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gooブログ「曇りのち晴れ」

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たべもの歳時記

2020-11-08 18:04:00 | 句集全集
俳句たべものダイアリー二0二0年三月

三月 一日(日)曇 シャリシャリと海苔の音忙し朝忙し(海苔)
三月 二日(月)雨 水を切る籠に地を跳ね春野菜(春野菜)
三月 三日(火)晴(雛祭) 雛あられ三色こえて七色に(雛あられ)
三月 四日(水)雨/曇 散らし寿司金の卵の艶やかさ(散らし寿司)
三月 五日(木)晴 茶碗蒸し菜の花入れて地の目覚め(菜の花)
三月 六日(金)晴 春キャベツ芯まで煮込む真昼時(春キャベツ)
三月 七日(土)晴/曇 キッチンにまだ残ってる雛あられ(雛あられ)
三月 八日(日)曇 菜の花の花も莟も豆腐和え(菜の花)
三月 九日(月)曇 白子干し振りかけ朝に目を覚ます(白子干し)
三月 十日(火)晴 ほうれん草束を解けば生気満つ(ほうれん草)
三月一一日(水)晴 這い出せばこごみ産毛のひかり着て(こごみ)
三月一二日(木)晴 さくら海老のせれば海鮮サラダ成る(さくら海老)
三月一三日(金)曇 春苺干して刻んでコンフィに(春苺)
三月一四日(土)雨 小雨降る朝あぶり焼く海苔香る(海苔)
三月一五日(日)晴 飛び跳ねて分葱色濃く板の上(分葱)
三月一六日(月)晴 空気まで緩んでアスパラガス茹でる(アスパラガス)
三月一七日(火)晴 キッチンの朝くもりなく山葵漬(山葵漬)
三月十八日(水)晴 早々とキッチンの朝春大根(春大根)
三月十九日(木)晴 搾っては皮まで干して宝来柑(宝来柑)
三月二十日(金)晴 青海苔をもんでいつしか朝温む(青海苔)
三月二一日(土)晴 グリンピース花の影より風に垂れ(グリンピース)
三月二二日(日)晴 浅利蒸し今宵はこれで酒旨し(浅利蒸)
三月二三日(月)晴 春キャベツ煮込むとろ火の気にかけて(春キャベツ)
三月二四日(火)晴 朝摘みの春菊の香の昼庵(春菊)
三月二五日(水)晴 気が付けば芹の這い出す田んぼ道(芹)
三月二六日(木)晴 ぜんまいの灰汁抜く朝に街騒ぐ(ぜんまい)
三月二七日(金)晴 蕎麦ゆだり刻む薬味は茗荷竹(茗荷竹)
三月二八日(土)晴/曇 グリンピース小粒にも豆の魂(グリンピース)
三月二九日(日)雪 浅葱(あさつき)を彩にして豆腐汁(豆腐汁)
三月三十日(月)晴 椀の空桜茶開く花の空(桜茶)
三月三一日(火)晴 雲走り急かされ啜る白子飯(白子飯)

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曇りのち晴れ

2020-11-08 18:03:00 | 句集全集
俳句ダイアリー二0二0年三月

三月 一日(日)曇 淡雪のつかみどころのなく真昼
三月 二日(月)雨 天も地も人の刹那に草の春
三月 三日(火)晴 真っ直ぐに枝をはい出る桃の花
三月 四日(水)雨/雲 何時までも傘を探して菜種梅雨
三月 五日(木)晴 風向きの右往左往の花辛夷
三月 六日(金)晴 たんぽぽの丘を浜へと風の笛
三月 七日(土)晴/曇 定まらぬこころを浮かぶ雲に見る
三月 八日(日)雲 すずかけの花の見送る女坂
三月 九日(月)曇 生垣の門の奥より紫木蓮
三月 十日(火)雨 ひとつずつかたずける日々菜種梅雨
三月一一日(水)晴 振り返る九年の重さ花に見る
三月一二日(木)晴 春陽の朝に地球の埋み火か
三月一三日(金)雲 朝毎に花のつぼみの地に染まり
三月一四日(土)雨 朝の雨花の莟に語り掛け
三月一五日(日)晴 空は晴れ一度の花を惜しみなく
三月一六日(月)晴 朝空の青さに走る春の雲
三月一七日(火)晴 彼岸入り国境越えて空晴れる
三月一八日(水)晴 花が咲く天地うごめく古代から
三月一九日(木)晴 今日がある命にさくら咲く大地
三月二十日(金)晴(春分の日) 強東風のビルの角々縫うように
三月二一日(土)晴 剪定の後を大空松の花
三月二二日(日)晴 青空のどこかが壊れ花早し
三月二三日(月)曇/晴 一本の桜の門を人急ぐ
三月二四日(火)晴 花の雲山は開けて坂の空
三月二五日(水)晴 キッチンに鶯の声飛び込んで
三月二六日(木)晴 感染症まだまだ止まぬ花の風
三月二七日(金)晴 空青く風吹く町にさくら咲く
三月二八日(土)晴/雲 どんよりとビルの聳える花の冷え
三月二九日(日)雪 花に雪音無く散らす町の朝
三月三十日(月)晴 明け早く垣根に溶ける忘れ雪
三月三一日(火)晴 ひととせの命儚く桜散る


