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sail hayabusa

千葉県 浦安にて活動中

東京湾インショアレガッタ その3

2011-10-15 20:01:15 | レース <ログ・写真編>
第2レースで会心の下スタートを切る隼。
長くヨットレースを続けているとこんなスタートにも巡り合えるということだ。
きっちりブローラインでタックできている。われながら完璧だ。


写真はTYCのサイトからいただきました。ありがとうございます。


東京湾インショアレガッタ

2011-10-11 20:27:36 | レース <ログ・写真編>
何から書いていいのか、隼チームにとって色々なことがありすぎたレースだった。

大井町「きゅりあん」での艇長会議の翌朝に届いた訃報。
かねてから病気療養中であったオーナーの奥様が亡くなられたのだ。
お元気でいらしたころ、毎年シーズンオフにはお得意の「きりたんぽ鍋」を振舞っていただいた。
小さい子供にとても優しく親切に接してくださり、当時保育園児だった息子をマリーナに連れて行くと、必ずおみやげのお菓子を用意してくれていた。

療養中であったことはチーム全員が存じ上げていたが、レース直前の訃報に皆が動揺した。
レースに出るべきか、辞退すべきか。私の素直な思いをオーナーにメールで伝えた。
「レースに参加してください。」それが答えだった。

答えが出たらあとは帆走るしかない。気持ちをレースモードに切り替え、余計なことは考えず勝負に集中するだけだ。当初予定よりメンバーの集合時間を早め、モチベーションをあげてレースに出ることにした。クラス旗の上にブラックリボンの弔旗を掲げて出港。

「チームの心はひとつになった。」と思った。

ところが…
レガッタも終盤となった2日目の第4レースの終了後、Yさんからまさかの発言。

「あれっ?クラス旗の上の黒いやつ、なんなの?」
「…。」

まだまだ鍛えなくてはいけない。



ミニトン関東選手権

2011-09-19 13:49:11 | レース <ログ・写真編>
9月17日、18日の二日間に渡って、地元浦安マリーナを拠点にミニトン関東選手権が開催された。
1日目にインショアレース3レース。2日目には東京ディズニーシー沖から海ほたる周辺海域に設置された回航ブイで折り返すショートオフショアレースを1レース。合計4レースで勝敗を決める。参加艇は5艇。多いか少ないかは価値観の問題だ。あくまでも関東選手権を懸けた大会である。すなわち選手権保持者である隼チームが関東選手権を防衛するか奪取されるか、それだけの大会だ。充実した賞品や参加艇への手厚いサポートが売りのオープンヨットレースとは違う趣旨の大会であることを忘れてはいけない。

さて、南の風12m/sで関東選手権のインショアレース第1レースを迎えた。
レース海面に向かう途中、ヘビージェノアでいくか、No.3ジブでいくか判断に迷っているうちにどんどん風速が上がってくる。
最終的にスタートはNo.3ジブで行くことを決定。アンダーパワーになったらセイルチェンジすることにした。(結果的にチェンジの必要はなかったのだが)

第1レース
安定した強風の中、スタートラインはほぼイーブンに設定されている。すでにオーバーパワーなのでドライブモードで走りやすい風下スタートを選択。ちょうどラインセンターから艇団の左位置を確保。フリーウォーターは余裕で取れたのだが、スタート前のバウアップのタイミングがやや遅れた。しまったと思ったらさすが強豪ぞろい、ラインにあわせてきれいにバウアップした艇が2艇。半艇身ほど遅れをとってしまった。クローズホールドではNo.3ジブのバーバーホラーのセッティングが悪く、ジブシートの引き込みがうまくいかない。今年からチームに参加したメイントリマーのH田さんもこれほどの風の中で隼では帆走したことがなく私とのコンビネーションもうまく合わない、徐々に風上艇に走り負けてしまう。ポートにタッキングし、バーバーホーラの位置を修正したが強風域では他艇とのクローズホールドのスピード差はほとんどなく、追いつくことが出来ない。さらにフリー帆走中にスピンポールが破損し、スピン展開ができなくなる。残念ながら着順3位、修正3位となる。


