iPhone版から遅れること半年あまり。「待望の…」と書きたいところだが、すでにインターナビを利用しているユーザーの視点から見ると、これまでパソコン版のインターナビ・リンク プレミアムクラブ パーソナルホームページで提供されていたサービスが、Androidスマートフォンでも使いやすい画面に形を変えて提供された、という少々冷めた捉え方になってしまう。
スマートフォンのGPS機能を利用したカーナビ的な機能は「ドライブモード」として備わっているが、ハード面の差には目をつむったとしても、気象情報や防災情報の提供がないなどインターナビと比較すれば簡易版のナビ機能といわざるを得ない。パソコンが手元にない環境でドライブの計画を立てたり、現時点での渋滞情報などをエンジンをかける前に把握するというのが現実的な用途だ。
なお、インターナビ・リンクアプリでインターナビ・ルートの機能を利用するには「ドライブ・ロケーター」というもう一つのアプリが必要になる。
【2011/10/4追記】 ドライブモードでは、音声案内や交差点での方面看板等の表示は行われないことを確認した。また、案内ルートを外れた際のリルートやインターナビVICS情報の再取得も行われない。カーナビの代わりとして使うのには無理がある。インターナビ独自の「機能」や「サービス」をスマートフォン上で使うもの、という認識が正しい。インターナビの「子機」だと捉えるのが、一番しっくりくる。
ある意味で当然だが、使用する地図データがGoogleマップになっていることがパソコン版やインターナビとの最も大きな違いだ。これにより、店舗情報などは非常に詳細なものになっているし、地図表示を切り替えれば航空写真上にルートを重ねられるようになっているのも新鮮な感覚だ。(もっとも、Google Earthと連携してルートを表示する機能は従来から提供されている)
私の2代目インサイト(ZE2)前期型のインターナビを含めた「インターナビ・ルートに対応していないインターナビ」と比較すると、本アプリの方がより多彩なルートの提案をしてくれるという機能の逆転現象が発生する。また、計算されたルート情報をアプリからインターナビに送信するといった共有の方法はまったく用意されていないことも指摘しておきたい。
ちなみに、2011/9/28時点の動作確認端末にSH-03C(LYNX 3D)は含まれていないが、所有しているAndroid2.2にバージョンアップ済みのSH-03Cでは、問題なく動作しているように思われる。
【参考】
- インターナビ・リンクのeco情報リニューアルでコンテンツが大幅削減。エコグランプリも完全終了 (2014/11/3)