青葉抄６月

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芍薬の美しくあれと花器選ぶ

番傘の日除けに江戸の花牡丹

消毒を忘れず買物終える宵

曇りのち晴れ

俳句ダイアリー二０二０年五月

五月　一日（金）晴　風薫る空のどこかでパンデミック
五月　二日（土）晴　風の精梢に謳え聖五月
五月　三日（日）晴　壺池につつじ散り落ち時過る
五月　四日（月）晴（みどりの日）　みどりの日ステイホームで薄曇り
五月　五日（火）曇/晴（子供の日）　世界へと元気で育て鯉幟
五月　六日（水）曇　空白の時の狭間を夏が来る
五月　七日（木）晴　夏はじめ過去への出口風が呼ぶ
五月　八日（金）晴　青空が誰かを探す聖五月
五月　九日（土）曇　人と人間隔が空き南風
五月　十日（日）曇/晴　空ひらけ緑の先の聖五月
五月一一日（月）晴　五月富士空の青さが眩しくて
五月一二日（火）晴　五月晴れコロナ立ち去れ長丁場
五月一三日（水）晴　若葉風プリズム色の空へ散る
五月一四日（木）晴　今朝は晴れパンデミックに薔薇が咲く
五月一五日（金）曇　ただよえば出口見紛う藤アーチ
五月一六日（土）雨/晴　朝の雨蘇るコロナ禍の若葉
五月一七日（日）晴　大輪の牡丹幾重の風を着る
五月一八日（月）曇　朝の町籠るコロナ禍夏時雨
五月一九日（火）曇/雨　五月雨を留めて世田谷通り朝
五月二十日（水）雨　靄かかる町を涼風すり抜ける
五月二一日（木）雨/曇　和暦旧暦さまざまあれど五月雨
五月二二日（金）曇　雲降りて靄から薔薇の朝に咲く
五月二三日（土）曇　空っぽのビルの谷間を風薫る
五月二四日（日）曇　涙ほどショッパイ雨が夏を呼ぶ
五月二五日（月）晴　卯の花腐しパンデミックが空をゆく
五月二六日（火）晴　険しくも山は越えたと夏の雲
五月二七日（水）曇　もうこれで明日にしようと初夏の風
五月二八日（木）晴　五月晴ひろびろつづく空の青
五月二九日（金）晴　新緑の伸びて大空突き破る
五月三十日（土）晴　五月晴跳ねてTシャツおろしたて
五月三一日（日）雨　遠くから闇を突き抜け五月尽

青葉抄５月

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聖五月駅からマスクの人が散る

パンデミック予想のつかぬ夏が来る

白バラの莟みが見てる空巣箱

曇りのち晴れ

俳句ダイアリー二０二０年四月

四月　一日（水）雨　早咲きの花咲く道を変わらずに
四月　二日（木）曇/晴　朝風に目高横切る波起きる
四月　三日（金）晴　花吹雪舞込む町の赤信号
四月　四日（土）晴　先延ばし出来る人生桜散る
四月　五日（日）晴　少しづつすり減る傷み花吹雪
四月　六日（月）晴　朝空を駈け抜けて行く花散らし
四月　七日（火）晴　桜咲く下から空の先を見る
四月　八日（水）晴　朝が来た空は晴れてる花吹雪
四月　九日（木）雲　春泥をよけミニサイクル歩道行く
四月　十日（金）晴　とどかない大空遥かクローバー
四月一一日（土）晴　子の声の羽を弾ませバドミントン
四月一二日（日）晴　自転車の背を押す春の風強し
四月一三日（月）雨　朝の雨桜の蘂を散らすほど
四月一四日（火）晴　大空はあまりに広く青よりも青
四月一五日（水）晴　桜蘂残る枝ぶり見上げてる
四月一六日（木）晴　未来へと雲の背を押す飛花落花
四月一七日（金）晴　闇深くさざめく風の花散らす
四月一八日（土）雨　花過ぎの雨に心を落ち着かせ
四月一九日（日）晴　囀りの朝風かすか日曜日
四月二十日（月）雨　雨音の町を眠らせ春の朝
四月二一日（火）晴　何年も先の傷跡飛花落花
四月二二日（水）晴　宇宙から明日への叫び風光る
四月二三日（木）晴　まだ止まぬパンデミックに春ショール
四月二四日（金）晴　すずかけの花の囁く朝の風
四月二五日（土）晴　藤の山越えて海まで道開く
四月二六日（日）晴　花つづじパンデミックに待った無し
四月二七日（月）晴　囀りに光る未来の声がする
四月二八日（火）晴/曇　新型コロナ前人未踏の春惜しむ
四月二九日（水）晴（昭和の日）　昭和から平成令和の春惜しむ
四月三十日（木）晴　ゆく春の声は天地のうねりほど

青葉抄４月

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風の吹く巡る地球にさくら咲く

土筆ん坊空へ目覚めの雲を描く

鴬に空のひらけて山の声