二宮春将俳句 冬の海 雪が舞い散る 朝明けに
超短編小説 題 冬の海 雪が舞い散る 朝明けに
恵一はこの真冬並の寒さににもかかわらず、夜を徹して愛を語り合っている。
「まもなく夜が明ける」
師走の夜明けは遅い。六時ではまだ真っ暗で、七時くらいにならないと明るくならない。
夜が明けると雪が舞っていた。
「うわあ、きれい」
恵一の恋人の舞衣が目を輝かせて言った。
「さむいよね」
「あなたのぬくもりがあるから寒くない」
二人の会話が弾む。
「ぼく達の愛がずっと続きますように」
恵一は冬の海に向って呟いた。
「ええ、本当に続きますように」
舞衣が言葉を添える。
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