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WanderVogel、山歩きと自然観察

20161124〜20161205 ネパール タマンヘリテイジトレイル・ゴサインクンド トレッキング 05

2017年09月08日 | WanderVogel Nepal

20161124~20161205 ネパール タマンヘリテイジトレイル・ゴサインクンド トレッキング 05

2016年11月29日(火)ナグタリ → シャブルベシ → トゥルーシャブル(トレッキング4日目:trekking:8時間)

ナグタリ nagthali(3,165m) → トゥマン thuman(2,338m) → シャブルベシ syabru besi(1,460m) → トゥルーシャブル thulo syabru(2,210m)

今日は、一気に1,700m下り、トリスリ川(ボテ・コシ川)とランタン川を渡り、さらに対岸を750m登る、というちょっとハードな行程です。

 

6:00 起床 室温=外気温 3°C、シュラフから出るとやはりちょっと寒いが、寒さに負けずに外へ出てみる。

上空には雲ひとつ無く、今日は申し分の無い快晴になるだろう。最高にラッキーだぞ。

ロッジの正面にはヒマラヤ連峰の大パノラマが広がる。

チベットレンジ、シシャパンマ(ゴサインタン)、ランタンⅡ、ランタンリルン、ナヤカン、そしてゴサインクンドの山々が繋がり、ロッジ裏手を振り返ると、ガネーシュヒマールの白い峰々が広がっている。

朝日はゴサインクンドの方向から登り、まずはロッジの裏手に見えるガネーシュヒマールに当たりが輝き出す。

  

その後、チベットレンジとシシャパンマにも朝日が当たりだす。3,000mから下には真っ白な雲海が一面に広がっている。

ミンさんやミランくんとともにロッジの裏にある小高い丘に登り、朝日に輝くガネーシュヒマールを堪能する。

  

 

7:10 朝食を取り、8:10 ナグタリ nagthaliを出発する。ボテ・コシの谷からは、濃い霧が沸き上がってくるが、上空は快晴だ。

ナグタリからの下りの道はランタンⅡとランタンリルンを正面にずっと見ながら、アセビやカシの樹林帯を下って行きます。正面から陽が当たっているので暑いくらいだ。半袖になる。

8:50 休憩、ここからは樹林帯をいったん抜けて高地草原地帯を下っていく。気温は11°C

9:25 気温 14.5°C、トゥマン村 thumanに入る少し上で休憩を入れた。サンサンと陽が降り注ぎ、11月も終わろうというのに暑いくらいだ。ランタンⅡ、ランタンリルンは逆光気味なので少し霞んで見えているが、チベットレンジ方向は正面から陽を浴びていてとても美しい。

道脇にはガマズミが紅葉し、赤い実をつけている。ヒマラヤゴヨウの松ぼっくりには鳥が種子を食べに集まって来ている。アセビやハゼノキ(ヤマハゼ?)も美しく紅葉している。ネパールの山には紅葉はない、と聴いていたのだが、なかなかどうして日本と同じようにきれいに紅葉しているではないか。おまけにヒマラヤザクラも美しく咲いていた。

ヒマラヤザクラは日本のヤマザクラやオオシマザクラと同じように、新葉と開花が一緒なんです。

  

9:55 トゥマン村 thumanを通過するが、村内に建っているどの家も地震による損傷が激しい。昔ながらの「くれ板葺き+石載せ」の素朴な屋根は今では見ることが出来ず、応急処置のトタン屋根ばかりが目立ちます。それさえも出来ずに放置されている家屋の姿も目に付く。

今朝、ナグタリのロッジ前から谷を挟んで対岸に見えるガトラン村 gatlang方面を双眼鏡で覗いてみたのだが、トゥマン村から対岸のブリディム村 briddhim、リンリン村 liglingなどを覗いて見ても、どの家も屋根が抜け落ちたままか、ブリキの屋根を載せている家屋がほとんどで、被害の深刻さが良く分かる。

ガトラン村 gatlangもブリディム村 briddhimも、タマンヘリテイジエリアに点在する村々の多くは、昔ながらの建物や村の佇まいが残されている貴重な歴史地区である、と紹介されていただけに非常に残念です。

 

今回、急遽トレッキングルートからブリディム村 briddhimを外したのも、そういった情報によるものですが、変な言い方ですが正解であったようです。おかげで、今日こうして快晴のヒマラヤの大パノラマを見ることが出来ているのですから、、、

   

トゥマン村 thumanからは、ブリディム村、シャブルベシ村、トゥローシャブル村を見通すことが出来ます。気温はすでに20°Cまで上がってきました。

トゥマン村を過ぎるとハンノキの樹林帯に入ります。標高を下げて行くにつれ、ヒマラヤゴヨウ(五葉)に代わって、ヒマラヤマツ(三葉)が現れてきます。

登山道(現地では生活道というのだろうけど)には、赤ん坊の頭ほどの大きさのあるヒマラヤマツの大きな松ぼっくりがいくつも落ちています。こんなのが頭の上に落ちて来たらさぞ痛いだろうなぁ、などと考えながら歩きます。

村々の段々畑の中を縫うように付けられているあぜ道をひたすら下っていきます。足元にはオオオナモミやワラビ、ハコベ、イヌタデの赤い種子などが見られるようになります。

 

11:50 トリスリ川とチリメ川の合流地点まで下って来ました。気温は24.8°Cと汗ばむほどですが、川を吹き抜ける風は気持ち良い。

途中でガイドのミンさんと今日の最終目的地について話しをする。僕としてはこのまま今日中にトゥルーシャブル村 thulo syabru(2,210m)まで上がることを提案し、ミンさんも明日からの行程を考えると、その方が良いということになり、頑張って歩こうということになった。

12:20 ランタン langtang方向へ渡る吊り橋のところにまで来た。道脇のミリタリーポストに詰めていた兵士に、対岸の村に昼食を取れるバッティがあるかどうか尋ねたのだが、「地震後、バッティは1件も無くなった」ということだったので、昼食を食べるためだけにいったんシャブルベシ村(1,460m)まで歩くことにした。

入ったバッティではダルバートを作る時間がないということなので、しょうがなく3人ともララヌードル w/エッグを注文し、早々にトゥルーシャブル村に向けて出発することにしよう。

 13:20 昼食をかき込んで、早々にシャブルベシ村 syabru besiを出る。

トリスリ川(ボテ・コシ川)に掛かる吊り橋を渡り、対岸の同じ名前のsyabru besi村(こちらは住民がみなチベット族系で、家屋や村の佇まいもチベット風だ)を通過する。前回来た時には趣きのあるとても雰囲気の良い村、という印象が強かったのだが、今回村に入って見ると村入口の仏門も完全に倒壊したまま放置されているし、村のメインロードの両側の石積みの家々もほとんどが倒壊したままで、未だに修復中という有様にとても驚かされた。

 

14:05 ランタン川のほとりで休憩を取る。また猿の一群に出会う。

前回のランタントレッキングと違い、今回はランタン川の左岸を遡って歩くことになる。対岸には前回(2011年9月)歩いた道がうっすらと見えているが、道はところどころで大きく崩落しているのが見てとれる。ランタン村方向へ向かって歩く人の姿も見えるが、道はいかにも危なげに見える。その先、地盤崩壊で村ごと埋まり、消えてしまった跡がそこかしこにあるという。悲しいことです。

  

14:35、15:05、15:40とほぼ30分間隔で休憩を入れながらランタン川左岸の斜面をひたすら登っていく。

いつしかヒマラヤマツの姿が消え、ヒマラヤゴヨウの姿が目立ち始めるころ、16:05 トゥルーシャブル村 thulo syabru(2,210m)に到着した。外気温15.5°C

  

いくつかあるロッジのうちのひとつ、チベッタン・フレンドリーゲストハウスというこじんまりしたロッジに泊まることにした。

きれいな部屋で洗面/トイレ付き、窓も大きく明るい。久しぶりに石鹸で顔や手を洗う。しかも、充電とWi-Fi が使える。

こんな山奥の村でWi-Fi が使用出来るとは正直思っても見なかったので、びっくりする。ということで、久しぶりにmailチェックとFacebookの更新をする。

泊ったロッジには我々3人しかいなかったが、村には西洋人トレッカーの団体、個人合わせて7~8人はいる感じだった。

夕食は19:00、定食のダルバートを日本茶を飲みながら食べます。

21:30に就寝、シュラフ+ホカロンで暖かく気持ち良く眠れました。


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