第2レース
若干風速があがってきた。メインハリを上げなおし、ジブのバーバーホーラもトリムを合わせてスタートラインに向かう。風下位置で走り負けたので、風上位置を狙う。うまく位置取りができ、バウアップのタイミングもあった。全艇を半艇身ほどリードしてスタート。第1上マークはトップで回航。スピンポールが破損したので、ジブ帆走でサーフィングを試みる。後続艇がスピンをあげるのに手間取っているうちにいくらかリードをとるもつかの間。スピンアップした後続艇が猛追していくる。途中一段と風と波が強まりあちこちでブローチング、スピントラブル、半沈、落水者…まさにサバイバルとなる。第2上マークまでトップ回航。なんとかトップを取りたいとフィニッシュラインに向けサーフィングに集中するが、後続艇がスピンアップし猛追。抜き去られた。着順2位、修正2位となる。あとで聞いたのだが、このとき1位をとったSPRAY艇もスピンポールを破損していたそうだ。あの強風とうねりの中、ポールの代わりにクルーがガイを持ち続けていたとのこと。ガッツだ。今回我々が防衛に失敗した理由のひとつに隼チームにここまでの執念がなかったこともあげれられると思う。

第3レース
強風のまま風は安定している。第2レース同様風上位置を狙う。ハンドリングを少し誤り風上にルームをあけてしまったところSPRAY艇が風上位置に入ってきた。クルーへのジブシートの引き込みタイミングの指示が少し遅れ、加速が遅れる。やはり皆うまい。自分がミスをすると如実にわかる。風下艇団には先行したが、SPRAY艇にやや遅れた。そのまま下先行できず、レイラインに達してしまう。ポートでレイラインをSPRAY艇にカバーされる位置で帆走。2位で第1上マークを回航。スピンアップしているSPRAY艇に置いていかれる。後ろからマニジュ艇がスピンアップして猛追してくる、下マークまで回航時に4位まで落ちる。やはりスピンなしは厳しい。下マークは団子状態での回航、クローズで挽回を図る。第2上マークまでに挽回し、2位で回航する。フィニッシュまでサーフィングに集中。着順2位は守り切ったが、修正で3位になる。

第4レース(ショートオフショアレース)
初日の成績が3-2-3で暫定2位。トップはSPRAY艇1-1-1。残るレースは1レース。いくら体育会系人間の私でも、逆転優勝が数字の上では難しいことぐらいは理解できる。しかし、自力での逆転は無理でも可能性がゼロではない以上、選手権防衛をあきらめるわけにはいかない。レースコースはスバルザカップでなんども走ったコースだ。つい2ヶ月前に真剣勝負をしたばかりの海面だ。レース海面に到着すると7月のスバルザカップとほぼ同じ風速、風向。前回は艇団の右に位置取りし、南西よりから入るブローで高さを稼ぐ作戦で成功した。同じイメージをもって艇団の右側位置でスタート。最終レースということもあり、全艇積極的なスタートとなる。スタート後、音響1声とX旗があがる。自艇はクリアしたと思ったが、すぐに誰も戻らない。一番右側(風上)は自分だ。万一失格すれば逆転優勝の道はなくなる。チェントロ艇、SPRAY艇が戻る。X旗が下りない。これはまずいと戻ろうとするとX旗が下りた。体制を立て直し、クローズに専念。ブローで上らせ、高さを稼ぐ。ねらい通りにGPSメーターが示す進路がマークに向いていく。左に位置する艇団との高さの差が徐々に開いてくる。ちょうどいいタイミングで千葉港から本船がレース海面を横切ってくる。左にいた他艇がポートに返して回避行動をとる、期せずして他艇をカバーできる位置が取れた。その後は他艇を先行する位置でカバーし、ドライブモードで前に出すことに専念。回航マークをトップ回航。あとはランニングで一気に浦安沖へ。最後の最後でスモールボートクラスのステラ艇とファーストホーム争いとなる。あと0.5マイル先だったら抜かれていたと思うがなんとかトップでラインを切る。修正でも1位をとれた。

