臨床現場の言語聴覚士(ST)

臨床現場の言語聴覚士(ST)のブログ、です。
摂食・嚥下障害や高次脳機能障害などについて考察します。

今年の終わりに思うこと

2008年12月30日 | Weblog
知れば知るほど、知らなかったことが恐ろしくなる。

嚥下障害だから、トロミとか姿勢がどうとか、それで一口食べれておしまい、良かったね、さようなら、あとはヨロシク、という職場なら良いだろうが、そうは行かない事もある。

その理由は、例えば、呼吸と嚥下の協調の不具合、嚥下のときに呼吸が停止するが、その積み重ねで呼吸切迫、循環動態悪化などをまず、把握しなくてはいけない。

そもそも、摂食にかかる30分程度、ある程度容認できる姿勢が取れるか、起立性低血圧などが大丈夫か、脈などを診ながら食事介助したり、あえて口腔内に食事が貯留している時に声掛けして、きちんと嚥下してから発声出来るか、などを確認する。

あまり一度に列挙すると、きりが無いので、すこしづつ、シリーズ的に説明を行うこととする。