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青葉抄3月

2020-11-08 18:00:00 | 句集全集
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延々と河津桜の浜提灯

焼き蛤薫りを乗せて潮満ちる

宇宙まで届けジャングルの雄叫び



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たべもの歳時記

2020-11-08 17:59:00 | たべもの歳時記
俳句たべものダイアリー二0一九年二月

二月 一日(金)晴 煮凝りに夕べの名残り火のかける(煮凝り)
二月 二日(土)晴 晴れて尚喉の渇きに根深汁(根深汁)
二月 三日(日)晴(節分) 恵方巻どこを向いたらよいのやら(恵方巻)
二月 四日(月)晴(立春) 豆撒きの声を潜める宵あかり(豆撒き)
二月 五日(火)曇/晴 中華まん三口で食べて春ピール(春ビール)
二月 六日(水)曇/雨 大皿の春菜の青さ箸に取る(春菜)
二月 七日(木)晴 サラダ菜をほぐす水仕に朝始まる(サラダ菜)
二月 八日(金)曇 伊予蜜柑いつからか裏返し剥く(伊予蜜柑)
二月 九日(土)曇 白魚の寄れば崩れず椀の中(白魚)
二月 十日(日)晴 おこと汁最後に小豆啜る椀(おこと汁)
二月一一日(月)晴(建国記念日) ミネストローネ弱火に溶けて春野菜(春野菜)
二月一二日(火)晴 菜の花を笊に冷まして朝が来る(菜の花)
二月一三日(水)曇 焼き海苔のほんのり青く朝ひかる(焼き海苔)
二月一四日(木)曇 海苔粗朶に夕陽の落ちて浪ひかる(海苔粗朶)
二月一五日(金)曇/晴 白魚の真っ新な目の何語る(白魚)
二月一六日(土)曇/晴 薇の産毛に光る朝の水(薇)
二月一七日(日)曇 湯気に身の骨より白く蒸鰈(蒸鰈)
二月十八日(月)晴 草餅のあんこぶつぶつ午後のお茶(草餅)
二月十九日(火)曇/雨 菜の花の甘酸っぱさも味噌で和え(菜の花)
二月二十日(水)曇/晴 タラの芽の衣ほぐれて醤油色(タラ)
二月二一日(木)曇/晴 ひとえ草豆腐にさやぎ朝が来る(ひとえ草=青海苔)
二月二二日(金)晴 貝柱取れずに啜る浅利汁(貝柱)
二月二三日(土)晴 鹿尾菜揚げの甘さと合間って(鹿尾菜)
二月二四日(日)晴 海苔粗朶の記憶を辿る東京湾(海苔)
二月二五日(月)晴 キッチンに若布の泳ぐ朝はじめ(若布)
二月二六日(火)晴 何枚も重ねて巻いて海苔ご飯(海苔)
二月二七日(水)曇 魂の叫ぶ朝餉の茗荷竹(茗荷竹)
二月二八日(木)曇/雨 報連相炒める音に火の温み(報連相)


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曇りのち晴れ

2020-11-08 17:58:00 | 句集全集
俳句ダイアリー二0二0年二月

二月 一日(土)晴 四年間廻る地球に寒の風
二月 二日(日)晴 寒の朝遠くに見えて近い富士
二月 三日(月)晴(節分) 赤鬼の面が枡から豆を呼ぶ
二月 四日(火)晴(立春) 立春の朝から風の無く晴れて
二月 五日(水)晴 早春の雲真っ新な空をゆく
二月 六日(木)晴 梅が香の塀を飛び越え猫の昼
二月 七日(金)晴 春浅く小さな草の芽膨らんだ
二月 八日(土)晴 焦らずに早春の朝陽をうけて
二月 九日(日)晴 春早く天地一方ならぬ風
二月 十日(月)晴 この星のこの空をゆく真綿雲
二月一一日(火)晴(建国記念日) 春浅く上手く鳴けない朝の鳥
二月一二日(水)晴 晴れ続く空をどこまで梅香る
二月一三日(木)雨 小雨降る寒の戻りに草眠る
二月一四日(金)晴(バレンタインデー) 風が鳴る地球の裏から季節風
二月一五日(土)晴 梅の鍵心の旅の扉開け
二月一六日(日)雨 春の雨明けやらぬ町の駐輪場
二月一七日(月)曇 凍て帰る朝に珈琲落とす湯気
二月一八日(火)晴 早春の朝が開ける朝の声
二月一九日(水)晴 朝に溶け今日に弾ける桜草
二月二十日(木)晴 紅白の香り競えば梅の里
二月二一日(金)晴 ヒューヒューと新型コロナが春一番
二月二二日(土)晴 東から光りに溶けて春の風
二月二三日(日)晴 太陽と地球の位置を春巡る
二月二四日(月)晴 ウイルスに出鼻くじかれ春の泥
二月二五日(火)曇 寝つかれぬ夜は闇底猫の恋
二月二六日(水)雨/曇 明けの雨いつしか梅の雨と成る
二月二七日(木)晴 空晴れて宙まで青く梅の散る
二月二八日(金)晴 宇宙まで届けジャングルのおたけび
二月二九日(土)晴 新型のウイルス旋風梅の散る


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