アラビア語に興味があります。

 イランはペルシア語の国です。トルコはトルコ語で、現代トルコ語はローマ字で表記されます。

『もうひとりの息子』を観ました。

2013年11月02日 17時25分29秒 | アラブ文化など
 10月19日(土)、『もうひとりの息子』が封切られました。張り切って、12時からの初回に行ってきました。

 シネスイッチ銀座は、前売り券を買ってあっても、当日、窓口で座席指定を受けなければいけないシステムなので、土曜日だし初日だし混むかと思い、早めに劇場に向かったのですが、窓口前には3人くらいしか人が並んでおらず拍子抜け。ただ、開場後、座席についてみたら、結構、人は入っていて、またびっくり。早めに行ったおかげで、真ん真ん中の I-8 という席が取れた私は幸運でした(とそのときは思った…←伏線)。

 『そして父になる』や『ねじれた絆』と、赤ちゃん取り違えものという意味では同一路線ですが、『もうひとりの息子』では、取り違え発覚が、息子たちが18歳になる直前というところがまったく違います。『そして父になる』では、主に両親の側の葛藤が描かれていましたが、『もうひとりの息子』では当人たちも18年という時間をそれぞれユダヤ人(イスラエル人、ユダヤ教徒)、パレスチナ人という立場で過ごしてきてしまったのです。特に、パレスチナ人として育てられ育ってきたヤシン(ヤースィーン)には兄がいます。弟が実はユダヤ人と知った兄は、それまで喜んで着ていた、弟のフランス土産のTシャツ(サッカーチームのユニフォームを模したもの)を脱ぎ捨て、床に叩きつけます。

 兄の怒りは、並大抵のものではありませんでした。
「お前なんか、弟じゃない!」

 ヤシンは留学先のフランスから一時帰国中で、フランスで大学に行き、医者となってパレスチナに戻り、兄とパレスチナに病院を開くという夢を持っていたのですが…。

 一方、ユダヤ人として育ったヨセフは、ラビに相談します。自分はユダヤ教徒なのかと。ラビは、君はユダヤ人の母親から生まれたのではないから、今のままではユダヤ教徒ではないけれど、君ならトーラ(律法)を受け入れることは簡単だろうし、割礼は済んでいるし、あとは(確か…)ラビたち(4人だったか?)の承認を受ければユダヤ教徒になれると請け負ってくれます。(3番目の条件がうろ覚え。すみません。)とはいえ、自分が生まれながらにしてユダヤ教徒だったわけではないことを知ったヨセフは、悩み苦しみます。

 徴兵を免除になってしまったヨセフ。友人たちは、ヨセフの父親がイスラエル軍の大佐であることから、そのコネで徴兵を免れたのだろうと、笑って考えます。友人に真実を告げることもできず、ヨセフは海岸でアイスクリーム売りのアルバイトをしながら、ミュージシャンになる夢を追います。

 ヤシンの父のコネもあり、イスラエル領に出入りできるようになったヤシンは、ヨセフのアイスクリーム売りを手伝うなどして、友情をはぐくみます。ヨセフが半分こにしてくれた売上金は、自動車修理工をしている父親の月収に相当する額でした。それをヤシンはそっと母のところに持って帰ります。

 最後、映画は、ヤシンとヨセフの固い意思と決意で幕を閉じます。感動のラスト。


 …ただ、ひとこと言わせてもらえれば、息子がフランス留学しているからって、何でパレスチナ人の母親が、いきなり流暢にフランス語が喋れるようになるんだ?????(フランス映画だからっていう事情はあるんだけど。)


 さて。
 当日は抽選で、オリーブ石鹸が当たるという企画がありましたが、どこで抽選をやっているのかなあと思っているうちに映画は終わってしまいました。すると、館内アナウンスが流れ、座席番号 N-7 の方が当選したので、半券を持って受付までいらしてください…ですと。やっぱり私はくじ運わろし。

 実は、くじ運の悪い自覚はあったので、映画開始前に、自分でオリーブ石鹸を買っておきました。ザクロ入りのピンク色のものと、セージ入りの緑色のものと1個ずつ。どちらもビニールの包装の上からでも、オリーブの良い香りがしてきました。あと、きれいなパレスチナ刺繍製品も売られていたのですが、高くてあきらめました。でも、お財布に余裕のある方は是非どうぞ! パレスチナ刺繍は、基本はただのクロスステッチなのですが、色使いがきれいで、本当に美しいです。

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