@NHK教育。以前からたまに観る機会がありました。等身大の福祉現場を伝える良質な番組だと思います。
昨日の内容は、若年性認知症が統合失調症と誤診されたまま、3年間も治療が続けられていたという事例でした。
認知症に顕著な症状も散見されましたが、それ以上に幻覚・幻視傾向が強かったために誤診されたといいます。
処方される薬を服用しても、まったく良くならないのは当たり前。
今回、セカンドオピニオンを求めて、ようやく誤診が正されたとのこと。主治医の意見は最後まで変わらなかったのでしょうか。
初期の診断は難しいといわれますが、その認識が一般的ならば、初診を変える勇気をぜひとも持って欲しい。
もうひとつの事例は認知症のグループホームでの話。
入居当初はアルツハイマー性と診断されたが、実は違ったという、こちらも誤診の事例。同じ認知症でも処方薬がまったく違います。いくら真面目に服用しても、鬱症状は高まるばかり。
介護の方法が適切じゃないのかとスタッフの奮闘は続きましたが、経過良好とならず。そのうちグループホームのホームドクターが頻繁に往診することにより、誤診が発覚し、処方薬の一つを変えたら、ケロッと症状が改善したと番組は伝えていました。
介護面でいろいろ考えて、精一杯の工夫をして、スキルを身につけても、笑顔にさせることができなかった人を、何事もなかったかように微笑ませる医療の力に、悲喜こもごもな思いで見守る介護スタッフたち。
人間機械論は正しい。脱力感はあるけど。人間はわかりうるのだ。つまり機械として。
医療・医学だけでなく、人間に関わるあらゆる学問は、人間がどう動くのか、どう動かすのかを研究することで、人間が人間に対して持つ原初的な恐れを軽減させていることがその大きな功績だと思う。
知見を積み上げることで、誰もが暮らしやすく、社会の交通整理ができるようになる、そういった努力であってほしい
話はずれちゃったけど...。福祉ネットワークのHPはこちら。