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GALAXY SIIIとOptimus LTEを比較してみる

「機種変更は1年に1度」の禁を破って、メイン端末をOptimus LTE(L-01D)からGALAXY SIII(SC-06D)に入れ替えて約1か月。Optimus LTEの感覚が残っている間に、Optimus LTEとの比較を通してGALAXY SIIIの印象を記しておく。

 最初に、写真ではお伝えできない両者の操作感について書いておきたい。
 2GBのメモリなどハードウェアのスペック差なのか搭載しているAndroidのバージョンの差異か、はたまたチューニングの熟成度の差か、主たる理由はよく分からないが、圧倒的にGALAXY SIIIの方が早い。ほぼ同じアプリをインストールし、従前同様の日常の操作(メール、Web閲覧、Twitter、おサイフケータイ利用等)を行うという条件下で、一回りも二回りも軽快に動作することに非常に満足している。
 また、LEDインジケータによる通知機能の搭載で利便性が向上しているし、Optimus LTEではしばしばご機嫌を損ねたタッチパネルの操作感もより直感的だ。発売時期に半年の差はあることを加味した上でも「GALAXY SIIIの方が気持ち良く使える」というのが偽らざる感想だ。
Optimus LTE(左)とGALAXY SIII(右)


 続いて、ポイントごとに比較していこう。
 ディスプレイについては方式が大きく異なっていることに注目したい。解像度こそ縦1280×横720ピクセルで同一だが、Optimus LTEが約4.5インチのIPS液晶であるのに対し、GALAXY SIIIは約4.8インチのSUPER AMOLEDと呼ぶ有機EL方式だ。
 下の比較は、Optimus LTEで撮影した同じ画像を表示していて、左側がOptimus LTE、右側がGALAXY SIIIだ。個人的にはOptimus LTEの方が精細な感じで好印象だが、逆にドットが見えるようだという嫌悪感もありえるかもしれない。一方でGALAXY SIIIは全体としてやや潰れた印象も受ける(細部を見るとどこも潰れてはいないのだけど)がWebページなど均一色の画像を表示した際の鮮やかさを感じる。
 このような差異は個人の感覚に大きく左右されるし、そもそも電器店の店頭でテレビ画面を比較するがごとく、並べてみて初めて分かる差で実用上気になるものではない。どちらもたいへん綺麗なディスプレイである。
画像の見え方を比較。左がOptimus LTE、右がGALAXY SIII


 続いて、ブラウザでdmenuのサイトを表示させた画面をキャプチャして比較してみる。下の比較は、前項と同様にOptimus LTEが左、GALAXY SIIIが右である。
 Android OSのバージョンに由来する標準ブラウザのデザインの差と設定したフォントの違いはあるが、当然ながら画面に表示される情報量に差異はない。なお、Optimus LTEの標準ブラウザは初期設定で画面下部にツールバーが表示されるためコンテンツの表示領域は若干狭くなっているが設定でOFFにすることができる。
Optimus LTEでdmenuを表示 GALAXY SIIIでdmenuを表示


 Optimus LTEは当時としては大容量の1,800mAhの電池パック L15(写真左)を搭載しているが、GALAXY SIIIの電池パック SC07(写真右)はさらに大きな2,100mAhだ。それでも電池パック自体の大きさには大差はなく日進月歩で進化する電池の技術革新の恩恵を受けているというべきか。
 実利用における電池持ちはこの容量差以上にあると感じる。厳密な比較ではないが、2割から3割程度GALAXY SIIIの方が長持ちする。
Optimus LTEの電池パック(左)は1,800mAh、GALAXY SIIIの電池パック(右)は2,100mAh


 一方で、GALAXY SIIIで気になる点もある。本体下部のホームキー、メニューキー、バックキーのエリアがOptimus LTEに比べて狭い上、エッジの部分の丸みを帯びた加工により実際にタップできる面積はさらに狭くなっていることだ。
 Optimus LTEの操作部分の広さの感覚が指に残っていることもあるのか、メニューキーやホームキーをタップしようとして、指がはみ出し画面最下部をタップしまうことが少なからずある。ロック画面から起動する緊急通報の画面やGooglePlayの僅かに表示されているアプリの紹介画面を何度見たことか…。
 Optimus LTEでは前記3つのキーはともにタッチセンサ式だが、GALAXY SIIIはホームキーのみ物理キーとなっているのも両者の違いだ。
Optimus LTE(左)に比べてGALAXY SIII(右)の操作部分は狭く誤タッチも…


 マイクロUSB規格の外部接続端子にも違いがある。
 Optimus LTEは上面に端子を搭載しているが、GALAXY SIIIでは底面に搭載される。また、Optimus LTEは防水端末ではないが端子にキャップが付いていたため、充電の度に開け閉めしていたが、GALAXY SIIIはキャップがなく取り扱いは楽になった。
 一方で端子が底面にあることで、スタンド等に立てかけた状態での充電は難しくなった。
外部接続端子


 メインカメラには共に約800万画素のカメラを搭載していて、撮影できる最大解像度も3264ピクセル×2448ピクセルで同一だ。
 しかし、ディスレイの解像度に近い1M前後のサイズでは設定できる値に違いがあった。GALAXY SIIIではディスプレイの解像度と同じ縦1280ピクセル×横720ピクセルが0.9Mの解像度設定として用意されているが、Optimus LTEでは1Mの設定は正方形により近い縦1280ピクセル×横960ピクセルだ。
 端末で閲覧しやすい解像度と、より自然な縦横比の解像度のどちらが良いかは用途によっても異なるだろうが、違いの一つとして記録しておく。なお、Optimus LTEの標準カメラアプリの設定画面は横向きインターフェースのみが用意されているが、GALAXY SIIIは端末の方向にあわせて回転する。
Optimus LTEのカメラ解像度。1M設定は1280x960ピクセル GALAXY SIIIのカメラ解像度。0.9M設定は1280x720ピクセル


 約半年間という発売時期のズレを無視すれば、韓国メーカーが日本向けに機能をカスタマイズして開発したハイエンド端末という共通項で括って捉えることも可能なOptimus LTEとGALAXY SIII。Optimus LTEを開発するLG Electronics Japanは従来から日本のケータイ文化を積極的に取り入れた製品を提供してきた。ここに来てGALAXYシリーズにおいてもこうした取組が進みつつある上、さらにはiPhone(とアップルの提供するサービス)にも同様の傾向が見られる。
 冒頭に記したとおり、Optimus LTEとの比較において、いわゆるサクサク感でGALAXY SIIIには圧倒的といえるくらいの優位性があり、GALAXY S以来築き上げてきたブランド力とあわせて、人気の面でOptimus LTEに大きな差をつけている。

 日本でより多くの高性能な端末が販売されることは、それがグローバル機であるか否かを問わず日本の消費者にとって大きなメリットだ。GALAXYシリーズを脅かす端末が国内外のメーカーから多数販売されることを期待したい。

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