１０月１日（月）　晴れ 駈け抜けた野分のあとの忘れ物 追掛けてみても届かず柿実る（柿...

１０月２日（火）　晴れ 薬草のその名腑に落ち秋の昼 柿剥けば種のまだなしまだ固し（柿...

１０月３日（水）　曇りのち晴れ 朝風に池のさざめく水の秋 しめじ茸ひと株ほぐし汁の鍋...

１０月４日（木）　曇り 秋簾そろそろはずし暮れ泥む 新米の炊けて厨の灯のぬくし（新米...

１０月５日（金）　曇り 変らないものなど無いと小鳥来る ピーナッツ大粒小粒でどのナッ...

１０月６日（土）　晴れ コスモスのちぎれた雲の小宇宙 茸炊く湯気の立つ釜宵迫る（茸）

１０月７日（日）　晴れ 次々と野分の過ぎて古庵 うどん鍋椎茸の切り込み白し（茸）

１０月８日（月）　曇り　　体育の日 団栗のまなこ転がる垣の端 混沌と悩んでは落花生割...

１０月９日（火）　曇りのち晴れ　 夕ぐれのあまりに早く火焚鳥 黒房のしがみついては山...

１０月１１日（木）　曇りのち晴れ 秋海棠まぶたをぬらす大嵐 やわらげば秋茄子に歯の...