ハナの花

そのときどきの出来事や見聞について記します。

『論語』つれづれ6 「其れ恕か。己の欲せざる所は、人に施すこと勿れ。」 2020.12.22

2020-12-22 19:48:11 | 論語
前に登場した孔子門弟の子貢が、〈一生実践するに足る一言は何でしょうか〉と尋ねたときに、孔子の答えた言葉です。
「それじょか。おのれのほっせざるところは、ひとにほどこすことなかれ。」〈それは恕かなあ。自分のしてほしくないことは、人にしてはならないのだよ。〉

〈恕〉は、〈相手や他者の気持ちになって相手を受け入れる、相手に沿って思いやる〉ということです。
 私は、そのあとに、〈自分のしてほしくないことは、人にしてはならないのだよ。〉と孔子が言ったことにたいへん興味を惹かれます。人への思いやりとして、自分のいやがることを、人にしないというのは、人間関係の基本だと思いました。
 人の望むことをしてあげる、というのも一つの態度でしょう。しかし、自分がしてほしくないことを人にしないというのは、至難のことです。一見消極的に見えるかもしれませんが、本当に難しいことだと思う次第です。

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