■ようやく、iPhoneがワイヤレス充電に対応
iPhone 8の数少ない機能強化点の1つがワイヤレス充電への対応だ。すでに知られているとおり、ワイヤレス充電は新しくない規格で、2011年8月にNTTドコモから発売されたiモード端末AQUOS PHONE f(SH-13C)の「おくだけ充電」から6年を超える歴史がある。自分自身の機種遍歴でも2013年1月に発売されたパナソニックモバイルコミュニケーションズ株式会社製のELUGA X P-02Eで1年間ワイヤレス充電の世界を堪能した経験がある。
現在メイン機種として利用しているGalaxy S8はもちろん、Galaxyシリーズでは2015年発売のGALAXY S6からワイヤレス充電に対応している。前機種Galaxy S7 edgeでは利用していなかったが、Galaxy S8の購入にあわせGalaxy純正の急速ワイヤレス充電器EP-PG950を購入して便利に使っている。
この急速ワイヤレス充電器をiPhone 8で利用してみて、使い勝手や充電にかかる時間を確認してみた。なお、iPhone 8 / 8 Plus及びiPhone Xは2017/12/2から提供が開始されたiOS 11.2で高速ワイヤレス給電に対応している。
■30分でiPhone 8を25%充電
iPhone 8をバッテリー切れまで使い続け自動シャットダウンさせた状態からの充電にかかる時間を数回計測してみた。なお、このiPhone 8はApple純正iPhone 7/8レザーケースを装着している。2分30秒から3分の間に残容量3%で電源が入ると、10分で8%、30分で25%、60分で48%、90分で70%、120分で90%のペースで150分後にはほぼ満タンになる状況だ。純正のApple 5W USB電源アダプタケーブルを利用した充電よりわずかに遅い程度で、十分に実用になると思う。(いずれも数回の計測による平均値)
挙動としては、電源を切った状態で充電を開始してもしばらくすると自動的に電源がONになること、充電器本体のインジケータは何時間充電を続けても青色のままで充電完了を意味する緑色に変化しない点が気になるところか。
ワイヤレス充電のメリットはケーブルを抜き差ししなくてもよいことに尽きる。平置きタイプではなくスタンドタイプの充電器であれば位置合わせに苦労することも少ない。「一度使うと手放せなくなる」とは宣伝臭の強いフレーズだが、性能差が利便性を上回る製品だ。
一時期、街中の店舗等にわずかに見られたワイヤレス充電器はほとんどが撤去されてしまったが、iPhoneの対応で再び陽の目を見てくれるならGalaxy S8やiPhone 8などワイヤレス充電対応端末の利便性が高まる。再度設置されて広がっていくことを密かに期待している。
【参考】
- Apple StoreでiPhone 8をドコモ新規契約で購入する (2017/11/12)
- 急速ワイヤレス充電器EP-PG950でGalaxy S8を快適に充電する (2017/6/21)
- ELUGA Xでワイヤレス充電機能「おくだけ充電」を謳歌する (2013/2/4)