リニューアル☆姐さんの日記帳 gooバージョン

長からむ 心も知らず 黒髪の 乱れて今朝は ものこそ思へ

毎日、楽しいです♪(本の紹介、あります)

2016-02-15 22:01:25 | 子育て
今の世の中、発達障害の本人の自伝もあれば、
親御さんの書籍やブログも検索すれば山ほどでで来る。

この子が診断された直後は当事者の自伝は日本人のは
森口奈緒美さんの『変光星』と『平行線』ぐらい。
あれから後は山ほど出ている。
東田直樹さんも出してから、ずいぶん経った。

グニラガーランドさん、テンプルグランディンさん、ドナウィリアムズさん・・・
外国人の自伝を読み、自閉症の世界を学んだ。

その頃はネットの文化そのものがなかったから
(あったけど今ほど一般化していなかった)
自分もしていなかったけど、親御さんのホームページやブログなんて、
そんなにはなかった。

まあ、メアリーも大変だったしね。
手を振り払って脱走する多動、パニックと自傷行為、強いコダワリ・・・
相次ぐ引っ越しで落ち着く暇もなかった。

情報も乏しかったけど、それ以上に、やっぱり、メアリーが大変だったからだろうな。
今でも、私のブログはいろいろ書いているから、
特に『自閉症の子の育児』についてだけ、を書いているわけでもないし。

あの頃、こんな未来は全く描いていなかった。
というか、想像がつかなかった。
こんな日が来るとは思っていなかった。

私は福祉職だから、モデルはいた。
男の子と女の子、親同士が話し合って、それぞれにヘルパー・・・
そのぐらいは、まだ、想像できたけど・・・

障害者雇用等も見に行ってはいた。
あの頃は今より、もっと障害の重い人が働いていた。
というか、良くも悪くも、もっと障害がはっきりしていた。
今ほど、養護学校には軽度の方はいなかった。

だいたい、特別支援学校になる前、養護学校時代は
今みたいに60何人とか、そんなにいない。
せいぜい40何人だ。
それでも、多いと言えば、多いんだけど、
増えたのは、全員軽度なので、
昔も軽度の方はいたことはいたが、断然少なかった。

そういうのも原因だけど、今とは違う景色が見えていた。

世の中の障害者の景色も違うのだけど、何より、
メアリーがこんな風になることも想像できなかった。
それぐらい、メアリーは大変な子で、育てにくかった。

絵本の読み聞かせも多動を押さえつけていたから、
すっかり嫌われてしまって、一時期は読めなかった。
持ち方を『親式』ではなく、『先生式』にすれば、なんとか読み聞かせは出来たが、
メアリー自身は興味を持てなかった。

その子が今は、すっかり、上手になって、母に読み聞かせをしてくれている。

今、読んでいるのは『わたしのかあさん』である。
古くて新しい本だ。

菊池澄子著『わたしのかあさん』は1988(昭和63年)が初版である。

うちにあるのは1989年の再版、というところを見ると、
私、大学生ぐらいに買ったのかなあ???
私はメアリーが生まれる以前から、
元々養護学校教員になりたかった、というのもあって、
『シーラという子(トリイヘンデン)』のシリーズも読破していたし、
まあ、そういう本を私が読むのは何の不思議もないのだが・・・

メアリーがなんとなく、読み聞かせに選んでくれたので
(本棚にあるから)今、読み返してみた。
コレは、未来の本である。

二人の障害は遺伝性はないのだが、
養護学校高等部卒業の男女が結婚し、夫婦となり、工夫して生活している。
男の子と女の子が生まれ、
その10歳の女の子が両親の障害を知り、ショックを受ける。
それを乗り越えていく、という話なんだけど、
ジャックとメアリーに重なった。

本の中の二人の障害は後天的なモノで遺伝性はない。
だから、二人の子どもは健常である。
ジャックとメアリーの場合、
メアリーの方は遺伝性がある。
自閉症の方は遺伝確率53%だったかな?

とはいえ、53%自閉症、という子が生まれてくるわけではないため、
0か100か、とはなるんだけど。

今より30年前の話だと思えないぐらい、イメージできた。
さしづめ、私は『品川のおばあちゃん』か・・・

今は、その本を夢物語、として実感のないままで読んでいない。
迫ってくる現実だけど、それが、なんだか、楽しい。

こんな楽しい毎日を想像できなかった。
まあ、全員が全員、こんな風に楽しくなるわけではないと思うけど、
私は楽しい毎日を奇跡的に過ごせている。

ホント、想像していなかった。
あの頃の私に手紙を出したい。
想像できない楽しい未来が待っているよ、と教えてあげたい。

外へ出れば、手を振り払って脱走し、保育園では原因不明で毎日泣き続け、
パニックは激しく、線路でも転がって泣いて暴れて、
壁や床に頭を打ち付ける自傷行為の激しかった子・・・
予定のコダワリが強く(今でも片鱗は残っているけど)
順番を変えると、大泣きして暴れていた子。
ハンドドライヤーの音をいやがって、暴れ、
『ハンドドライヤー撲滅運動』に参加しようか通っていたぐらいのあの頃。

あの頃から見たら、今は夢のような毎日だと思う。
でも、今から振り返ると、「アレは何だったんだろう?」
と本人に訊いても答えはないけれど、
悪夢のような日々だった。

不思議と楽しい毎日を過ごせています。
神様、ありがとう。






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