goo blog サービス終了のお知らせ 

TOMO's Art Office Philosophy

作曲家・平山智の哲学 / Tomo Hirayama, a composer's philosophy

平山智クラリネット・ピアノデュオ作品個展「哲学する音楽 その弐」with 岩瀬龍太&川村恵里佳

2025年02月23日 | 音楽
大量生産、大量消費。音楽が聴き流されていく時代
ちょっと立ち止まって耳を傾ける音楽があってもいい
第二回は現代音楽のトップランナー、岩瀬龍太(Cl)と川村恵里佳(Pf)を迎えて、
クラリネット・ピアノデュオの世界を愉しむ

日時:2025/6/8(日)14:00開演 13:30会場
場所:イデアレーブ池上(東急池上線 池上駅より徒歩10分)

企画/作曲:平山智
クラリネット:岩瀬龍太
ピアノ:川村恵里佳

ご予約↓
https://x.gd/ptcXk

【予定曲目】(*)新作初演
People, Coming and Going (Cl) / 平山智
The Moon from Tokyo to New York (Cl, Pf) / 平山智
*プロムナードによせて (Pf) / 平山智
Pastoral (Cl, Pf) / アーサー・ブリス
*オルガン・ソナタ第4番より第1, 2楽章 (Cl, Pf) / J.S.バッハ / 平山智編
*Over the Rainbow (Cl, Pf) / ハロルド・アーレン / 平山智編
*The Dance of AME-NO-UZUME (Cl, Pf) / 平山智、他

プログラムは都合により変更になる場合がありますので予めご了承ください


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

2本のチューバの為の組曲「悪魔とチューバとタルティーニ」の初演

2025年02月09日 | 音楽
ユーフォニアム&チューバアンサンブル「Bell 3rdコンサート」にて2本のチューバの為の組曲「悪魔とチューバとタルティーニ」の初演でした。演奏は新日フィル首席チューバ奏者の佐藤和彦さんと委嘱者のハッケちゃん。

佐藤さんの暖かい音色と的確な解釈、アマにはかなり難しいパッセージにがんがんアタックするハッケちゃんによる熱演でした。感謝!

■プログラムノート
流合由美さんから「タルティーニの『ヴァイオリン・ソナタ ト短調』(通称:悪魔のトリル)を編曲してほしい!」と連絡頂いた時、最初はお断りしようと思った。バイオリンですら演奏困難なパッセージが多い上に、代名詞のトリルをチューバで多用すると、モソモソした音響になってしまうからだ。

ただ、そこで諦めないのが流合由美さんである(笑)編曲ではなく、本曲をベースにしたオリジナル曲にする、という条件でチャレンジすることになった。

さて、楽譜をあらためて見直してみると、超絶技巧もさることながら、哀愁漂うメロディーがこの曲の魅力だと気がつく。特に第1楽章は印象的で、ほぼ原曲通り演奏することにした。第2、3楽章は主題を活かしつつもチューバ向けに再構成、オリジナルのパッセージも交えて原曲よりコンパクトにまとめなおした。
タルティーニの夢に出てきた悪魔は彼がバイオリンの名手であることを知っていたはず。相手がチューバ吹きだったらこんな曲を提案したのではないだろうか。

■楽譜
https://www.creema.jp/item/18727389/detail


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【動画】ヘラクレイトス断章~ピアノとトイピアノの為の

2024年12月11日 | 音楽


"Literary Fragments of Heraclitus" for Piano and Toy Piano
ヘラクレイトス断章~ピアノとトイピアノの為の

1・序奏 Introduction
2・私は自分自身を探求した I explored myself
3・第一間奏 Interlude
4・万物は流転する Panta Rhei
5・第二間奏 Interlude
6・太陽は日々に新しい The sun is new every day

composer : Tomo Hirayama 平山智

piano : Yumi Tanahashi 棚橋由美

recorded : 2024/11/17 in 平山智ピアノ作品個展「哲学する音楽」 ( Philosophical Music Concert )

