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会田玲二のブログ

HCI顧問・会田玲二のブログです。

高齢者に優しい店が増え始めている

2010-04-22 15:07:20 | 経営戦略

高齢者向けの店を作るルミエール

人に優しい店を作る考え方

利益よりも「お客様に喜んでもらう」哲学

小型・軽量カートを導入したSMなど

エスカレーターや駐車場などでも対応

 *以上、小見出しのみ。

  この全文は、HCI会員専用ブログに掲載しました。

また、「HCI経営月報」5月号に掲載します。


ステテコを部屋着にする動き2つ

2010-04-18 19:30:03 | 経営戦略

ステテコドットコムがエキュート東京に開店

 私は先に、部屋着にもなるステテコを扱い始めた無印良品とそのメーカーについて報告したが、今度は、ステテコを部屋着にしようとするワコールやステテコドットコムトウキョウラボ(㈱アズ)の動きが現われた。

 ステテコドットコムは、3月28日にオープンしたエキュート東京(JR東京駅。31店、合計394坪)内にオープン。しゃれたデザインのステテコをTシャツ等と組み合わせて、部屋着はもちろん街歩き用など多面的な活用を狙っているようだ。

売場に置いたパンフレットには、ステテコは「平成の世になると、格好悪く時代遅れのものという風潮が広がり、いつしか過去の産物として見られてしまう存在になっていきました」と説明。

そして、「日本の風土に適した伝統のアイテムである“ステテコ”をこのまま廃れさせたくない、という思いからステテコの可能性を多面的に追求し、発展するプロジェクトとしてsteteco.comを立ち上げました」と述べている。

 商品を実際に見ると、デザインは良いとしても丈が短いので、私には無理なように感じた。価格は3,990円。超大商圏の店だから、やはり割高になるようだ。

ワコールの「部屋テコ」シリーズ

 部屋着として恥ずかしくないデザインの男性用「部屋テコ」シリーズを、ワコールが開発・販売開始した。(日経MJ新聞3月29日)

 量販店向けには縞柄とチェック柄の4種類を揃え、丈はひざ下で、希望小売価格は2,940円。

 ワコールは、ステテコのファッション性を高めることで、30代中心の男性でも着られるようにと狙っている。

 ステテコドットコムも同じだが、狙いは30歳代などの若い世代への普及である。そうではなく私が望む普及は、田舎を含むシニア層向けであり、したがって価格も、無印良品の700円台のような低価格が望ましい。

シニア層向けに低価格で開発すべし

 50歳、60歳以上のシニア層が白いステテコ姿で近隣を歩く姿は、まさに格好悪く時代遅れである。だから、シニア層が歩いてもあるいは部屋で着ても、格好悪くないようにデザインして欲しいのである。

 無印、ステテコドットコム、ワコール等の動きが現われた今なら、私の主張を理解する店やメーカーが出てきてもよさそうに思う。シニア層の需要に応え、シニア層の膨大な購買力を顕在化して欲しいものである。

 シニア層に応えて購買力を引き出す戦略は、私が提言してもなかなか理解してもらえないが、小売店やメーカーの売上げを増やし、同時にシニア層の生活を活性化し、ひいては日本経済の活力を創り出す効果がある。非常に重要な戦略である。

 ところが、具体的に着眼する経営者がごく少ない。そして日本の小売店では、トップや経営陣が新しいことを指示しない限り、社員からの積極的な提案・実行は難しい傾向にある。

 これを改め、他業界の細かい出来事からもヒントを得て欲しいと思う。

 たとえば、鈴木知二の「海外情報」の最新の項の中で、アメリカのハイビー(Hy-vee)というスーパーマーケット(SM)チェーンは、店内のバイキング的なステーションで、好きな料理を好きなだけ取って11ドルだが、高齢者は9ドル、子供は5ドルにしている。

 私は以前から、日本のバイキング料理店の料金には、高齢者割引を入れるべきだと主張してきたが、ハイビーはこれを実行している。

 このような所にも、「シニア層の需要にいかに応えるか」のヒントがある。このようにして、シニア層の需要をぜひ引き出して欲しいと願う。