
ベコ谷地の入り口「旧山水」のあった所に、車も渡れる橋があったのですが、昨年撤去されたので現在は「後生掛温泉バス停」裏側のあたりにあるこの橋から入りました。
ここは橋の手前なのですが、後生掛温泉の道路わきの雪に昨日のものなのかクマの足跡が付いていました。
大きさはこんな感じです。
この冬倒れたブナが雪の上に静かに横たわっていました。
オオシラビソとキタゴヨウマツがぴったりと。
この冬のドラマ。
ネズミのような小動物が、鳥なのでしょうか、食べられた跡です。
オオシラビソの枯れかかった枝に雄花がついていました。
この枯れは雪害によるものなのしょうか、雄花が成長を始めたころに何かしらのアクシデントが起きたのかもしれません。
こちらはオオシラビソの元気な枝先の裏に付いた雄花です。
モモンガが好んで食べますが、ブドウのような形をしていておいしそうに見えます。
「ベコ谷地」から「栂森」に向かい、オオシラビソが途切れると遠くの山並みが連なっていました。藍色のグラデーションです。
写真の右側に小さく見える白い空間は「ベコ谷地」です。
「栂森」のピーク手前からササが出て、「もうせん峠」に出れないために雪面を迂回しています。
正面の「秋田駒ヶ岳」がとても近くに見えます。
「畚岳」と稜線の向こうに「岩手山」が頭だけ出ています。
ぐるりと迂回をして「毛せん峠」に到着です。
すでに雪がほとんどありませんが、ここは風が強いので厳冬期も雪は少ないところなのです。
ここまで来たらもうお昼だったので、このロケーションの中でお昼ご飯にしました。
雪の中からガンコウランが顔を出しています。
今の時期は全体的に赤っぽく見えます。
雪の中から背伸びをして枝先をのぞかせています。
このガンコウランの枝先は周りに比べて少しだけ早く花を咲かせるのだと思います。
雪の中から顔を出したばかりですが、枝先にとても小さい花芽が付いています。
登山道がまだ雪で覆われたこの時期にガンコウランは花を咲かせます。
そして、この場所のものは条件が良かったのか、開花前のようですが蕾が大きくなっています。
きっとイベントの日には見ごろを迎えていると思います。
毛せん峠から見えるこの沢は雪の中から灰色の土の部分が出て、雪の白さとの妙なコントラストを見せています。
昼食後「国見台」に行ってみることにしました。
目の前はササヤブですが、毛せん峠から見たときに雪のつながっている場所があったので、そっちに進んでいます。
「国見台」からの下りの斜面で、私が落とした雪が成長しながら追いかけてきました。
「雪まくり」です。
後生掛温泉が近くなった頃、またクマの足跡を見つけました。
右側の内またがクマ、左側がスノーシューを履いたヒト。
溶けかかっていますが、左のものがクマです。右は私の手で、比較のために。
若グマだと思います。
足跡や食痕を見ながら、この冬の物語を意識していました。
クマの足跡が8カ所ほどありました。サイズから親離れした若グマのものもありました。
この春は小グマがたくさん生まれたようで、遭遇の機会が多いのでは、と思います。
会いたいような、会いたくないような・・・
当日も晴天に恵まれますように。
あべ
最近は蔵王の噴気がおとしなくなっているようで、このコースも安心度が増しますね。
それはそうと、熊の足跡わきに置かれたハイライトに、にんまりしてしまいました。
持ち主の紹介でもしてくださいよ(笑)
花があれば花を見ますが、動物たちの足跡など、今あるものに物語を感じてついついイメージを膨らませてしまいますが、いかがでしょうか。