<楽譜>
https://www.creema.jp/item/15027359/detail

<解説>
故・佐藤祐介委嘱作品。2021/10/15(金)東京オペラシティ「佐藤祐介ピアノリサイタル~委嘱作品の夕べ」にて世界初演

ヘラクレイトスは紀元前500年頃、ペルシア統治下のギリシャ人都市エフェソス(小アジア)出身の哲学者。本人による著作物は一切残っていない。我々は後世の哲学書に見られる引用からその断片を知るのみである。「同じ川に二度入ることはできない」、「万物から一が、一から万物が生ずる」など東洋的な思想との共通点も見られ、魅力的な謎に満ちた人物である。

作品は6つの楽章からなる小組曲。第1、3、5楽章はトイピアノで、第2、4、6楽章はピアノまたはピアノとトイピアノで演奏される。 

「反対するものが協調する、そして異なる(音)から最も美しいハルモニエ(音調)が生じ、万物は争いによって生まれる」(ヘラクレイトス)

この作品はパンデミックで失われたハルモニエを取り戻さんとする、ささやかな抵抗である。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ピアノソロ曲「EN ZEN THEN」 棚橋由美による世界初演

2024年12月07日 | 音楽
"EN ZEN THEN"
2024/11/17 平山智ピアノ作品個展「哲学する音楽」にて世界初演
作曲:平山智 Tomo Hirayama
ピアノ演奏:棚橋由美 Yumi Tanahashi

<楽譜>
https://www.creema.jp/item/18533913/detail

<解説>
京都在住の画家・上杉朋嗣 Tomo UYESUGI の作品「Untitled 230730」にインスパイアされた楽曲。彼が京都の寺で座禅をしているときに浮かんだイメージだそうだ。(ご本人の承諾を得て個展のチラシのメインイメージに使用させて頂いた)

「EN」、「ZEN」に特定の意味はない。円、縁、全、禅、然...など自由に解釈して頂いて構わない。なお、「THEN」だけは英語である。

「で、それから...?」

無責任なようだが、鑑賞者に能動的な思考を促すのもアートの役目だと考えている。


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【演奏会】2024/12/27(金)19時開演 創造するピアニスト 佐藤祐介追悼演奏会

2024年11月20日 | 音楽
4月に急逝したピアニスト、佐藤祐介さんはピアノ演奏のみならず、実験的な企画を実現に結びつける「創造するピアニスト」でもありました。本公演は、本来なら本人が演奏するつもりだった委嘱・新作のピアノ作品を中心に、彼の遺志を尊重する仲間たちでプログラムを組みました。佐藤さんの作品への思い、構想、お人柄についてなどのトークともに、お楽しみいただけましたら幸いです。

第1部 
トーク/中川俊郎
    高橋アキ
    平山智
    山本和智
    イム・ヒョンムック
    稲木紫織(司会)

第2部 
コンサート
〈プログラム〉
「生前、佐藤が企画していたリサイタル『インヴェンション~創造する音楽』の構想に従い、J.S.バッハとセットで演奏する」
・J.S.バッハ《シンフォニア へ短調》
・平山智《ゴルゴダの丘で》
・山本和智《リス飼っていい?》
・伊藤巧真《散華 Ⅱ 》
・中川俊郎《「シューベルト・ファンタジー」ファンタジー》(4手ピアノ連弾)
・シューベルト《アレグロ イ短調「人生の嵐」》(4手ピアノ連弾)

〈演奏〉
ピアノ/高橋アキ
    中川俊郎
    イム・ヒョンムック

料金/3,500円
会場/ムジカーザ

ご予約のお申し込みはこちらから承ります。
https://forms.gle/atWZEdNmNVtrrWHLA

「佐藤祐介追悼演奏会」実行委員会

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【告知】2024/11/17(日) 平山智ピアノ作品個展「哲学する音楽」with 棚橋由美