以上、レースレポートの速報版である。残念ながら選手権防衛に失敗したが、最終レースで一矢報いることができた成果は大きい。

今回の選手権大会で感じたこと、考えたこと、鍛える話はまた後日。


sail hayabusa 100,000アクセス突破

2011-09-14 20:05:40 | レース <ログ・写真編>
”sail hayabusa” 女性クルーのT田がつけてくれたブログのタイトルだ。
当ブログは、「スマートなヨットレースを目指す。」ことを基本ポリーシーとして、隼チームのヨットレースに対する心構え、戦略戦術の考え方、ボートハンドリングの勘所、そして日々のレース活動のログ・写真をネタに、ヘルムスマンである私の視点で考えたことを綴ってきた。

当ブログを開設した当時、隼チームのメンバー4人が同じビル内に勤務していたので、千駄ヶ谷の「みろく庵」を拠点としてヨット談義を肴に一杯やる機会が多くあった。
そこではいつも貴重な意見が飛び交っていたはずなのだが、結局飲みすぎて二日酔い、記憶はあいまい、たまに記憶喪失(?)という状態だった。
これじゃいかんということで、情報の共有と記録をしようという話になったのが、このブログをはじめたきっかけだ。

月日は流れ、”sail hayabusa”は、昨日めでたく100,000アクセスを突破した。
これからどうするというわけでもないが、いつもご覧頂いている皆さんに感謝するとともに、一応記念ということで記録しておきたい。

TYC第8戦

2011-09-13 20:34:06 | レース <ログ・写真編>
9月11日日曜日、予定通りTYC第8戦が行われた。
先日書いたとおり、本番体制でレースに臨んだ。

何が本番体制なのか。
答えは、「気合い」である。
言い切ってしまえば単純明快だが、そう簡単にチーム全体に本番同様の気合いが入るものではない。

隼チームは形から入った。

やることはレース本番ではあたりまえのことだ。
不要な備品、予備セールをおろし、搭載する備品、セールはミニトンの帆走指示書にあわせる。
すべてのセールをフレークでたたみ直し、セールチェンジに備える。
サイドステーのテルテールを新しく付け替える。

一連の作業を通じて、クルーメンバーの間でいつも以上に会話が弾む。
いろいろ細かな工夫の声も上がる。
がらんどうになった隼の船内をながめ、戦意がじわりとわいてきたのは私だけではないはずだ。
「心は形を求め、形は心をすすめる。」というが、その通りだ。

本番体制となった今回、レース中のクルー間のコミュニケーションが非常に良かった。
ヘッドセールトリマーからのプレッシャーコールがタイミングよく入ってくる。
下マーク回航では、スターボードからポートにジャイビングしながらスピン回収を行ったが、バウマンと他のクルーがいいタイミングで声を掛け合いゾーン手前で回収を終え、メイントリマーがきっちりセールをあわせてくる。
フィニッシュラインへのアプローチでは連続タックとなったがおさめることができた。
前回課題としたフリーのコース取りもうまくいった。
反省点もそれなりにあるが、気合の入ったレースができたことがうれしい。

いよいよ本番だ。いい感じでスタートを迎えられそうだ。

TBC第6戦

2011-08-28 15:13:01 | レース <ログ・写真編>
ミニトン関東選手権に向け4週間連続レースの第2週。
TBCレース第6戦の2レースが行われた。
風向は東。風速は3m/s程度の微軽風。
得意なコンディションにもかかわらず、2レースとも被った位置でスタートしてしまうなど反省だらけのレースになった。

