ハイクノミライ

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「新鋭俳人競詠」を読む(38)三角尚子「なまぬるき風」

2007-08-20 01:17:18 | 「新鋭俳人競詠」を読む
派手な句は決して多くないものの、ふと立ち止まってしまう句がいくつかあった。   下萌といふ色のなきちからかな ちょっともったいぶっているような言い振りだが、下萌の「色がない」というところに着目のは面白いと思う。   真ん中を川流れゐる春田かな の大雑把な把握も悪くない。 拙作ながら、「秋の川中部地方を流れけり」の句と通じるところがあって、勝手に共感。   葉桜の下のつめたき匂ひ . . . 本文を読む

「新鋭俳人競詠」を読む(37)益永涼子「須賀川の夏至」

2007-08-20 00:40:59 | 「新鋭俳人競詠」を読む
全体的に言葉と言葉のつながりに難多し。 それから、季語の選択に疑問を覚えるところが多くあった。たとえば、   電波の日百周年を知る校舎   須賀川の夏至の川浪ひかり待つ 1句目、「百周年を知る校舎」という言い方は不自然。さらに、「電波の日」の選択も疑問。 2句目、「川浪ひかり待つ」というのは、上手い言い方じゃない。 少し偉そうなことを言わせてもらえば、俳句って伝統工芸みたいなところがあっ . . . 本文を読む