TOMO's Art Office Philosophy

作曲家・平山智の哲学 / Tomo Hirayama, a composer's philosophy

高橋アキさんの現代音楽はなぜ面白いのだろう?

2017年10月19日 | 音楽
今日は高橋アキさんのリサイタルを聴きに豊洲シビックホールへ。
アキさんの現代音楽はなぜ面白いのだろう?

大叔母、平山美智子の言葉を借りれば「アキさんの音には一つ一つ意味があるから」だと思う。
ボードリヤールが言う「無内容を装った現代アート(音符)」から意味を紡ぎ出すのがアキさんの凄さだ(ほんとにナンセンスな作品はさておき)。

一つ一つの和音とモチーフにゆらぎが凝らされたフェルドマンの「ヘルマ」の演奏などその最たるものだった。
アキさんに贈られたイ・サンユンの「Interludium A」にもリゲティと見紛うかのような力強いパトスがあった。
前半のシューベルト晩年の小品に、長大なソナタには見られない遊び心と
、簡易な構成の中に見え隠れするソナタ風の厚みが表現されていたのもアキさんならではだと思う。






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