特にフリーのコース取りは課題だ。上マークをトップ回航しても後が悪ければ意味がない。
いわゆるVMGをもっと意識しなければいけない。

1レース目のフリーがうまくいかず、フィニッシュ後は少し心が乱れてしまった。
2レース目までに時間があったのでメンバーと声を掛け合うことで気持ちの切り替えが出来たこともあり、1レース目より2レース目の方がまともな走りが出来た。
クルーメンバーはノートラブルでハンドリングしてくれている。
本番に向けて実戦モードへの調整をしていきたい。

課題は多そうだ。

保田レース

2011-08-21 20:22:23 | レース <ログ・写真編>
南房総鋸南町保田漁港から浦安灯標まで30マイルの保田レースに参戦。
8月下旬、例年南風に乗ってフリーで楽々レースを楽しむはずが、今年は北風10m/S。
さらに雨混じり。ミニトンクラスの隼では、雨としぶきとで全身ずぶ濡れだ。
午前5時に出港し、浦安マリーナにたどり着いたのは午後3時を回っていた。
久しぶりにタフなレースになったが無事走り切った。
着順も修正順位もよくわかっていないが、先行する30フィート艇団を短縮フィニッシュの直前まで視認できる位置でふんばった成果は大きい。
ミニトン関東選手権でのショートオフショアレースにつなげる走りができたと思っている。

クルーメンバーの皆さんお疲れさまでした。


TBC第5戦

2011-07-10 19:22:08 | レース <ログ・写真編>
梅雨明け最初の日曜日。
東京湾にも気持ち良い南風が朝から入っていた。
梅雨明け10日の南風は安定して吹く。
東京湾奥では、めったにない安定したコンディションだ。
右だ左だ考える前に、しっかり艇を走らせることが大切だ。

風は7~8m/S程度。
第1レースは、No1ヘビージェノアを選択。
第2レースは、No3を選択。
この程度の風域であれば、No1ヘビージェノアを選択した方が良い走りができることがわかった。

1日2レースのTBCレースは、いろいろ試せるのが魅力だ。

TYC第6戦

2011-07-03 18:49:01 | レース <ログ・写真編>
微軽風のレースでは艇団(フリート)がブランケを作ることを頭に入れなくていはいけない。

フリートから離れた位置で帆走できるかどうかで、そこそこの艇速差など簡単に相殺されしまう。
微軽風のTYCレースでは、15分前にスタートした艇団が最大の壁だ。
後続スタートの艇がコース中央で振れタックを打ったところで、先行スタート艇団のランニングに被ってしまう。

後続スタートである以上、コースの端を帆走するしか道はない。
そのためにスタート位置、最初のタッキングポイントを考え抜く必要があるのだ。
フリーのレグでも同じだ。

密集したフリートからは風が離反していくことにもっと敏感になるべきだ。







TYC第4戦

2011-06-19 19:20:02 | レース <ログ・写真編>
航路権

規則10 反対タックの場合
艇が反対のタックの場合、ポートタック艇はスターボードタック艇を避けていなければならない。

規則13 タッキング中
艇は風位を越えた後クロースホールドのコースになるまでは、他艇を避けていなければならない。2艇が同時にこの制限に従わなければならない場合には、ポート側にいる艇、または後方にいる艇が避けていなければならない。

規則14 接触の回避
艇は、常識的に可能な場合には、他艇との接触を回避しなければならない。ただし、航路権艇、またはルームあるいはマークルームを得る資格がある艇は、
a)相手艇が避けていないか、またはルームあるいはマークルームを与えないことが明らかになるまで、接触を回避する行動をとる必要はない。
b)損傷または傷害を伴う接触がなければ、この規則に基づくペナルティを課せられることはない。


規則44 インシデント時のペナルティ
  44.1 ペナルティの履行 
 (中略)
b)その艇が傷害または重大な損傷を起こしたり、違反により、そのレースあるいはシリーズにおいて著しく有利となった場合には、その艇のペナルティはリタイアすることでなければならない。

二度となめられないよう鍛えていきたい。