華's 徒然日記

日々の出来事を、気が向いたときに、徒然なるままに書き記していこうと思います。

のっぺらぼう

2007-10-21 00:00:00 | Weblog
朝。試験会場へ行く。机に座り、受験票を取り出す。昨夜、貼り付けたはずの顔写真が剥がれている。あわてて、係員に指示を仰ぐ。会場の外にあるカメラのキタムラで証明写真を撮るように言われる。試験開始10分前。教室を飛び出す。大学を走る。急な坂道を転げ落ちる。カメラのキタムラに着く。肩で息をしながら、写真を撮る。現像された写真を見て顔がふっくらしてきたなと関係のないことを思う。試験開始3分前。すぐに、我に返る。遅刻は30分以内まで許されるが、ゆっくりしている暇はない。問題を解く時間がなくなる。大学へ走る。急な坂道を駆け上る。肩にかけていた鞄が揺れる。ゆっさゆっさと上下に揺れ、どすんと大きな音がする。鞄の紐がちぎれている。三万円近くした牛革の鞄が道に落ちている。怒りが駆け抜け、悲しみが心を満たした果てに、笑いがおとずれる。なんだか、いろいろ笑えてくる。笑いの神が俺を笑わせてきたなと思う。これはきっとプライスレスだと自分を励ます。笑いをかみ殺しながら走る。鞄をラグビーボールのように抱えて教室へ戻る。汗だくで午前の試験を受ける。無事に終える。昼食時、エレベーターで写真を落とされた方はいませんか、というアナウンスがあったことを知る。僕は、自分の顔を指差して「もしかしてそれはこんな顔じゃありませんでしたか?」としたかったなと悔やむ。