「へ」

「へ」のへは屁でも、ヘンなヤツの「ヘ」でもない。書き手と同じく、どこにでもあるただの「へ」

伝統芸能

2007-03-23 12:18:42 | iro×2
積年の願望だった文楽「曽根崎心中」をよくやく観劇することができました。

文楽とは正式名称を人形浄瑠璃といい、短絡的にいえば人形版時代劇です。
とは言え、人形だけでは文楽にはなりません。
人形・謡(大夫)・三味線が一体<三業一体>となって文楽となります。

<人形>
人形はフルボディではありません。
役ごとに、首<文楽では頭の意でカシラと読みます>・両腕・足(男役のみ)のパーツと中に手を
入れるので、固定された胴体ではなく、折りたためる枠に着物を着付けてます。
この人形をは3パートに分け3人がかり<3人遣い>で動かしています。
1.メインは首・右腕
2.次に左腕
3.最後に足
足から始めて経験を積み、左腕→首・右腕となっていくようです。とはいえ女役には足がなく腕や
握りこぶしを用いてさも存在するかのように足のラインを作り上げているのです。

上演中は勿論、人形遣いは無言で人形を操っています。
3人でタイミングを合わせ、一体化した動きをするのには首を用いて合図を出し、その合図を見て
左腕・足を動かします。

<謡>
ストーリーテーラーと人形の台詞を謡で表現するのが「大夫」です。
大夫は演じ分けをするのに裏声を使わず、音と音の間隔を変えたりすることで演じ分けています。
私が見た「曽根崎心中」では各幕ごとに大夫は変わっていました。
30分も謡い続けるのですから大変。

<三味線>
文楽で使用されている三味線は「太棹三味線」で、文楽に合わせた情感を出すための低い音を
出すのに適しているそうです。
低い音を出す構造として、太い弦を用い、その弦に対応するように棹の部分が太くなり、バランス
をとって胴も大きく。すると必然的に撥(バチ)も大きくなったそうです。
皮は表は猫・犬、裏は犬を使用。
三味線には無縁でしたので両面に皮が張られているとは知りませんでした。

文楽は「時代物」「世話物」とあります。
時代物とはズバリ時代劇です。出てくるのは武士がメインです。
世話物とは江戸時代の現代劇で、出てくるのは町人などがメインです。
(ちなみに「曽根崎心中」は世話物です)

文楽で人気のあった作品が歌舞伎にもなっているので、作品自体は馴染みもあったり・・・?
当初は人形だと思っていても、観ていると段々引き込まれて人形だと忘れてしまう程でした。
現代と異なった言葉と三味線の音も相まって異世界へと誘ってくれます。
ちゃんと観たのは初めてだったので、感心したり感動したりと忙しかったです(^^)

言葉遣いが現代とは異なっているので、何を言っているかわかりにくい等と思われるかもしれま
せんが、プログラムには床本というストーリーと台詞が書かれたものがついていますし、それに
文楽が上演されている国立劇場国立文楽劇場などにはイヤホンガイドによるガイドもあるそうです。

伝統芸能ですから、携わっている方々は年配の方が多いのかと思っていましたが、若い方もいらし
て文楽はまだまだ後世まで伝えられそうです。

次回は「菅原伝授手習鑑」(時代物)を観たいと思ってます。




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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
日本人として (鈴♪)
2007-03-25 20:08:30
日本の伝統文化には触れるべきだよね(; ̄ー ̄A アセアセ・・・

外国人に日本のよさを説明できるような人になりたい( ̄。 ̄ )ボソ・・・ 
返信する
おおー (へづき)
2007-05-31 21:09:15
長い間放置していたので、気づきませんでした・・・
(。-人-。) ゴメーン

伝統文化、第二段に挑戦??してきましたので詳細は
近々・・・
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