことが平和につながる!

   自分の家の周囲の農家の小さい店、道の駅などでの地域の物品販売だってもちろんOKですよね。大切なフェアトレードの基本が身についてくれば、自分がどのような消費をすればよいのか、分かってくるのではないでしょうか?

   食卓も豊かで美味しい食事になり、楽しくなりますよ。
   

核兵器製造会社に融資しない!りそなホールディングス

2019年03月09日 11時48分54秒 | 平和に貢献する企業

   今朝の朝日新聞の読者の「声」の欄に「核兵器廃絶 融資禁止で先頭に」として、りそな銀行などの親会社「りそなホールディングス」が2018年11月に核兵器を開発・製造する企業には融資をしない方針を公表したことが書かれていて、驚いた。日本企業も捨てたものではない!
   
   さっそく調べて、去年の11月のプレスリリースの文章をみつけた。
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   そうだ!これは、企業として「りそなホールディングス」が、国連の定めた2030年SDGs達成を会社としても目指すと宣言した決意表明なのだ!と、心が躍った。   

   同社のHPの「CSR(企業の社会的責任)」の中の「社会的責任融資に向けた取り組み」に下記のようにしっかりと、具体的な行動の4つ目として高らかにこう書かれていた。 「核兵器・化学兵器・生物兵器等の大量破壊兵器や対人地雷・クラスター弾等の非人道的な兵器の開発・製造・所持に関与する先や、国内外の規制・制裁対象となる先、またはその虞のある先への融資は行いません」

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   りそなほーるでぃんぐすは、ご存じの通り2003年に自己資本比率が4%を割り込むと懸念され実質国有化され、公的資金の注入を得て再建された会社だ。そして、2015年にはこの借入金を完済したと言われている。

   その公的資金投入の背景には、「旧大和銀時代から国会議事堂内に衆議院支店・参議院支店を持つ唯一の銀行であるため、議員に対する融資などを通じて永田町との関係が深い銀行とされ、特に自民党に対する融資額は、2002年末には約5億円に過ぎなかったが、政府から2兆円の公的資金を注入後の2005年末には約54億円となり、3年間で10倍以上に増えた」という事情があったともいわれる<wikiの[りそな銀行」ココより抜粋>
   確かに、ここから憶測されるような問題もあったのかもしれない。当時の小泉首相と竹中蔵相コンビで話が進められたのが思い出される。

   そんな中で、りそなホールディングスの宣言について、下のようなコメントもみられた。
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   ココから転載>
   ココから転載>
 
  
   (宣言しても、痛手にならない銀行だから言えたのでは?)という意見には成程とも思えたけれど、それでも2人目の方が言っているように、国連が呼びかけているSDGs達成に企業が応えていく姿勢は高く評価していいと思った。I CAN(核兵器禁止条約キャンペーン)に主導的な役割を演じたピース・ボートの川崎哲さんも評価している。

   これからの日本企業が、企業の利益や自分の国のことだけでなく、世界全体を見渡す国連の視野に立った企業活動を目指していこうとするこの姿勢が大切だと思えた。

   このブログの<平和に貢献する企業>の4つ目として、城南信用金庫に続き金融機関について書くことができたのは、うれしいことだ。
   企業で働く方々が、「自分の会社では平和のために、人類のためにどんな貢献ができるのか」と広い視野にたって考えて行動してくれることを期待します!
  
   SDGs(Sustainable Development Goals=持続可能な開発目標)とは、2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として,2015年9月の国連サミットで採択された2030年までに、持続可能な世界を実現するために達成したいとする17のゴールです。
   地球上の誰1人として取り残さないことを願ってつくられています。

   日本もこの実現を目指しているとして、外務省がココにあるような動画を作って、河野外務大臣、ピコ太郎、国谷さんも登場しています。よくまとめられていて分かりやすい動画です。

   

  
   上のような17のゴール、すべての国、すべての企業、すべての人々が心を一つにすれば実現できそうなのですが・・・。
   日本の政府が、外務省としてこの美しい目標を動画にして掲げておきながら、世界の持続可能性に危険をもたらす原発の再稼働を目指し、唯一の原爆の被爆国でありながら核兵器禁止条約の活動をも無視しているのはどうしたことか!

   動画が口先だけでないのなら、もっとSDGsに沿った政策を取ってほしい!

   さあ、2030年を目指して、自分はいったい何ができるかを、しっかり考えて行動していきませんか。

  *因みに、外務省のSDGsの動画には、私が平和に貢献する企業の2番目に書いたオリセット・ネットも出てきた。また、私が最近連続して記事を書いた「フェアトレード」は、正にこのSDGsを目指した活動だということも付け加えておきたい。
   
追伸) ここで、このように紹介した「りそな」ですが、今日 2020年の「りそな」の他の銀行とのSDGsの比較サイトを見てみたら・・・おいおい!どういうこと?  兵器産業でも、みずほが今はリードしている? 油断大敵、常に情報は最新のものをチェックしないと行けないようですね。(2020/11/08)点数は多いほど良い。左下にマークの色の説明が入っています。そして、日本の銀行に黄緑の丸がひとつもないのは、情けない!!!!