2024年10月29日 | 音楽
「現代」を切り取る圧倒的なパワーとスピード感



日時:2024/11/17(日)14:00開演 13:30開場
場所:イデアレーブ池上(東急池上線 池上駅より徒歩10分)
企画/作曲:平山智 Tomo Hirayama
ピアノ:棚橋由美 Yumi Tanahashi

お申込み↓
https://forms.gle/5yQutcduMnYCyVLM8

イデアレーブ池上↓
https://ideareve-ikgm.jp/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%AE%E3%81%94%E7%B4%B9%E4%BB%8B/

【予定曲目】
EN ZEN THEN(世界初演) / 平山智
Silent, Chaotic, Beautiful / 平山智
冷たい小品(でたらめなダンス) I, II, III / エリック・サティ
Faceless People No.1, 2, 3~ピアノとメトロノームの為の / 平山智
「天国の英雄的な門」への前奏曲 / エリック・サティ
ヘラクレイトス断章~ピアノとトイピアノの為の / 平山智
ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」より第2楽章 / ベートーヴェン
フーガ ト短調 BWV 578(通称:小フーガ)/ J.S.Bach / 高橋悠治編

 

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【演奏会】2024/11/17(日)平山智ピアノ作品個展「哲学する音楽」with 棚橋由美

2024年10月24日 | 音楽
大量生産、大量消費。音楽が聴き流されていく時代
ちょっと立ち止まって耳を傾ける音楽があってもいい


日時:2024/11/17(日)14:00開演 13:30開場

場所:イデアレーブ池上(東急池上線 池上駅より徒歩10分)

企画/作曲:平山智 Tomo Hirayama
ピアノ:棚橋由美 Yumi Tanahashi

お申込み↓
https://forms.gle/5yQutcduMnYCyVLM8

イデアレーブ池上↓
https://ideareve-ikgm.jp/%E3%83%9B%E3%83%BC%E3%83%AB%E3%81%AE%E3%81%94%E7%B4%B9%E4%BB%8B/

【予定曲目】
EN ZEN THEN(世界初演) / 平山智
Silent, Chaotic, Beautiful / 平山智
冷たい小品(でたらめなダンス) I, II, III / エリック・サティ
Faceless People No.1, 2, 3~ピアノとメトロノームの為の / 平山智
「天国の英雄的な門」への前奏曲 / エリック・サティ
ヘラクレイトス断章~ピアノとトイピアノの為の / 平山智
ピアノ・ソナタ第8番「悲愴」より第2楽章 / ベートーヴェン
フーガ ト短調 BWV 578(通称:小フーガ)/ J.S.Bach / 高橋悠治編


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

故ピアニスト佐藤祐介くんと僕の信念

2024年05月31日 | 音楽
去る2024年4月19日、ピアニスト佐藤祐介くんが他界された。享年35歳。あまりに早すぎる死と言わざるを得ない。心よりご冥福をお祈りする。

佐藤くんと僕には2つの共通の信念があった。ひとつは、ピアノの可能性は無限大であること。もうひとつは、古典と現代の音楽は地続きであること。

現代の作曲家はピアノ作品の作曲をためらうことがままある。過去の偉大な作曲家が残した星の数ほどの名曲を前に足がすくんでしまうのだ。ピアノのレパートリーは既に出尽くしている、そう語る者も少なくない。だが、本当にそうだろうか?ピアノの鍵盤は88鍵。その組み合わせと配列は無限に等しい。それを全て検証しつくした者などこの世にいるだろうか。否。もし現代の作曲家とピアニストが新しい作品を生み出せないのだとしたら、それは両者の技能と努力が不足しているだけだ。ピアノの可能性は無限大なのだ。

故きを温ねずして新しきを知ることなどできない。彼が古典と現代の作品をプログラムに織り交ぜていたのは単なる思いつきでも客寄せの為でもなく、この当たり前の「事実」を聴者に理解して貰いたかったからだ。アート、現代音楽というと、何か「全く新しいもの」を生み出すことだと考える方がいらっしゃるようだが、それは完全に誤りだ。我々の文化は過去の膨大な遺産の上に積み上げられてきたもの。それらを無視し、何ら影響を受けずに「全く新しいものを創った」と公言する者がいたら神か愚者のどちらかだ(十中八九、後者であろう)。仮に「全く新しいもの」を生み出せたとしても、過去の作品を知ることなしにそれを「新しい」と判断することはできないわけだから完全な論理矛盾である。

