広重の木曽海道六拾九次も新町から始まり、高崎、案中、松井田と来て、今回は軽井澤です。今では誰もが知る有名な土地ですが、江戸時代には寂しい寒村でしかなかったようです。広重が描いたのは、日の沈んだ夕方です。駄馬の旅人がやっと宿場に到着し、ほっとして、馬子と煙管の火の遣り取りをしている様子でしょうか。小田原提灯に、旅人の顔が照らされています。焚き火から煙管に火を点けようとしているもう1人の旅人もいます。光の明暗を巧みに表現し、会話が聞こえてきそうな小さなドラマを描いています。
30秒の心象風景28602・軽井澤~広重の木曽海道六拾九次~
https://youtu.be/-YRau92qs44