はんたろうのがらくた工房

えーと、えーと…。

今こそ三朝温泉

2016-10-23 21:56:07 | 旅のこと
今、敢えて、鳥取県、三朝温泉へ行ってきた。
被災状況が、さっぱりわからなかったためだ。



民放テレビは、視聴率のために【いい感じで悲惨な】被災風景や、【いい感じでかわいそうな】被災者ばかりを映して、絵にならない被害はだいたいスルーする。
ましてや、被害のなかった、あるいは軽微だった地域や人のことは報じない。

いっぽうNHKはというと、さきの熊本の事例もあってか、安全に配慮するあまり「まだ同程度の地震があるかもしれないから気を付けろ」と繰り返す。

これでは、報じる側にたとえ悪意がなくても、遠く離れたお茶の間の視聴者は、鳥取【全域】が被災し、いまでも危険…という印象を持つだろう。

これが風評被害でなくて、何であろうか。



そんなわけで、自分で行ってみた。



岡山県の真庭市から、国道179号線を使って三朝温泉へ入り、県道21号線~182号線を通って日本海へ出、国道9号線を使って兵庫県に抜けた。
道路には、なんの問題もなかった。

三朝温泉は、河原に野趣あふれる露天風呂があることで知られる、山陰屈指の温泉だ。



外から見た限りでは、以前訪れた時となんら変わりがない。



温泉街の入り口近くにある外湯「たまわりの湯」に行く。



「お風呂入れます」の看板が頼もしい。

大人1枚、と料金を払おうとしたら、受付のおばちゃんが怪訝な顔をして、そのままどうぞ、と言う。
「被災したかたや、ボランティアのかたのために、無料で入っていただいています」
「それならなおさら払います、私はただの観光客なんですから」
「いいえ、こんな時に観光に来てくださったのですから、どうぞ」

…被災地を元気づけに来たつもりが、逆に被災地から元気をもらってしまった…。

こんこんと湧くお湯は、わずかに白濁したなめらかなお湯だった。

温泉街を離れると、屋根にブルーシートをかぶせた家屋がいくつも見受けられた。
道の駅で、タイトル画像の、地酒と、梨のジャムを買って、鳥取を後にした。



私の来訪と相前後して、三朝温泉のFacebookページが、地震の後初めて更新された。
殆どの旅館が通常営業を再開できたそうだ。

大きな揺れはもう来ない、とは、言い切れない。
だが、それは突き詰めれば、日本全国、同じではないか。

ヘンに訪問を自粛するのではなく、差し支えがないならば現地に赴き、泊まって、遊んで、飲み食いして、お金を使ってくる。
それがいちばんハッピーな支援になる。
その考えは、能登半島地震の頃から変わっていない。

松葉がにの解禁は、11月6日、間もなくである。

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