換言すれば、過去の偉大な作品の延長上に新しい道を切り拓くのが我々の使命だ。それができる数少ないアーティストを失ってしまったことは大きな悲しみだが、ゆっくりとでも歩を進め続けることが僕の仕事だと考えている。


■佐藤祐介初演作品(平山智作曲)
The Moon from Tokyo to New York
Musica Contemporanea Ⅰ
コラール前奏曲「暁の星はいと麗しきかな」 https://amzn.to/3R7oyr7
Faceless People  https://youtu.be/YbVAiW5nWmE?si=yLb1HiHXr30YCqSn
Faceless People No.2
Faceless People No.3 - Before the Epilogue
ピアノとヴィブラフォンの為の「音象」
ヘラクレイトス断章~ピアノとトイピアノの為の
ヨハン・セバスチャン・バッハ《マタイ受難曲BWV.244》より『62番 受難コラール』(トランスクリプション・平山智)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ピアニスト川村恵里佳による「Weeping Cherry Song~ 風のように侍は」を1年限定配信

2024年05月04日 | 音楽


ピアニスト川村恵里佳さん演奏の「Weeping Cherry Song~ 風のように侍は」を1年限定配信します。

札幌、琴似神社に佇むしだれ桜から着想を得たピアノソロ作品。
静謐な序奏に始まり、吹き抜けるようなメロディーが展開します。
2021年「平山智作曲個展~Heat Haze~with Phidias Trio」にて川村恵里佳さんにより初演されました。

Amazon Music
https://amzn.to/3JMBejh

YouTube Music
https://music.youtube.com/watch?v=7FKxGQpoJJc&si=jPhfqLI0Qa-6YMij

Apple Music
https://music.apple.com/jp/album/weeping-cherry-song-samurai-like-the-wind-feat-tomo/1741753333

Spotify
https://open.spotify.com/intl-ja/album/0Ucx2lno3ZdU3Y6BAHC4yE?si=13cQ5pcKRjuz4ane6044fA


川村恵里佳さんはPhidias Trioのピアニストとしても活躍されており、私の作品も初演頂いています。
無機質になりがちな現代曲に「感情」を表現できる数少ないプレイヤーです。

川村恵里佳 Erika Kawamura
https://erikakawamura.com/

楽譜
https://www.creema.jp/item/13418214/detail

#piano #pianoplayer #pianist #Japanesemusician #composer

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

【コンサート情報】トーマス・ピアシー「東京とNY」にて世界初演

2024年04月26日 | 音楽


トーマス・ピアシー: 東京とNY
日時:2024年2月16日(金)19:00開演
場所:トーキョーコンサーツ・ラボ(東京メトロ東西線「早稲田駅」下車徒歩6分)
演奏:
・トーマス・ピアシー(クラリネット)
Thomas Piercy, clarinet
・竹本聖子(チェロ)
Seiko Takemoto, cello
田中翔一朗(ピアノ)
Shoichiro Tanaka, piano

平山智 Tomo Hirayama
"Summer Sky in Japan" (雲の峰) for clarinet, cello, piano (2023)
(世界初演 World Premiere)


パリを拠点に活動するTrio Boheme(トリオ・ボーメ)の2019年委嘱作品。 今回は「トーマス・ピアシー: 東京とNY」コンサートの為にクラリネット、チェロ、ピアノの三重奏にアレンジしました。
俳句の季語に象徴されるように、古来、日本の人々は四季の移り変わりに畏敬の念を持ってきました。 初夏に生まれた私も雲の峰、夏霞、夕立など夏の空を表す季語と瑞々しいイメージを好みます。
管楽器、弦楽器、鍵盤楽器が繰り広げる入道雲のような躍動感を感じて頂ければ幸いです。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする