日本史で一番初めに覚えたお坊さんは、鑑真さんです。
今もその雄姿を拝むことができるのは、ありがたいことです。
鑑真の遺徳しのぶ「開山忌」 奈良 唐招提寺
奈良市の世界遺産「唐招提寺」で寺を開いた僧侶、鑑真をしのぶ法要が始まり、国宝の「鑑真和上坐像」が特別に公開されています。
唐招提寺は奈良時代に中国から来日した僧侶、鑑真が開いた寺で、命日にあたる6月6日と前日の5日に毎年、遺徳をしのぶ法要、「開山忌」が営まれています。
法要にあわせて境内にある御影堂(みえいどう)では、国宝の「鑑真和上坐像(がんじんわじょうざぞう)」が特別に公開されていて、5日は寺の僧侶らがお経を唱える中、茶道の家元がたてた茶が像に供えられました。
続いて、訪れた人が像の前で焼香し、およそ1300年前、失明しながらも海を渡り、日本に仏教の戒律を伝えた高僧に思いをはせていました。
大阪府の80代の女性は、「鑑真がいまも像としてここに座りながら見守り続けてくれていると思う。大変な時代で不安も多いが、お参りして心を新たに元気に暮らしたい」と話していました。
「鑑真和上坐像」は、7日まで公開されます。
谷口 幸璽さんのコメントです。
《唐招提寺の蓮の花 (谷口幸璽)
唐招提寺、亡き母の好きだった奈良の寺です。見る人をして、坐像の前で釘付けにしてしまうほど、影響を与える鑑真和上! 毎年六月になると、仏教雑誌「大法輪」に、唐招提寺の蓮の花の絵ハガキが届いていました。それを見て「あゝそういう季節になったんだなあ」と思ったことでした‥‥。六月は仏教の花、蓮の花が開く季節です。》