AQUOS R3を予約した

■LYNX 3D以来のシャープ端末をチョイス

　ドコモの2019年夏モデルの中からAQUOS R3 SH-04Lを購入することにした。

　シャープ製端末を選ぶのは2010年12月発売のLYNX 3D SH-03C以来で、実に8年超の期間があいてしまった。LYNX 3Dは800×480ドットの3.8インチ液晶を搭載し、高さ123mm×幅62mm×厚さ13.4mmというサイズだが、2019年発売のAQUOS R3のディスプレイは3,120×1,440ドットの6.2インチ液晶で、筐体サイズは高さ156mm×幅74×厚さ89mmと1周りから2周り大型化している。端末の処理速度や通信速度などあらゆるスペックが比較にならないほどの進化を遂げている。

■選択のポイントは？

　今回の夏モデルでは、HUAWEI P30 Pro、Xperia 1、Galaxy S10、そしてAQUOS R3のハイエンド4機種を購入候補と定めて検討した。

　Xperia 1は、ソニーが起死回生を期して何度目かの総力を結集したモデルで、21:9の超縦長なシネマディスプレイが特徴的だ。だが私はスマホで映画を見る場面を想定できず、映画品質を謳うシネマ撮影機能などXperia 1がターゲットとするユーザー層に合致していないと感じて候補から外した。各機能の成熟が進むであろう次世代機でもう一度検討したい。

　現在利用しているP20 Proの後継となるHUAWEI P30 Proは、他機種を寄せ付けない抜群の静止画性能が圧倒的で、光学倍率が3倍から5倍に上がるなどさらに磨きがかかっている。一方で、1年間の使用の中で操作体系は凡庸と感じた。なかでもAODを含めた通知設定は難解で自由度が少なく不便であった。P30 Pro以外のどの機種を選んでもカメラ性能が大きく劣化することを覚悟した上で、今回は見送ることにした。その後、アメリカと中国の貿易戦争によりP30 Proの予約が中断され、今日現在では発売さえ危ぶまれているのは別の話。

　Galaxy S10は、相変わらず全ての面において高いレベルが維持されていると思う。後悔することはないだろうが、正常進化の範囲内で選ぶ楽しさに欠けた。Galaxyからの次の提案を期待したい。

■オンラインショップでは発売日ゲットできない

　ドコモオンラインショップでは発売日の前に予約しておくと、最速で発売当日に配送されるという、新しいモノ好きを喜ばせる仕組みがあり、機種変更の度に利用してきた。

　ところが今回は料金プランの切り替えのためか、せっかく発売日を揃えたAQUOS R3やGalaxy S10などの購入手続きは発売当日の6月1日にしか出来ず、最短の「お届け日」が6月3日となってしまった。店頭の混雑緩和に資するネット販売を優遇するところか、発売前に購入意思を示したユーザーの入手可能日を遅らせる愚策である。2日早く購入できる店頭販売では謎の「頭金」と契約事務手数料により数千円から1万円近い価格差が発生するし、さらに不要なオプション加入セールスも聞かねばならない。いったい誰が得をするのだろうか。

　今年の6月1日は土曜日で、新端末を週末に設定すれば月曜から実戦デビューさせるのにこれ以上ないカレンダーだったのに、もったいない。それなら発売日を3日にしておいてくれたらよかったのに。

■仁義を果たしました

　ここ数年、購入候補に上げながらも「発売日が遅い」などの理由で選んでこなかったAQUOSシリーズだが、ぶっちゃけ今回のAQUOS R3も私のニーズにピッタリ合っているというわけではない。静止画カメラは光学ズームも広角レンズも備えていないし、F値も1.7に留まっている。ワイヤレス充電に対応したもののパワーシェアの機能は有していないなど「最先端」からは一周遅れの感は否めない。AQUOS R3のプロモーションには「ドラマチック」の文字が躍るが、動画専用カメラだけが「ドラマチックワイドカメラ」と銘打たれているので、静止画カメラではドラマを生み出せないのだろうか。記者発表会で強く訴求された撮影動画から自動的にショートムービーを作成する機能も私には不要である。

　そうした中で、AQUOS R3のハード面で注目しているのは何と言ってもウリのPro IGZOディスプレイである。言うまでも無くスマートフォンのUIとの接点はディスプレイだ。ミドルレンジ機AQUOS senseシリーズが絶好調と報じられているところであり、8年ぶりの「SH」がディスプレイを含めてどのような経験を提供してくれるか、その魅力に迫りたい。