nagao's blog WanderVogel

WanderVogel、山歩きと自然観察

Phuへの旅04・2018年12月6日(木)ベシサハール → コト → チョンチェ

2018年12月31日 | WanderVogel Nepal

(第2日目):ベシサハール besi sahar (760m) → コト koto (2,600m) → チョンチェ chhongche (3,000m)

車移動:約5.5h、Trekking:3.5h (chhongche泊)

 

5時前から外が騒がしく目が覚めてしまった。室温17度、湿度75%、寒くはない。

6時までに身の回りのことを終わらせて、荷物をpacking。6時では外はまだ真っ暗だ。外気温は18℃程度あり暖かい。

6:30 朝食、7:00 昨日と同じランクルでベシサハールを出発。

 

天気は晴れ、出発してすぐにランジュン ヒマール Lamjung Himal(6,983m)が見えてきた。今回のルートでは実際にきちんと目にすることが出来るannapurna山系の名のある山としてはこのランジュン ヒマールくらいなものだ。

7:30クディバザール手前のチェックポスト通過(TIMSとACAPのpermitを提示)、クディの支流の橋を渡って今度はトラフィックチェックポストで車のcheckがあった。。

マルシャンディコーラを渡って右岸側を遡っていく。中国開発の大きな水力発電施設が目に付く。

8時過ぎに左岸側に渡って遡る。かなり酷いガタガタ道、というよりも、もはやこれは車の走る道ではない。

 

ベシ・サハールからコト村までのジープ移動(特にjagatからtalまでの区間)はかなりの冷や汗ものだ。

 

僕のヒマラヤ3大アドベンチャーロード・ランキングでも、3位の「カイバル・パス(峠)」を押し退けて堂々のランクインだな。

1位のカラコルムハイウエイ(イスラマバードからフンザ間のベシャムあたり)、2位のスリナガルからラダックへの道、この2つよりは多少なりとも安心出来たので3位となった。何しろ1位と2位は公共の(木製フレームの)おんぼろバスでの移動で、しかも30年以上も前のことだからなおさらアドベンチャー度がハンパではなかった。

 

それでもランクルはガタンガタン車体を揺らしながら進み、9時過ぎにjagatを通過し、黙々とMarcyangdi khola左岸を走る。

 

大型の重機を入れ、岩肌を削り車道作りをしている最中なので、今後道路の状態はどんどん良くなるだろう。途中でマナン方面に歩いて向かう若い欧米人トレッカーを何組か見かけたが、延々と続く車道歩きではほこりまみれでちょっと可哀想な感じだ。こんな車道を歩いていく分にはトレッキングの価値・魅力はないだろうさ。これも時代の流れと言ってしまえばそうなのだろうが、一昔前のような素朴で味わい深いアンナプルナトレッキングの風情は遠い昔の話になってしまった。車道がきれいに整備されれば途中の村々はただ単に通過するだけになってしまい、昔からあるバッティやお店などもじきになくなっていくのだろう。

 

9:45 Tal 村(の向かい側:左岸)に到着し、しばし休憩。アップルパンケーキw/ハニーを食べ、チャイを飲む。

蜂蜜はこのあたりのオーバーハングした岩壁に垂下がるように巨大な巣を作るヒマラヤオオミツバチの蜂蜜/honeyなのだそうだ。そう言えばテレビか何かでも見たことがある。「ハニーハンター」と呼ばれる蜂蜜取りの名人がロープ一本で垂直の岩壁にぶら下がって採取するのだそうだ。

蜂蜜自体も普通のものよりかなり濃い~感じがする! うん、なんだか力が付きそうだ!

バッティ前の車道にはひっきりなしに大型の工事車両やトラックが行き来していて、情緒も何もあったものではない。

 

10:45 Tal 村を出発、Dharapani 11:20 到着。そこで再びACAPなどのpermit check をした。正面谷間からAnnapurnaⅡがかろうじて見え始める。

12:05 Timangを通過、12:40 koto村に到着した。

 

2日間お世話になったドライバーにチップを渡し、 kotoで車を降りる。

ここからは歩きとなる。渓谷入口にあるpermit check postで今回取得したNaar・Phu渓谷一帯の入域Permitをのcheckを行なう。

 

時間的にまだお昼を過ぎたばかりなので、出来るだけ歩みを進めておこう、ということで、渓谷に向かう入口に建てられているチベット族独特の門をくぐり、Koto村を出発する(13:00)。

 

垂直の岩壁を削り取って作られた山道を歩き、Naar kholaを遡って行く。

樹林帯を構成しているのはヒマラヤゴヨウやヒマラヤハリモミ、ツガなどの針葉樹だ。今回歩いたルート上ではヒマラヤマツやヒマラヤスギは見られなかった。

 

両岸を巨大な岩壁で挟み込んだような狭いV字谷を遡る。

 

2回ほど休憩を挟んでNaar Kholaの狭い渓谷をひたすら歩き続け、16:30 chhongche という場所まで歩いた。ここは「村」ではない。岩陰に粗末なバッティが1軒だけ建っている場所だ。カトマンズで買った地図上にはここを含めここに至る途中にも4カ所のバッティ(簡易宿泊+食堂)の印が記されていたが、実際にはchhongcheという場所に来るまでそれらしき建設途中の建物はあったが、人気(ひとけ)はまったく感じられなかった。

 

ここchhongcheから次のバッティまで歩くと周りは真っ暗になってしまうので、ここに1軒だけあるバッティに泊ることにした。

 

このバッティには電気は来ていない。かまどの火だけが暖房だ。標高は3,000m近いので陽が落ちると寒くてかまどの前から動けない。

持ってきた衣服を全部着るとさすがに暑いが、風邪が怖いのでそれくらい用心した方が良いだろうな。

かまどの前で大量のチャーハンをヘッドランプの明かりで食べる。最後はお茶で流し込んだ感じだが完食した。大量のニンニクが高山病予防に効果があるのだそうだ。口の中が強烈にニンニク臭くてたまらないが、これも薬と思って我慢しよう。

 

食堂から離れたところに2室の石積みの小屋が建っている。石積み壁にトタン屋根を載せただけの小屋、日本だと避難小屋でももう少しまともかな?と思えるような簡素な出来ばえだ。当然室内には天井もないので基本的には外気温と室内温度は同じだ。19時現在で+3℃、標高が高いわりにそれほど寒くないのでいくらか助かる。

真っ暗なのでやることも無く、ラムさんと明日の予定を確認し合って、19時に就寝。ラムさんに湯たんぽを作ってもらい、シュラフの中はすこぶる暖かだ!エアマットも威力を発揮しているし、けっこう快適なものだ。シュラフに入り人心地つくと外の渓流の音がけっこううるさく響いてくる。

 

うとうとして、20時ころにトイレに行こうと外に出てみるとなんと雪が降っているではないか!いきなり不安になるが、21:40に再度外に出て確かめてみるともう雪は止んでいた。


最新の画像もっと見る

コメントを投稿